おい・めいの結婚式、親戚の香典はいくら包めばいい? 冠婚葬祭のいまドキ相場を聞いてみた!

#くらし   

それなりの経験を積んだ大人でも、いざ冠婚葬祭時になると幾ら包めばいいのか、悩んでしまいがちです。特に悩みがちな長寿祝いや親戚の結婚式、お葬式、そしてお年玉について、作法について造詣が深く「現代作法研究会」を主宰する近藤珠實先生にその対応を伺いました。

おい・めいの結婚式、親戚の香典はいくら包めばいい? 冠婚葬祭のいまドキ相場を聞いてみた!(1)


「冠婚葬祭のお金のことって、いくつになっても分からない」と思っている人は多いのではないでしょうか。それなりの経験を積んだ大人でも、いざ冠婚葬祭時に幾ら包めばいいのか、悩んでしまいがちです。

「頻繁に冠婚葬祭があるわけではないし、前がどうだったかも忘れているから、そのたびに夫や友達に聞いている」という人もいるでしょう。

そもそも、冠婚葬祭とはどういうことなのでしょうか。作法について造詣の深い近藤珠實先生によると「冠婚葬祭とは元服・婚礼・葬式・祭礼といった四大儀礼のことです。

例えば、『冠』とは、成人の儀式である元服のときに初めて冠をつけた(加冠)ことから成人の祝いを意味しますが、いまでは人生の節目のお祝いを指しています。『婚』と『葬』は文字通り、結婚式や葬式のことです。そして『祭』とはお正月やお盆などの年中行事のことです」と教えてくれました。

つまり人生の中で、日常とは異なる日が、1年のうちに何回かあるもので、個人的なものもあれば、みんなで参加するものなどがあります。ただ、年を重ねると、冠婚葬祭のときぐらいにしか会えない親戚や友人もいるので、そういう意味でも貴重なしきたりや行事といえるでしょう。

冠婚葬祭の行事は?


人生の節目を祝う

■出産祝い

■成人祝い

■就職祝い

■長寿祝い

など

結婚を祝う

■お見合い

■結納

■結婚式

■披露宴

など

葬式や法事の儀式

■通夜

■葬儀・告別式

■法事

など

季節の年中行事

■正月

■ひな祭り

■お盆

■敬老の日

■大晦日

など

 

まずは「冠」「婚」「葬」についてみてみましょう。

【長寿祝い】現金よりその人の好みのものを贈る


Q.義母が卒寿を迎える。包む金額の目安は?

A.必ず幾ら包みなさいなどの決まりはありません。この場合、現金を渡すより、その人の好みや体調を優先してください。例えば、元気で芝居好きな人なら「一緒に芝居に行きましょう」と誘ってみてはどうでしょうか。歌舞伎だったら2人で3万円くらいでしょう。もし、お金に余裕がない場合は、一緒にお茶を飲んだり、散歩に行くということでもいいと思います。

Q.いとこが還暦を迎える。祝い事はした方がいい?

A.自分1人で贈り物をしたり現金をあげると、周りの人たちが自分たちはどうすればいいのか困ってしまいます。還暦は一つの大きな節目なので、周りの人と相談してください。みんなで食事会を開きましょうなどという案が出たら、参加しましょう。還暦に赤いちゃんちゃんこを贈る習慣がありますが、贈る相手が女性なら暖色系のマフラーや小物など、普段でも身に着けられるものがいいと思います。

Q.長寿祝いのお返しはどうすればいい?

A.内祝いは、最低で半返しです。年を重ねるほど、それ以上のものを返したいと思うものです。ただ、そうできない場合は、半返し分のお菓子などに何か手作りのものを添えてあげる方法もあります。

長寿祝いの種類

長寿祝いの種類


【おい・めいなどへの祝い金】同じ贈る立場の人と要相談


Q.親戚の子どもの披露宴では幾ら包む?

A.祝いの気持ちと披露宴の食事代で3万円くらいです。2万円は割り切れるから縁起が悪いといわれていますがそんなことはありません。2万円は、2だから「夫婦」や「ペア」の意味があるので渡しても大丈夫です。ただ、気を付けたいのは、一族の中で慣習がある場合です。例えば、息子の結婚式のときに幾らもらったというのがあれば、それと同額にします。おいやめいが結婚する場合は、同じ贈る立場の他の兄弟姉妹と相談し、同額を贈るようにします。

Q.入籍だけの人への祝いはどうする?

A.祝いは現金でも品物でも大丈夫です。金額の目安は披露宴をしたときに包む場合の3~5割程度です。もし、子どもの結婚式でもらっている場合は、それと同額や同等の品を贈ります。現金を郵送する場合は、祝儀袋に入れて、祝いの手紙とともに現金書留で送ります。

結婚式のお祝いの目安

結婚式のお祝いの目安


 

【親戚の香典】目安は1万円、香典は端数が出てもOK


Q.親戚の葬式の香典は幾ら包めばいい?

A.葬式に出席しても、しなくても1万円を包みます。葬式の場合、8000円のような端数でも大丈夫です。ピン札はNGといわれますが、そんなことはありません。気になるなら一回折る程度で入れましょう。くしゃくしゃにして入れる人もいますが、もらう方はきれいなお札の方がいいはずです。大抵は受付の人などが袋からお札を出してまとめるので、誰がどんな状態のお札を持ってきたかは分かりません。

Q.法事のときは幾ら包めばいい?

A.法事の後に食事が出て、お土産も用意されていると思うので、金額は1万円が目安です。ちなみに、法事のときの封筒は「御仏前」、通夜・葬式は「御霊前」、キリスト教式の場合は「お花料」と書かれているものを使います。

香典の実情

香典の実情


監修=近藤珠實 文=金野和子

※この記事は『毎日が発見』2018年12月号に掲載の内容です。

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Information

■教えてくれた人:近藤珠實(こんどう・たまみ)さん
現代感覚で国際的に通用する作法を普及させるため「現代作法研究会」を主宰。その後、新作法『清紫会』を結成。新・作法学院を開設し学院長に就任。テレビ出演、講演などの他、多くの女性誌のマナーページで指導監修をしている。

取材・文/金野和子

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※この記事は毎日が発見ネットに掲載された情報です。


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