とうきび=トウモロコシ!? 北海道名物「とうきびワゴン」も大人気!北海道産トウモロコシがおいしい理由

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札幌の夏の風物詩、大通公園のとうきびワゴンは、今年も観光客に大人気です

札幌観光に欠かせない「とうきびワゴン」って?

北海道生まれ・北海道育ちのライター・ポテコです。みなさんは「とうきび」をご存知でしょうか?
北海道民は、トウモロコシのことを「とうきび」と呼んでいます。

札幌の大通公園の名物といえばとうきびワゴンなのですが、ワゴンのメニューも「焼きとうきび」と「茹でとうきび」と表示されています。
当時の札幌観光協会が、1967年に「とうきびボックス」として出店したのが、今のとうきびワゴンのはじまりだそうです。出店してからもう50年以上経ち、今では札幌の夏の風物詩ともいわれるほど浸透しています。現在は4月下旬~10月下旬まで、9時から5時まで営業して雨天は休業。
基本は昨年収穫した冷凍品を使いますが、7月から「銘柄とうきび」の名称で新物が味わえます。今年は7月下旬から「恵味ゴールド」が登場しましたが、あまりの人気で品切れ状態に。開放感があって、おいしさが格別。手を汚さないためのつまようじもついています!
せっかくなので、この後も地元らしく、トウモロコシを「とうきび」と書きますね。


万能食材「とうきび」


北海道民にとって、とうきびは欠かせない大好物なんです

北海道民は、子どもの頃からとうきびを食べているせいか、大人になっても夏は四六時中とうきびを食べます。朝昼晩のご飯代わりに、おやつに、お酒のつまみに、老若男女、暑さで食欲がないときも、お盆のご先祖様へのお供えにも、毎日とうきび三昧といってもいいほど。

私もスーパーで山積みのとうきびを発見すると素通りできず「実入りが良さそうな一本」を入念に選んで、外側の皮を剥いて買い物カゴへ。一本だとあっという間に食べてしまうので、大抵は家族分プラス一本余分。帰りは荷物が重くてヘトヘトに…。でも、それでも持ち帰りたいぐらい、罪深い美味しさなんですよ。


北海道産トウモロコシがおいしいわけ

とうきびの黄色いツヤツヤの粒を見ただけで、夏バテが消えて食欲がわいてくるから不思議です

北海道産トウキビがおいしい理由は大きくは3つ。
1つは、歴史です。
アメリカ式の農業が取り入れられた北海道は、トウモロコシもハイカラ。開拓使に雇用された外国人によって、スイートコーン(甘味種)や家畜の飼料用デントコーンなどの品種が輸入・試験栽培されたのが、道内外へ広まっていったそうです。
2020年のデータでは、スイートコーン(トウモロコシ)の生産量は北海道が全国1位。北海道は全国のスイートコーン収穫量の41%を占めているほど、圧倒的生産量を誇ります(農林水産省統計部「生産農業所得統計(令和2年)」より)。ふるさと納税の返礼品にしている市町村もたくさんあります。


2つ目はおいしさ、栽培しやすさを追求する技術。
私たちがよく食べる代表的な品種に「ゴールドラッシュ」があります。
輝くような黄色の粒が特徴。シャキシャキとした歯応えがあり、フルーツのような甘みがあります。
これも品種改良と栽培技術の進化の賜物。従来のスイートコーンを改良を重ねて生まれた品種で、糖度が高く、栽培しやすいことからロングセラー商品となっています。


他にも、直売所に行くといろんな品種が出ています。
味来:ゴールドラッシュと同じ粒が黄色い品種で、こちらも甘味が強く、果皮が柔らか。ゴールドラッシュより少し細めのボディなので、少食な方には食べやすいかもしれません。

恵味ゴールド:大通公園のとうきびワゴンにも登場している恵味ゴールドは、味来を改良した品種。生でも食べられるほど糖度が高く、粒は実入がよく、皮が柔らかです。

ピュアホワイト:発売された当初は、真っ白な見た目と「生で食べられる甘さ」が話題になったとうきびです。糖度は17度以上と言われていますが、フルーツよりも甘く、その甘さを生かしてレストランなどでは冷たいコーンスープとしてメニューに登場します。


これ以外にもたくさんの品種があり、寒暖の差が大きい北海道の気候と連動して、独自の甘いとうきびが育つんです。
ちなみに、とうきびは薄緑色のヒゲ(絹糸)が茶褐色になったら食べごろの合図。ヒゲの本数と粒の数は同じなので、これを知っていると「とうきび通」!

そして北海道のとうきびがおいしいワケ3つ目は、やっぱり産地直送が可能なことです。
とうきびは時間が経つほど、そして周りの気温が高いほど糖度が落ちやすいと言われています(最近一部の品種は、技術の進歩で糖度が落ちにくくなっているそうです)。
しかし、生産量も多い北海道は、スーパーに「朝もぎ」と書かれたとうきびが並びます。収穫したばかりの鮮度の良い状態で届くので、とうきびの味も格別。だから自宅でもおいしいとうきびを味わえます。買ってすぐに茹でたりできない時は、冷蔵庫で保存が必須。


美味しい食べ方は?

キンキンに冷えたとうきびにかぶりついて、ジューシーな甘さをビールでいっきに流し込む瞬間は最高です!

とうきびは野菜のイメージですが、実はお米や小麦と並ぶ「穀類」。糖度は平均16度前後、高いものだと20度以上もあるので、スイカやメロンより甘いものも! 食欲がなくても食べやすいですし色々な調理法と相性がいいんです。

食べ方で一番おすすめなのはやっぱり「ゆできび」
ラップで包んでレンジを使うことも多いのですが、本数が多い時は茹でる方が時短になります。

本数が多いときは鍋が早いです。塩は茹で上がったとうきびを水で冷やすときに入れます

茹でる時は、お湯が沸騰したら鍋に入れて5分ぐらいが目安。塩は熱が通ってから。

バットに塩水を入れて冷やしてから、熱々にかぶりつくのが最高!

熱々の「ゆできび」にかぶりつくのも当然おいしいのですが、「ゆできび」を冷蔵庫でキンキンに冷やした「冷やしとうきび」もぜひお試しを! みずみずしい味わいに、疲れがふきとびます。

「トウモロコシご飯」もよく食卓にのぼります。

ゆできびの残りは削って、食用油で炒めてから一緒に炊き込むのが我が家流。意外と塩分は多めの方がおいしく仕上がります

我が家のレシピは、「ゆできび」の残りを多めのごま油(またはバター)で炒めてから、研いだお米と一緒に炊飯器へ。昆布系の白だしを少量入れて、スイッチオン!

冷蔵庫の野菜の残りと合わせて「ドライカレー」にするのもおすすめ。

夏野菜のドライカレーは、ひたすら角切りにした野菜を炒めてカレールーで煮詰めるだけ

トマトや玉ねぎ、なす、ピーマンなどをみじん切りにして挽肉とコーンを入れて炒め、カレーのルーを加えて煮詰めるだけ。野菜の使い切りにも◎です。

他には、バター醤油で炒めたり、キャベツの千切りに入れてコールスローサラダにしたり。天ぷらやコーンスープも美味しいですし、ラーメンやピザ、グラタンのトッピングにも便利です。
とうきびの黄色が食卓にあると、色鮮やかで、ちょっと添えるだけで段違い。

地元では安いときにたくさん買い込んで、まとめて生のまま削って冷凍

我が家ではもし一部残ったとうきびがあったら、包丁で削って冷凍保存することも。冷凍保存しておいたとうきびはバター醤油で炒めて、お餅と一緒に食べるのもおすすめ!

余談ですが、北海道には爆裂種というポップコーンに使うとうきびもあります。
フライパンに食用油と一緒に入れて火にかけると、粒が次々と弾けてポップコーンになるんです。キャンプにもぴったり!


とうきびは、粒の果皮に「セルロース」という不溶性の食物繊維が豊富。さらにビタミンB1のほか、カリウム、カルシウムやマグネシウムなどのミネラルもたっぷり。
今年は、まだまだ暑い日が続きそうです。食欲がないという方も、極甘とうきびなら食べやすいと思います。北海道自慢のとうきびをぜひチェックしてみてください!

文=ポテコ


文=ポテコ

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連載コラム:
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