すべてマンガに描いてある(20)…「スカッと男子」で気分もすっきり!
『俺物語』アルコ著 河原和音原作 集英社

(C)アルコ・河原和音/集英社マーガレットコミックス

じめじめの季節、スカッとしたいなぁと思っていたら……『俺物語!!』に描いてあった!

イカツイ体にイカツイ顔、平成の男子高校生とは思えぬ“昭和のガンコ親父”なルックス。その名も剛田猛男(ごうだ たけお)。常に正義感に燃え、弱きものにやさしく、友情にもあつい男です。ある日、電車の中で痴漢を捕まえ警察に突き出す猛男。触られた女子高生・大和(やまと)に「ほんとは さわってほしかったんだろ」と最低なことばを投げた痴漢男の顔面に、迷わずパンチ! スカーッ! よくやった、猛男(停学になったけど)!

当然(!?)大和は猛男を好きになるのですが、ニブい&ふだんモテないゆえに、猛男はイケメンの親友・スナと大和の仲を全力で応援してしまって……。ああ、ほんとに猛男、いいやつなんです!! で、意外とあっさり猛男と大和はくっつくのですが、つきあってからがまた男らしい。大和が泣いていると聞けばダッシュで駆けつけ、こんなセリフをいうんです。「何か悩んでたろう。言え! 思ってること全部 全部オレにぶつけてくれ! 何があってもオレは倒れたりしない!」。なんとスカッとしてじーんとくるセリフ……角刈りの王子様、ここに誕生です!

一方『デラシネマ』に登場するのは、(ほんとの)昭和のスカッと男子二人。昭和20年代、「本物の映画」を作るために奮闘する若者のお話です。超封建的な映画界にあって、大部屋俳優と下っ端助監督の二人が、大物俳優にも大物監督にも臆せず「俺たちが変えるんだ!」と汗まみれで立ち向かっていく姿にスカッとします。

窓の外はどんよりな日もありますが、「スカッと男子」たちの活躍を見て、気持ちだけでもスッキリと晴れに!

【文中に登場する作品】

●『俺物語』アルコ著 河原和音原作 集英社:男らしい外見と男らしいハートの持ち主・剛田猛男、高校1年生。少女マンガ界に新風を吹き込むヒーローが登場です、親友のイケメン・砂川君も「誰でも 親友が幸せになるのがうれしーだろ」なんていうナイスガイ! 男の友情ものとしてもホロリときます。

●『デラシネマ』星野泰視著 講談社:昭和28年、日本映画黄金時代。古いしきたりの中で「リアル」な映画を作ろうと奮闘する、大部屋俳優とフォース(第四)監督がいた! ほかにも新人監督、ベテラン大道具などそれぞれに本気で映画に臨む、すがすがしい男たちが多数登場!

※このコラムは『レタスクラブ』2012.5.10売り号に掲載されたものです。月1回、漫画コラムを掲載していきます。