夫の収入だけで家計を回す「昭和の常識」はもう古い! これから考えたい家計戦略のヒント

#くらし   
今や夫婦の家計は、夫婦で管理する時代!


夫だけが働き、1人分の収入をうまく回すのは、昭和型の家計管理。これからの時代、協力して世帯収入を増やす戦略が必要です。そこで、子育て中の若手エコノミスト・是枝俊悟さんにイマドキ家計管理の極意を教えてもらいました!

今は夫婦で世帯収入を上げられる家計が強い!


夫1人の収入を妻が節約しながら回していくのが昭和型の家計管理でした。しかし「妻も積極的に働き、そのために夫婦で協力しないと、世帯の収入は上がりにくい」と、分析する是枝さん。「夫が妻に『働いてもいいけど、家事はやってね』ではすまなくなっています」と語る背景には、変化する夫と妻の収入事情がありました。

表1:男性・一般労働者の年齢階級別の平均年収増減率


事情その1:男性の収入が上がりにくい時代に。だから、女性の得る給与が家計の重要な柱に!

【表を見る】表2:女性の年齢階級別正規就業率の推移


事情その2:女性が働くことに追い風が吹いている! だから、共働きのしかたを戦略的に考えられる。

一児の父でもあるエコノミスト・是枝さん


世帯収入が増えるほど、生活費が減るほど、使えるお金が増える


夫が家計管理に非協力的な場合は、「月の黒字額の10%を翌月の夫の小遣いに加える」など、「家計改善が夫のメリットとなるような仕組みを提案してみては」と是枝さん。

共働きをしている是枝家の場合は、(1)夫婦の手取り収入を合算したうえで半分に分けて夫婦それぞれの口座に入金し、(2)生活費は夫婦それぞれの口座から半分ずつ払います。(3)自分の口座のお金は自由に使えて、(4)半年に一度ボーナス時期にそれぞれの口座残高を確認し、貯蓄ペースが守られているか、ムダづかいしていないかをチェックします。

「このルールで家計管理をすると、夫婦の合計収入が増えるほど、生活費が減るほど、自分で自由に使えるお金が増えるので、夫婦で協力して収支改善に取り組みやすくなります。女性が育休のときも引け目を感じる必要はありません」(是枝さん)。

夫一人の収入で家計が回っていたのは、昭和の時代まで! これからは夫婦で協力して世帯収入アップを目指しましょう!

イラスト=菜々子 編集協力=生島典子

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Information

教えてくれたのは:子育て中の若手エコノミスト 是枝俊悟さん
株式会社大和総研金融調査部研究員。税・社会保障制度の改正が経済や家計へ及ぼす影響について調査・分析を行なう。共著書に『「逃げ恥」にみる結婚の経済学』(毎日新聞出版)など。もうすぐ2歳になる男の子の父。


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