聴いたら思わず食べたくなる! 落語に出てくるおいしそうな食べ物たち

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ドラマや映画などで食べ物が出てくると、「あれ食べたい!」「おいしそう」と思うことってありますよね。

日本の古典芸能・落語にも食べ物が出てくる噺はたくさんあります。落語は噺家の身振り手振りのみで進行していくため、自分の好きなようにいくらでも想像し放題。視覚に訴える映像作品よりさらにお腹が空いちゃうなんてことも。

■これを観たらそばを食べずにいられない!? 「時そば」

「そば清(せい)」「疝気(せんき)の虫」などそばが出てくる落語はいくつかありますが、おそらく最も有名なものは「時そば」でしょう。「時そば」は、そば屋で代金をごまかす調子の良い男を真似て、ぼーっとした男が同じ手を使おうとしてあれこれ失敗する滑稽噺。噺を知らなくとも、扇子を箸代わりに「ズルズルッ」とそばをすするシーンを知っているという人も多いはず。

「時そば」は現代でもよく高座にかけられる噺で、SNSでは「『時そば』を聴いた後は必ずそばを食べる」「時そばがうまそうで帰りにコンビニでカップそば買っちゃいました(笑)」「美味しそうに食べるしぐさがたまらんね。本当に食べたくなる」と食欲を我慢しきれない人が続出。なお、そばをすするシーンは噺家によってだいぶ個性が出るそうなので、動画サイトなどで聞き比べてみると面白いかも。

■江戸時代でも人気のスイーツ

天神詣りに行ってあれこれ父親にねだり、最後には父親が子どもの凧を取り上げて夢中になって遊んでしまう「初天神」には、蜜たっぷりのお団子が出てきます。また、男衆が集まって苦手なものを話す中、一人の男がみんなを騙して好物を食べまくる「まんじゅうこわい」の饅頭、いいかげんなお茶の点て方をして周囲の人を困らせる「茶の湯」の羊羹など、落語にはさまざまなスイーツも登場。

その中でも、初心(うぶ)な若旦那が花魁(おいらん)にすっかりハマってしまう「明烏(あけがらす)」に出てくる甘納豆は「つまんで食べるところがたまらん」「甘味欲をかきたてられる!」と評判。1971年に亡くなった名人・8代目桂文楽が明烏を演じた後は、売店から甘納豆が消えたという逸話も残っているそうですよ。

■お酒とともに出てくる辛党向けのつまみ

貧乏長屋の面々が、たくあんを「卵焼き」、お新香を「蒲鉾」、番茶を「お酒」として花見を楽しめと大家に言われて渋々花見をする「長屋の花見」は、「花見時期についつい沢庵とべったら漬けのセットを買ってしまった」「おしんこ食ってるのになぜか楽しそうでいいなって思う」と人気の噺。また、酔っ払いが小僧の揚げ足を取ってからかう「居酒屋」には、「ぶり」「酢だこ」「あんこう鍋」「どじょう汁」など、呑兵衛が好みそうなつまみを羅列するシーンがあります。こんな噺を聞いたら、寄席に行った帰りに思わず一杯やりたくなっちゃうかも。

【東京ウォーカー/記事提供=レタスクラブ】

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