鼻うがい、蒸しタオル、たまねぎ深呼吸…花粉症はセルフケアで予防!

#美容・健康   

花粉症の人にとって、春先はつらい症状に悩まされる季節。花粉症は、花粉によって 起こされるアレルギー疾患で、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどの症状が現れます。

日本医科大学大学院医学研究科頭頸部・感覚器科学教授で、花粉症治療、特に舌下免疫療法の研究・治療に当たっている大久保公裕先生に、花粉症の症状を軽減するセルフケアの方法をお聞きしました。

鼻づまりに効果的! お風呂で鼻うがい+蒸しタオル


鼻の中には鼻毛や粘膜があり、花粉やウイルスなどの侵入を防ぐ役割を果たしています。花粉症を防ぐためにも、鼻で呼吸をするのが適していますが、花粉症で鼻がつまっていると鼻呼吸がしづらくなります。 

そこで、お風呂の中で「鼻うがい」と「蒸しタオル」をすると鼻がすっきりします。

鼻うがいのやり方は、洗浄液を容器に入れ、鼻の中に容器の先を当てて「あー」と声を出しながら洗浄液を注ぐと、反対側の鼻の穴と口から洗浄液が出てきます。

鼻うがい


蒸しタオルは、お湯につけて軽く絞ったタオルを鼻の上部に当て、湯船から立ち上る湯気を鼻から吸い込みます。こうすると鼻が温まって血行が良くなり、鼻づまりが改善します。

鼻づまり蒸しタオル


交感神経を刺激する! 汗ばむ程度のウオーキング


自律神経(私たちの意志とは無関係に血管や内臓などの働きを支配している神経)には、心身を活発にする交感神経と、心身をリラックスさせる副交感神経の2種類があり、両者の神経がバランス良く働くことによって、心身の調子が整えられます。

鼻の中にも自律神経があり、副交感神経の働きが過剰になると鼻水やくしゃみが出やすくなります。鼻の症状を防ぐためには、交感神経を刺激して活発にさせる運動をすると効果的です。

花粉の飛散量が少ない午前中に、汗ばむ程度の速さで30分ほど歩くウオーキングを続けてみましょう。

 


鼻づまりの応急措置に! ペットボトルの脇挟み


体の側面を圧迫すると、その反対側の交感神経が刺激され、一時的に鼻づまりが改善します。

鼻づまりを起こしている鼻の穴と反対側の脇の下に、液体の入ったペットボトルを挟み、ギュッと圧をかけます。鼻づまりが改善する効果は長続きしませんが、どうしても困ったときに試してみるとよいでしょう。

 


鼻の通りを良くする「たまねぎ深呼吸」


たまねぎに含まれる硫化アリルという成分には、抗菌・殺菌効果や新陳代謝を活発にする働きがあります。また、たまねぎの皮にはケルセチンという成分も含まれ、アレルギーを引き起こすヒスタミンの発生を抑えます。

こうしたたまねぎの働きを利用した「たまねぎ深呼吸」をすれば、鼻の通りが良くなります。やり方は、皮付きのたまねぎを薄く輪切りにして皿などに盛り、たまねぎに顔を近づけ、鼻から息を吸い込み、吐き出すことを繰り返します。

 


花粉をブロックするための日常生活の工夫


[外出時]

外出時服装


【帽子】髪に花粉がつきやすいため、髪を覆うような深い帽子が最適。

【眼鏡】コンタクトレンズを使っている人は、目をこすると症状が悪化するため、調子の悪いときには眼鏡に替える。

【マスク】

・鼻から顎までしっかり覆うように装着する。

・ワイヤーの入ったマスクを使うときは、ワイヤーの部分を上にし、鼻の形に合わせて変形させ、マスクを顔に密着させる。

・マスクを外すときは、鼻や口に手を触れずに、ゴムひもを持ってそっと外す。外したら、ビニール袋などに入れて袋を閉じ、処分する。

【上着・コート】表面がツルツル・スベスベした素材のものを選ぶと花粉がつきにくい。

 

[家庭内]

●帰宅したら、玄関の外で衣服や帽子、バッグなどについた花粉を払い落とす。家に入ったら、すぐに手洗い、うがい、洗顔をする。

●花粉が飛散している日は、窓や玄関をなるべく開けない(換気扇や空気洗浄機などを利用する)。

●室内が乾燥していると花粉が舞いやすくなるため、加湿器などを使って室内の湿度を50 ~ 60%に保つ。

●掃除機をかけると室内の花粉が舞い上がってしまうため、最初にモップや雑巾などで汚れを拭き取ってから掃除機をかける。

●洗濯物はできるだけ部屋干しにし、花粉の少ない日を選んで外に干す。取り込むときには十分に花粉を払い落とす。

<コラム>

知ってた!? スギ花粉症の人はトマトを食べると口の中がかゆくなることも

花粉症の人は、ある特定の食べ物に対するアレルギーがある場合があり、その食べ物を食べると、口の中がかゆくなったり、腫れてきたりすることがあります。こうした反応が起こるのは、その花粉と食べ物に含まれる成分が似ているからです。症状が現れた場合は、その食品を食べるのは避けるようにしましょう。

花粉に反応する可能性のある食物


監修=大久保公裕 文=髙森千織子

※この記事は『毎日が発見』2018年2月号に掲載の内容です。

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Information

■教えてくれた人:大久保公裕(おおくぼ・きみひろ)先生
日本医科大学大学院医学研究科頭頸部・感覚器科学教授。日本医科大学付属病院耳鼻咽喉科・頭頸部外科部長。日本医科大学大学院耳鼻咽喉科修了。米国立衛生研究所(NIH)に留学後、日本医科大学医学部准教授を経て現職。花粉症治療、特に舌下免疫療法の研究・治療に当たっている。

取材・文/髙森千織子

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