「レジ袋有料化」から1か月、6584人の”エコバッグ事情”

#くらし   

7月1日の「レジ袋有料化」をきっかけとして、エコバッグを使用し始めた人も多いのでは。スーパーだけでなく、ドラッグストアなど日常生活の買い物で、エコバッグの出番がふえました。

買い物のおともに、エコバッグ!


今回、日本生命保険相互会社が行った大規模なアンケート結果をもとに、全国6584人の「レジ袋有料化」に対する意識、そして「エコバッグ事情」についてまとめました!
<実施期間:2020年7月1日~7月8日、実施方法:インターネットアンケート(保険契約者向け)、回答者:6584名(男性:3434名、女性:3150名)>


【レジ袋有料化認知度は99%! 約2割の人が7月1日からエコバッグ使用開始】


女性の95%以上はエコバッグを使用しています


7月1日からレジ袋が有料化されたことを「知っている」と回答した人は99%で、有料化の認知度は非常に高いものでした。また、エコバッグを実際「使用している」と回答した人は全体で87.6%。特に女性は95.6%の人が使用しており、男性よりも約15%高かったことから、エコバッグ使用をスムーズに受け入れているようです。

20代以下の若者は比較的エコバッグを使用していない傾向


またエコバッグを使用している人を年代別に見てみると、20代以下では76.3%であるのに対し、60代以上は91%以上と年代が上がるほど多くなる傾向がありました。
 

男女とも半数以上が、2年以上前からエコバッグ使っています


エコバッグを使い始めた時期をきいたところ、「2年以上前」と回答した人が最も多く全体で59%だった一方、7月1日のレジ袋有料化きっかけでエコバッグを使い始めたと回答した人も、全体で22.7%と一定の割合を占めていました。

制度に後押しされるかたちで、エコバッグを使用しはじめた人が多数


エコバッグを使用している理由については、「レジ袋有料化のため」が49.5%と最も多く、続いて「環境に配慮して」が35.2%となりました。「割引になるため」は7.6%、「エコバッグの仕様が保冷機能付きなど使用しやすい」が4.8%、「購入品の入れ替え時間を省くため」が3.0%でした。エコバッグを使う理由を、買い物の効率化に置いている人は実際のところ少なく、制度に背中を押された人が多いようです。

【エコバッグは「買う」より「もらう」派が多い! 持っている数に男女差も】

エコバッグ、みんな何個くらい持ってるの?


持っているエコバッグの個数については、男女に差が見られました。男性では「1個」と回答した人が31%と最も多かったのに対し、女性は「5個以上」と回答した人が42.6%と最も高いのが特徴でした。これは、主婦としてスーパーなどでエコバッグ1つでは足りないほど食料品を買う必要のある女性が多いことや、保冷など機能に応じてエコバッグを使い分けていること、好きなデザインなどエコバッグにもファッション性を求めていることが影響しているのかもしれません。

また、エコバッグの入手経緯については、年代が上がるほど「もらった」と回答した人が多く、「購入した」36.9%を20%ほど上回っていました。また、年代が下がるほど「購入した」と回答した人の割合が大きくなる傾向もありました。
雑誌などの「付録で入手した」と答えた人は男性が5.5%、女性5.7%と男女にほとんど差がないことは、女性誌がエコバッグを付録とすることが多いイメージから、意外に感じられます。

【エコバッグどこで使っている? 書店やデパートで使う人は1割以下!】


エコバッグを使用する場所については、上位から「スーパー」95.2%、「ドラッグストア」50.4%、「コンビニ」38.4%、「衣料品店」13.0%、「書店」7.9%、「百貨店」7.8%でした。スーパーでは9割以上、ドラッグストアでは半数以上がエコバッグを使用していますが、それ以外の場所では使用していない人が多いようです。書店では“紙製のブックカバーをかけてもらう“ことで、袋がなくても商品の持ち帰りにあまり不自由しないこと、デパートでは”オリジナルの紙袋に入れてもらうこと”も含めて買い物の満足度につながっていることなどが要因として考えられます。

【“エコバッグ持たない”派もレジ袋が50円になったら、7割は考え直してくれる!?】


男女ともに「レジ袋 50円」で3割の人がエコバッグ派に転向


「エコバッグを使用していない」と回答した737人に、その理由を尋ねたところ、「エコバッグを持ち歩くのが不便(荷物がかさばる)」が39.5%、「エコバッグを持っていないから」26.5%、「レジ袋が数円程度だから」が17.1%、「レジ袋を他のことに活用したいため(ゴミ袋など)」が15.7%、「好きなデザインのエコバッグが見つからないため」が1.2%となりました。
さらに、エコバッグを使用していない理由を「レジ袋が数円程度だから」と回答した人への質問では、「レジ袋が50円を超えたらエコバッグを使用する」が33.1%と最も多くの割合でした。同じく「5円」が11.0%、「10円」が23.7%と、仮にレジ袋が50円になったら“エコバッグ派”に転身する、という人が約7割にものぼります。

【エコバッグが日常になれば、もっと環境を意識した考え方になれるかも】


レジ袋が有料化されて、不便に感じることもまだまだあると思います。うっかりエコバッグを忘れることや、たくさん買いすぎて手持ちのエコバッグに入らないこともあったり。また、レジ袋を家庭で再利用したいニーズもあるかと思います。
その一方で、今回のアンケートでは、「エコバッグを使用する人」は「使用しない人」に比べて、エコバッグ以外でも環境に配慮した取り組みを行っているという結果が出ていることにも注目です。

これから徐々に 環境に配慮した生活様式が広がっていくといいですね


「エコバッグの使用」というひとつの取り組みが、他にも様々な環境意識を呼び覚ますことにつながるといえそうです。ひとりひとりがプラスチックの利便性を少しだけ手放し、使わなくて済むプラスチックの使用を減らしていくこと。できるだけ長くプラ製品を使う、使用後は分別回収、再利用を徹底すること。始まったばかりのレジ袋の有料化は、こうした考え方を社会に浸透させるきっかけとなるかもしれませんね。


文=鈴木舞

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