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講義レポート

池上彰さんが語る「大人のニュースの読み方」

2014年2月25日(火) 13:30~15:00 教室:KADOKAWAセミナーホール

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池上彰さんが、2月25日(火)に開催された『レタスクラブ』読者との交流会に参加! 前半は池上さんによる「子どもに恥ずかしくない大人になるためのニュースの読み解き方」をテーマとしたお話、後半は読者の皆さんからの質疑応答の2部構成でしたが、おなじみの歯切れのよい池上節に、参加者の皆さんはしきりにうなずいたりメモを取ったり。終了後の感想でも「あっという間で、もう少し池上さんのお話を聞きたかった」などと、うれしいことばをいただいた当日の様子をレポート。

池上彰さんが語る大人のニュースの読み方

講師プロフィール

池上彰さんが語る大人のニュースの読み方 池上彰さん ジャーナリスト。1950年、長野県生まれ。慶應義塾大学卒業後、NHKに入局。11年間『週刊こどもニュース』のお父さん役として活躍。2005年よりフリー。『知らないと恥をかく世界の大問題5』(小社刊)が5月10日に発売予定。

講義レポート

世の中はさまざまなニュースにあふれています。本当に大切なことを見逃さないために、大人としてどうニュースと付き合っていけはよいのか? 子どもたちに恥ずかしくない大人になるためにはどんなことを学び、どんなことにだまされてはいけないのか? 「子どもに恥ずかしくない大人になるためのニュースの読み解き方」をテーマに、ジャーナリストの視点から池上彰さんにお話をしていただきました。

タイムテーブル

今、日本の新聞界が真っ二つに分裂!?

 皆さんこんにちは。きょうは「情報をどう読み解いていくか」、というテーマでお話をします。
 私は仕事で海外へ行く機会も多いのですが、日本へ帰ってくると、海外でとてもホットな話題が、日本では全く報道されていなかったり、またその逆もあるということに驚くんですね。
「情報」というのは、それぞれのメディアによって、伝え方がずいぶん異なるんだということです。
 ということは、情報源が1つだけだと、自分のものの見方、考え方も偏ってしまう危険性がある。
 私はとりあえず、毎日10紙の新聞を見比べているんですが、皆さんもそうしたほうがいいとはとてもいえません(笑)。
 でも、せめて新聞は取ったほうがいいのではないかと思います。
 新聞を取っていないと、そもそもお子さんが家で新聞を見ることがない。そのまま大きくなると、新聞の読み方が分からない。いよいよ就職活動というとき、学校でいきなり「日経新聞を読みなさい」といわれたりして、読むと「さっぱり分からない、新聞は難しい」で終わってしまう。
 これはたいへん残念なことです。
 せめて1紙、できれば複数の新聞を読むことをおすすめします。
 というのも最近は、新聞界が真っ二つに分かれてしまっているんです。

 例えば、昨年暮れに可決した特定秘密保護法案について、「反対」といったのは朝日新聞、毎日新聞、東京新聞。「賛成」の立場が、読売新聞と産経新聞でした。
 その後の安倍首相の靖国参拝について「近隣国との緊張を高めるような行動は望ましくない」と言ったのが朝日、毎日、東京、「日本のために戦った英霊を弔って何が悪い」といったのが読売と産経。
 首相の靖国参拝について、アメリカから「失望した」ということばがありました。朝日、毎日、東京は「日米関係にとって深刻な問題だ」と主張したのに対し、読売、産経は「日米関係はそんなことで、壊れるようなことはない」という論調でした。
 もちろん、自分が片方の立場に賛成で、その新聞だけを読んでいれば、いいという人はそれでいいのですが、日本全体、あるいは国際社会の見方を知るには、複数に目を通さなければならない時代になったんですね。
 例えば読売だけ、産経だけを読んでいると「日米関係が悪化している」ということが、なかなか見えてこなかったりするわけです。
 最近は、新聞よりネットで情報を得る、という人も多くなってきました。しかし、実はネットとのつきあい方は非常に難しいものです。

 インターネットには、ありとあらゆる情報があります。
 すると、それぞれの人が、自分の読みたい記事、信じたい記事ばかりを探して読んで、自分と違った意見は全く無視してしまうということが往々にしてあります。
 例えば、福島の原発事故が起きたあと、「東京も危ないんじゃないか」と思っている人が、そういうキーワードを検索すると「危ない」という記事が山のように出てきます。逆に「ちょっと騒ぎ過ぎなんじゃないの?」と思っている人が検索すると、これはこれで「恐れることはない」というような記事が山のように出てくる。
 最近は中国や韓国の悪口ばかりを載せたサイトもよく見かけます。こうしたものを読むと、「なんてひどい国なんだろう」と、どんどん自分の中で確信が強まっていく。
 これはある意味、たいへん危険なことです。
 世の中には多様な言論があり、さまざまな事実があります。そのどこを切り取るかによって、それぞれの国のイメージはいくらでもつくれるのです。

質疑応答

どんな新聞を選んだらいいですか?

やはり新聞にも相性ってあるんですね。新聞によってレイアウトも、使っている活字も違うんです。ですから、何か自分が気になるニュースがあった日に、コンビニへ行って全紙を買って、見比べ、読み比べてみる手はありますね。あるいはコラムがあるでしょう。朝日新聞なら「天声人語」、読売新聞なら「編集手帳」と。ここは各社、最も筆の立つ人が書いていますから読み応えがあります。相性ですから、まずはお見合いをしてみてください。

日本では情報の操作などはない?

日本には言論の自由、表現の自由があります。右寄り、左寄りの新聞があるというのは、まさに自由だということ。それぞれの社が、空気を読んだりしながらも自分たちが伝えたいことを伝えています。このニュースはNHKが伝えていない、これは圧力がかかったに違いない! と思うかもしれませんが、そのときはたぶん「他社に抜かれた!」と、社内で大騒ぎになっていますよ(笑)。

記者になりたかった池上さん、今の仕事は満足?

なぜ新聞記者かというと、私はいろんな所へ行って、いろんな人に会って、その情報をいろんな人に伝えたかった。そして「へ~っ」といってほしかった(笑)。それは実現できています。人は夢に向かって努力しますが、夢を実現できるのはほんの一握り。子どもが挫折したとき、本当にやりたかったのは何だったのか、考えさせるのが親の役割ではないでしょうか。

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