画像から身元がバレる!?ストーカーが目ざとく見ているポイントとは…/元捜査一課刑事が明かす手口 スマホで子どもが騙される(6)

#くらし 

元捜査一課刑事が明かす手口 スマホで子どもが騙される 6話

何気なくSNSにアップした一枚の写真から、子どもがストーカー被害に…。SNSをはじめとするネットの世界には、大人でさえ気づきにくい危険が潜んでいます。

我が子が被害者にならないために、いま親ができる対策とは―?元捜査一課刑事・佐々木 成三著の『元捜査一課刑事が明かす手口 スマホで子どもが騙される』(青春出版社)をお送りします。今回は第6回です。

※本作品は佐々木 成三著の書籍『元捜査一課刑事が明かす手口 スマホで子どもが騙される』から一部抜粋・編集しました

問題2 特定班クイズ
個人が特定される情報はどれ?

次の投稿写真を見てください。

特定班(投稿写真や動画の個人を特定し、その個人情報をさらして再拡散する人)は、どこを見て、個人情報を特定するでしょうか?

個人が特定される情報はどれ?


特定班は、何気ないSNSの書き込み内容から、個人情報を探し出します。

さすがに自分の本名や住所、電話番号まで書き込む人はいないと思いますが、それでも写真の内容や複数の投稿内容を組み合わせて、プロフィールを特定していきます。

風景の写真にも要注意

制服の写真をアップすることは絶対にNGです。

私の知るケースでは、女子高校生が自宅から撮影した制服の自撮り写真から住所を特定、自宅を割り出され、ストーカー被害に遭った例がありました。

全国の高校の制服をまとめたサイトがあり、制服のリボンやスカートの色や模様などの特徴から、検索をかけて似ているものをピックアップすることもできるのです。

また同様に、

「明日は文化祭。ダンス部の発表、超たのしみ〜♪」

といった文化祭や運動会などの学校のイベントの書き込みからも、学校を特定されてしまうことがあります。

チェックされているのは、本人が投稿している内容だけではありません。

フォロワーの書き込みなどから友人を特定し、本人の下の名前やあだ名、学校名、最寄り駅、彼氏の有無などもわかってしまいます。

最寄り駅や学校などがわかったら、かなり絞り込みができたことになります。

最寄りの駅や学校付近で待ち伏せて偶然を装い接触、執拗なストーカー行為に発展するケースもあります。


例えば「うちのマンションから見えた虹♪」などの風景のみの写真なら大丈夫かというと、そうではありません。

写真に写り込んだ情報、例えば交通看板、電車、バス、建物の看板、信号、踏み切りなどから情報を絞り込むことができます。

看板から文字を読み取ることができれば、グーグルマップで検索して絞り込むことができます。

また「自宅(マンション)から撮影」したというコメントがあるので、自宅から見える方角に何があるか特定することができ、自宅の場所にあたりをつけることができます。

ゴルフ練習場のネットやボウリング場、バスの車庫などは数が少なく、場所が特定しやすいと言われているので注意が必要です。


つい書き込みがちなのが交通情報や気象情報です。

例えば、

1_「○○線が止まった! 遅刻しそう」
2_「雷マジ怖い! 家の近くに落ちたっぽい」
3_「ゲリラ豪雨。駅から出られない」
4_「家の向かいの小学校の近くで工事中。勉強に集中できない(涙)」

1_リアルタイムの交通情報を調べれば、使っている沿線がわかってしまう可能性が大です。

2_と3落雷やゲリラ豪雨は気象庁のホームページから調べることができ、居場所を絞り込むことができます。

4_工事の情報や工事期間などは、建設局のホームページに明記されているので、ここに「小学校の近く」という条件をプラスすれば、かなり居場所を絞り込むことができます。

先にも触れましたが、ガードレールの模様(東京23区は区ごとにデザインが違う)は地域限定のデザインだったり、マンホールは区や市の名前が入っていることがあるので、自宅付近で撮影した写真に写り込んでいると、自宅を特定されてしまう可能性が高くなります。

SNSの使い方の基本4原則

SNSを利用する際に注意するポイントは…?

お子さんにぜひ伝えてほしい、SNSの使い方の基本4原則を紹介します。

1_SNSは将来の自分のために使うもの
(誹謗中傷したり不適切動画は未来の自分の汚点になる)
2_投稿は友だちだけの限定公開
3_会ってもいない友だちを登録しない
4_いいね!の数・フォロワー数を評価しない

たった一度の不適切動画や投稿、軽い気持ちで送った誹謗中傷のコメントがデジタルタトゥーとして残り、人生を左右してしまうことがあります。

匿名性の高いSNSの場合、どうしても普段よりも大胆になりがちですが、リアルな世界でやってはいけないことは、ネットの世界でもやってはいけません。本人に面と向かって言えないことを投稿しない、みんなの前で見せられない動画は投稿しない、これが基本です。

誹謗中傷によって、誰かが命を絶ってしまったら、取り返しがつきません。軽い気持ちの一言が、人の命を左右することを知っておきましょう。

確信の持てないものについてリツイートしたり、デマを真に受けて拡散することも同様です。


2_投稿は友だちだけの限定公開にし、決して公開しないようにしましょう。

芸能人や著名人は公開している方が大勢います。この著名人の人たちは、事務所からネットリテラシーの教育を受けたり、投降する前に第三者が問題投稿ではないかチェックを受けた上で投稿しているのです。

今、ネットリテラシーが低い子が問題となる投稿をしたり、犯罪者からDMを受け犯罪に加担して被害に遭う子が増加しています。

公開しているということは、自分の投稿を全世界の人に発信しているという意味です。

例えばインスタグラムでのストーリーは限定公開機能があります。ストーリーを公開する場合、何も設定しなければフォロワー全員に公開されてしまいます。

限定公開にすれば、プライベートな投稿は限定した友だちと共有したり、公開範囲が選択できます。

LINEについても同様に、タイムラインの公開範囲を設定することができます。投稿するときに公開設定で「全ての友だち」ではなく、特定の友だちだけに公開したい場合は、公開・非公開の設定ができ、変更もいつでもできます。

ツイッターは匿名で利用できる一方、誹謗中傷を受けたり、ストーカーに狙われたりしやすいというデメリットもあります。

ツイートをするときは、非公開設定にしましょう。フォロワー以外の人からはツイートが見えなくなります。


3_友だち登録は制限し、会ったことのない友だちに登録をしないようにしましょう。

繰り返しになりますが、ネットの中では別人格になることができます。

「会ってもいない友だち」は、もしかしたら年齢も、性別も、性格も、すべて嘘かもしれません。

やりとりをしていく中でどんなに信頼できる人だと思っても、リアルな世界ではあなたを陥れようとしている犯罪者かもしれません。本当かどうかは、誰にもわからないのです。人を信じることは素晴らしいことですが、一度も会ったことのない人を信頼してはいけないということを、子どもに伝えておく必要があります。

そしてSNS内の友だちの多さが「友だちが多い人だ」という間違った価値を持たないように教育することが大切です。

4_「いいね!」がほしい、フォロワー数を増やしたいという気持ちには、承認欲求が見え隠れしています。何度も言っているように、「いいね!」や「フォロワー数」で自己評価をすることはやめましょう。自分を偽ってまで評価を得る必要はないのです。

逆に、「いいね!」やフォロワー数の多い人を信頼したり、安易に「人気が高い人」と決めつけて憧れたりするのも危険な一面があります。

確かに芸能人のツイッターやインスタグラムは何万というフォロワーがいますが、自らが商品である彼や彼女たちが行っているのは、あくまでも仕事の一環であり、宣伝でもあります。個人のアカウントとは違うのです。

ぜひ知っておいてほしいことがあります。

フォロワー数や「いいね!」はネット上で簡単に買うことができるのです。ざっと調べただけで、インスタフォロワー数3000人が2万6000円、4万人が5万7000円など続々出てきます。

フォロワー数が多い人が何か発信すれば、影響力が高くなりますよね。もはやこれはビジネスでもあるのです。その人が人気が高いとか、信頼できるといったところとは別の次元の話だということを知っておきましょう。

著=佐々木 成三/『元捜査一課刑事が明かす手口 スマホで子どもが騙される』(青春出版社)

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