なぜ春は「あさり」がこんなにおいしいのか!
あさりと菜の花の蒸し焼き

調理:井上和子 撮影:原ヒデトシ

日本でいちばんなじみの深い貝の「あさり」。4~6月に産卵期を迎えるため、この直前に身が太り、うまみ成分のコハク酸も増えるため、一段とおいしさがアップします(「しじみ」の旬は夏と冬で、あさりとは異なります)。今日は旬のあさりの選び方から保存まで、おいしく食べるコツをご紹介します。

●買うときは?

貝殻の口をかたく閉じているもの、殻の表面につやがあるものが新鮮です。模様はいろいろありますが、鮮明なものが若い貝で、良品といわれます。むき身の場合は身がプリッとして張りがあり、透明感のあるものを選びましょう。

●砂抜きのコツは?

貝がかぶるぐらいの量の塩水につけます。水の温度は常温の15℃ぐらいがベストです。塩水の濃さは、水1カップに対して塩小さじ1(海水程度の塩分2~3%)が目安。塩水が濃すぎると、貝は呼吸できないので注意してください。新聞やアルミホイルでふたをして暗くすると、貝の生活環境に近くなって、より効果的です。

●洗うときのコツ

あさりの殻の凹凸についた汚れは生臭さの原因になります。よくこすり洗いをして、殻の汚れを落とすと、臭みがなくなりますよ。

●おいしいみそ汁を作るコツ

あさりの(しじみも)みそ汁を作るときは、貝を水から煮ましょう。貝のうまみ成分であるコハク酸は水になじみやすい性質があるため、水から煮るとうまみがにじみ出てきますが、直接沸騰したお湯に入れると、先に身が熱で固まってしまい、うまみが外に出てこなくなります。水から入れて煮ることで、貝のだしがよく出たみそ汁ができますよ。ただし、煮すぎると身がかたくなってしまうので、口が開いたらすぐに味付けをして、火を止めてください。

●保存は?

あさりは生のままで冷凍保存できます。すぐに使わない場合は、おいしさと鮮度キープのため、洗って砂抜きをしてから、水けをきって、冷凍用保存袋に入れて冷凍保存を。使うときは凍ったまま調理してください。

●栄養は?

あさりは良質なたんぱく質を含むほか、カルシウム、マグネシウム、亜鉛など、ふだん不足しがちなミネラルが豊富です。また、疲労回復に効果のあるタウリンを含むのも特徴。タウリンは水に溶けやすいので、汁ごと食べられる料理法がおすすめです。また、あさりには卵やレバーに多い、貧血に有効なビタミンB12を多く含みますが、卵やレバーと違って、コレステロールを気にせず食べられます。【レタスクラブ】