毛が薄くなった!?「びまん性脱毛症」かも
髪が細くやわらかくなり、ボリュームが減る「びまん性脱毛症」。女性に起こることが多い

イラスト=林ユミ

豊かだった髪が、いつの間にかボリュームダウンしてぺちゃんこに…。男性だけでなく、最近では女性にも多い深刻な悩みの一つだ。その原因と対策方法を、しのぶ皮膚科院長・蘇原しのぶ先生に教えてもらった。

びまんとは、広範囲という意味。「その名のとおり、びまん性脱毛症は、頭部の広い範囲にわたって、髪のボリュームがなくなる症状です。男性にもありますが、一般的には女性に起こる脱毛症を指す場合が多いようです」と、蘇原先生。 びまん性脱毛症の原因はさまざま。「まずは、加齢からくる女性ホルモンバランスの乱れによるもの。出産後に起こることもあります。脱毛症という名称ですが、健康な髪が抜けるのではなく、生えてきた毛が細くやわらかく軟毛化することで、全体が少なくなったように見えるのです。急激なダイエットによる栄養不足や、不規則な生活、大きなストレスなども脱毛症の原因に。これらは生活習慣を見直すことで改善できますが、消化器系のトラブルや膠原(こうげん) 病といった内臓疾患が隠れているケースもあります」

加齢による脱毛は、誰にでも起こる可能性がある。そうなる前のケアが大切、と蘇原先生。「頭皮の血行をよくすること、地肌や髪を清潔に保つことが大切。髪が抜けることを気にして洗髪をおざなりにする人もいますが、髪が抜ける本数はそもそも決まっていますので、髪を洗う回数を控えても抜け毛が減ることはありません。1日1回はきちんと洗髪をしましょう。すすぎ残しは頭皮の炎症や抜け毛の原因になるため、すすぎは充分に行ない、髪の根元からしっかり乾かすことも意外と重要。頭皮が湿ったままでは、雑菌の温床になります」

【頭皮と髪を健やかにする生活習慣】

●シャンプーはたっぷり泡立ててから洗う/シャンプーは、手のひらで充分泡立ててから、頭皮と髪を洗おう。ゴミや汚れは泡が絡め取ってくれる。今の時期は花粉や、大気汚染物質が髪に付着していることも考えられるため、外出したときは、その日のうちに洗髪することがおすすめ。

●頭皮を気持ちよく刺激して血行アップ/頭皮を傷つけることはNGだが、適度に刺激を与えて血行をよくすることは◎。指や専用の器具などでマッサージをするのもよい。洗髪の際に一工夫してみよう。熱めのお湯と冷たい水を交互に頭にかけたり、シャワーの水流を強くして頭皮に刺激を与えたりするのもよい方法だ。

●食事の栄養バランスに気をつける/基本的なことだが、食事でしっかりと栄養をとることは、健康的な髪の育成には欠かせない。髪によい亜鉛などのミネラルや、ビタミン類、たんぱく質などをバランスよくとろう。食事を抜くような過度なダイエットは禁物!

それでも、びまん性脱毛症になってしまった場合、病院ではどのような治療法があるかというと――。「女性の脱毛症では、頭皮の血流をよくするミノキシジルという内服薬や、フロジンという育毛剤を処方するケースが一般的です。ただ、女性の場合、男性に比べると『特効薬』と呼べる治療薬がないのが現状。そこで今注目を集めているのが、美容皮膚科などで行なわれている、HARG療法という毛髪再生医療です。これは成長因子を頭皮に注射することで、髪を元気にするという方法。また、髪を増やす方法としては、自分の髪を移植する自毛植毛もあります」

豊かな髪は、若々しさの象徴。いつまでも健康的な髪をキープするために、今からできるケアを心がけよう。【東京ウォーカー/記事提供=レタスクラブ】