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Women's CLINIC ~女性の健康を専門医がアドバイス~

自分では「たいしたことない」と思っている軽い症状でも実はなにか大病の兆候かも!? 専門医によるアドバイスを参考に、我慢せず相談を。

2015.11.4

冬季うつ

冬の時期だけ食欲が旺盛になり、眠気がつきまとう…。まるで動物の冬眠前のような不思議な症状が起こる「冬季うつ」。“太陽の光”が、気持ちの落ち込みと意外な関係にありました。

クリニック 冬季うつ

教えてくれたのは、立川秀樹先生

パークサイド日比谷クリニック院長。日本精神神経学会専門医。著書に 『「こころの病気」から自分を守る処方せん こころの健康を取り戻すために』(毎日コミュニケーションズ)。


毎年冬季にうつ状態を引き起こす

  • いくら寝ても眠い、気持ちが落ち込んで動くのがおっくう、甘いものが食べたくてしかたがない……。冬が近づくにつれてこのような症状が現われる人は「冬季うつ」かもしれません。

    「秋から冬にかけて、うつ状態になる症状を季節性感情障害・通称『冬季うつ』といいます。一般的なうつとは異なり、冬を過ぎると自然と症状が治まり、翌年、再び同じ時期に発症するというサイクルを繰り返すのが特徴。また、過眠や過食、甘いものや炭水化物を無性に欲する、体重増加といった身体的症状を伴います」と、立川秀樹先生。なぜ、冬に症状が現われるのでしょうか?

    「はっきりとした原因は解明されていませんが、日照時間が短くなる冬に発症することから、日照不足に起因しているといわれています」

    これに関係しているのが、神経伝達物質「セロトニン」。「セロトニンは精神安定に関わる重要な物質。日照時間が短いと、その分泌が低下することが考えられます。また睡眠サイクルをつかさどるホルモン・メラトニンの分泌が乱れることで、過眠を引き起こすのです」

    日に当たらない生活パターンに注意

    冬季うつと密接な関係があるのが、生活スタイル。

    「冬季うつは、体質や遺伝的な原因によって起こる『内因性うつ』に近いといわれています。そのため、本人の性格はあまり関係がなく、ストレスなどさしあたった原因がなくても起こる可能性があります。生活習慣が大きく影響し、日中、日に当たらない完全な夜型の人だけでなく、1週間のうち2~3日だけ昼夜が逆転するような、生活リズムが一定でない人が最も危険です。日当たりの悪い部屋に住んでいる人も要注意」

    症状に心当たりがある場合、早めに病院に行ったほうがよいのでしょうか?

    「少し調子が悪くても、それを自分の個性だと捉え、気持ちを切り替えられるようであれば、大きな問題はないでしょう。まずは食生活や生活リズムを整えることから始めてみてください。ただし、主婦であればふだんのように家事や育児ができないなど生活に支障を来す場合、それによりストレスを感じる、葛藤を抱えるようであれば医師に相談を。代表的な治療方法は、2500ルクス(晴れたときの窓際くらいの明るさ)以上の光源を浴びる『高照度光療法』。この治療で用いる照明は一般でも販売しており、深夜に働く人が体内リズムを整えるために使用する場合もあります」

    冬季うつは、本人の性格に関係なくその症状が現われます。周囲の理解を得ながら上手につきあっていくことが大切です。

冬季うつチェック


前半のどちらかに当てはまり、さらに後半に当てはまる項目が多いほど、冬季うつの可能性があります。

 常にではないが憂うつを感じる(うつうつとする、悲しい、むなしい)
 常にではないが、多くの時間何も楽しいと思えず興味が湧かない
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 10~11月ごろから春にかけて気持ちが落ち込むことが多い
 何をするにもおっくうで動きたくない。布団から出たくない
 特に午前中は調子が悪い
 実際に体重が増えた
 睡眠時間が増えた。あるいは日中眠くてしょうがない

冬季うつ予防のポイント
食生活と生活リズムを整えて、元気な心と体を育てましょう。

糖質のとり過ぎに注意!
食事はセロトニンの原料となるトリプトファン、ビタミンB6を含む食品をとるよう心がけて。卜リプトファンは牛乳、ビタミンB6は豚肉に多く含まれます。炭水化物など糖質のとり過ぎはNG。血糖値が急上昇し、その後低下するので気分も不安定に。玄米やそば、大豆製品といった、消化吸収が穏やかな低GI食品が◎。

クリニック 冬季うつ 生活リズムを一定にする
最も重要なのが、規則正しい生活リズムをつくること。朝は同じ時間に起きて、どんなに眠くても、必ず朝日を浴びましょう。また、寝る前のゲームやスマホ操作は交感神経が刺激されて睡眠障害の原因になるので控えましょう。

イラスト/林 ユミ 編集協力/彦田恵理子

【Women's CLINIC】気になる症状があったら放っておかないで!

症状が見られたら我慢せずに病院で相談してみてください。



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