【過ぎたるは及ばざるが如しとねこ】ねこ吸いに限度は無し!? 若者の抑えられない衝動/にゃんと!ねこむかしばなし(4)
作品の元となったお話の解説も!
神話や名作についても改めておさらいしながら楽しむ、ねこが加わった新たな展開の物語。
言わずと知れた数々の有名な物語にねこを融合させるのは、「ねことわざ」でおなじみのぱんだにあさん。童話や昔話にねこが加わるだけでひと味違った展開となり、悲劇の結末を迎えるお話ですらゆるくてキュートなお話に変貌します。登場人物たちがねこに絆される姿に、「まぁねこだから仕方がない」と思わず納得してしまうこと間違いなし!?
誰もが知っている古今東西の昔話やおとぎ話。そこにねこが登場したら…? というもしものエピソードを、ぜひお楽しみください。
※本記事はぱんだにあ著の書籍『にゃんと!ねこむかしばなし』から一部抜粋・編集しました。
◆過ぎたるは及ばざるが如しとねこ
◆元となったむかしばなし
過ぎたるは及ばざるが如し
昔、中国に孔子という思想家がいました。孔子には子貢という弟子がいました。
ある日、子貢は孔子に2人の人物を評してどちらが優秀か問いかけます。すると孔子は「片方は度が過ぎており、片方はやや不足気味である」と返答しました。それに対して子貢は「足りないよりは過ぎている方が良いですよね?」と確認を込めて聞いたところ、「度が過ぎているというのは不足していることと変わらない」と返答を受けます。
つまり、何事もほどほどがちょうど良いということを孔子は弟子に説いたのであり、その時に言った言葉が「過ぎたるは及ばざるが如し」だと言われています。
◆金の斧銀の斧なねこ
◆元となったむかしばなし
金の斧銀の斧
ある日、働き者の木こりが仕事をしていたところ、近くの湖に斧を落としてしまいました。
すると湖の中から女神が現れ「あなたが落としたのは金の斧ですか? それとも銀の斧ですか?」と問いかけます。木こりが「どちらでもありません」と正直に答えると、女神は正直さに感心しその両方を渡しました。
そのことを聞いた別の木こりはわざと湖に斧を落とします。先ほどと同じように現れた女神に木こりは「落としたのは金の斧だ!」と答えます。すると女神は嘘をつかれたことに怒り、湖に姿を消していったのでした。
◆裸の王様とねこ
◆元となったむかしばなし
裸の王様
あるところに洋服が大好きな王様がいました。ある日、王様が洋服好きと聞いた仕立て屋が「頭のいい人しか見えない服を用意した」といって、王様からお金を騙し取りました。そうとは気づかない王様はありもしない服を自慢し、周りの家臣たちも褒めました。
そして王様は裸のままパレードを行います。バカだと思われたくない人々は口をつぐみました。
しかし、一人の男の子が「王様は裸だ!」と叫ぶと、人々も「王様は裸だ」と口にし始めます。途中でパレードを中止することができない王様はそのままパレードを続行するしかないのでした。
著=ぱんだにあ/『にゃんと!ねこむかしばなし』
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