イケメンエリートなのに「恋」知らず!?な残念男子『関根くんの恋』の関根くんにはトキメキしかない/【連載】このイケメン(マンガ男子)を見よ!(2)

#趣味   

イケメンのエリートサラリーマン、なのに世にも稀なる「残念な男」というキャッチコピーがつく男……それが『関根くんの恋』の主人公・三十路の関根くん。女子は勝手に寄ってくる。勉強も仕事も、ただやる。やればすぐできる。完全なる受け身人生。自分から恋することも、やりたいことも、なんにもない。そんな空っぽな自分に悩んでもいて、すぐ涙ぐんじゃいます(またそれを平気で女子に見せるんだもの!)。

しかし! 関根くんが初めて恋をします。お相手は手芸店勤務のなごみ系ナチュラル女子・サラちゃん。でも関根くん、とても鈍感なので自分の恋心に気づかない。関根くん、その感情を「恋」って呼ぶのよ、と声をかけたくなります。恋をした関根くんの行動は超ドラマチック&ロマンチック。どしゃぶりの雨の中、駆けつける。ベンチにハンカチを敷いて座らせる。花束の中から一輪抜いて、すっと女子の髪にさす。でも、本人はモテ行動と思っているわけではなく、無自覚にスマート。サラちゃんには「天然ジゴロ」と思われて、全然恋心が伝わりません。スペック&スキルを肝心な場面でまるで生かせない、まさに残念な男! メアドを半年以上も聞けないのに「見せたい景色」を携帯で撮りまくっているとか、もう、もどかしい! 読みながら、サラちゃんにも「あなたも気付いてよ。私ならすぐ気付いてあげられるのに!」とちょっと怒りが……(この感情は親心?)。

最新巻では、この状況に耐えかねて、ついに攻める(壁にドンと両手をついてサラちゃんを囲い込む! キャー!)んですが、まだまだ危なっかしい! 読むほどに関根くんから目が離せなくること受けあいです(やっぱり親心、じゃなくて恋心!?)。

【今回のイケメン】『関根くんの恋』の主人公・関根くん:無自覚モテ、発動! サラの祖父のお見舞に花束を持参した関根くん。急きょ、別の人にあげることにし、「ジジイの快気祝い」にと1輪だけ抜く。で、「あんた持っといて」と皿の髪に挿す! 「天然ジゴロ 危険だなー」とサラ。ほんと、近寄ると危険です(好きになっちゃう!)。

※このコラムは『レタスクラブ』2012.12.10売り号に掲載されたものです。

この記事に共感したら

Information

門倉 紫麻 かどくら・しま(バックナンバー
1970年、神奈川県生まれ。1993年慶應義塾大学文学部卒業。Amazon.co.jpエディターを経て、2003年よりフリーライターに。2014年より読売新聞主催「SUGOI JAPAN」セレクター。2015年より文化庁メディア芸術祭マンガ部門審査委員。
『ダ・ヴィンチ』『モーニング』などで、主にマンガに関する記事の企画・執筆、マンガ家へのインタビュー、コラム連載などを行なう。
著書に「週刊少年ジャンプ」作家の仕事術を取材した『マンガ脳の鍛えかた』(集英社、2010)、宇宙飛行士、宇宙開発関係者に取材した『We are 宇宙兄弟 宇宙を舞台に活躍する人たち』『We are 宇宙兄弟 宇宙飛行士の底力』(モーニング編集部編・講談社+α新書、ともに2012)。
またフランスにて、日本のマンガ業界用語を網羅したフランス人マンガファン向けの語学書『LE JAPONAIS DU MANGA』(Misato RAILLARDとの共著、ASSIMIL、2015)を出版。
最新情報は「漫画ライター門倉紫麻のブログ」

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。

LINEお友だち追加バナー

おすすめ読みもの(PR)

プレゼント企画

プレゼント応募

\\ メルマガ登録で毎週プレゼント情報が届く //