本みりんで和食の幅がぐっと広がるワケ
本みりんに注目している「賛否両論」の笠原将弘さん

撮影=日置武晴

数ある調味料の中で、使い勝手がいまいち分からないとの声が多い「みりん」。家にあるけど煮物を作るときにしか登場しない、なんて人も多いのだろう。この「みりん」を今回はおさらいするとともに、使い方の幅が広がるヒントもお伝えしよう。

スーパーなどの売り場で、本みりん、みりん風調味料と明記してあって迷ったことはないだろうか。この違いを、東京農業大学短期大学部醸造学科教授であり、みりん研究会副代表幹事でもある舘 博さんが分かりやすく解説してくれた。

「一番の違いは、本みりんはアルコールを約14%含むが、みりん風調味料は1%未満ということです。そのアルコールが、煮物にする際の煮崩れを防いだり、素材に味を早くしみ込ませたり、魚や肉の臭みを消すのです。また、本みりんは米麹を使って糖化、熟成させて作られ、みりん風調味料は糖化、熟成なく作られる点も違います。だから本みりんを使うと、料理に上品な甘みや照りつやがつく、コクとうまみが加わります」

本みりんと、アルコール1%未満で作り方も異なるみりん風調味料では、その調理効果の差異は歴然なのだ。これからは売り場でちゃんと見て、ぜひとも本みりんを選びたい。

そして、予約の取れない店として評判の和食店「賛否両論」店主・笠原将弘さんも本みりんに注目していた!「本みりんであれば、しょうゆと合わせて多くの和食が作れます」というように、本みりんとしょうゆを1:1の比率にし、これにだし汁の量を増やしていくことで、様々な和食ができ上がっていく。

「そして本みりんを煮詰めたら、甘いデザートも作れるんです」。笠原さんによると、本みりんを煮詰めるとキャラメルソースのようなものになり、それをフルーツやホットケーキにかけるとおいしいのだそう。

やはりこれらも、本みりんのなせる業。これから料理の甘みには、積極的に本みりんを使って、料理上手を目指したいものだ。(取材協力:全国味淋協会)【東京ウォーカー/記事提供=レタスクラブ】