詰め込むだけだった「リビング収納」を出し入れしやすくする攻略法

#くらし   

どんな家にも1つはある、やっかいな収納場所=「パンドラの箱」を攻略するには、正しい手順があります。家事代行サービス「タスカジ」で活躍するseaさんが、まずはその手順をレクチャー。実際に読者の自宅を改善する様子をレポートします!

どの場所にもこの手順でOK!パンドラの箱攻略法4STEP


パンドラの箱はただやみくもに手をつけても、またパンドラ化すれば元のもくあみ…。そこで誰にでも分かりやすく、どんな「パンドラの箱」も攻略できる4つのステップをseaさんが伝授!

STEP1 どう使いたいかを考えよう


【STEP 1 】どう使いたいか目的を決める

まずはその場所で何に困っていて、本当はどう使いたいのかを考えます。「収納の中をきれいにすることを目的にするのではなく、例えば、ここで事務作業をするから、ここに文房具をしまおう!と考えるようにすれば、自分に合った収納の仕組みが必ず見つかるはずです」。

STEP2 入っているものを全部出す


【STEP 2 】全部出して「ここにあるべきか」を考える

中身を把握するためにも、片づけは全部出すところから。「使いづらいのは、毎日使うものの中に不要なものや種類の違うものが交ざっているから。使う頻度や用途によって分け、必ずしも捨てることが目的ではありませんが、不要なら処分を。その場に合わないものは移動して」。

STEP3 空間を使いやすく区切る


【STEP 3】 収納空間を使いやすく区切る

収納場所に合わせて、ラックやカゴなどのほか、なければ紙袋を使って空間を区切ります。「STEP2で仕分けたよく使うもの、たまに使うものなどがそれぞれ納められるように区切って。ものにぴったりのサイズにせず、スペースにある程度余白を持たせて区切るのがコツ」。

STEP4 取り出しやすく納める


【STEP 4】 「あるべき場所」に取り出しやすく納める

仕分けたものに優先順位をつけて、よく使うものから取り出しやすい位置に仮に配置。「出し入れの動作を確認しながら、定位置を決めます。あまり使っていないものはできるだけコンパクトにまとめ、取り出しにくい奥に入れるか、全く別の場所に移動してもOK」。

パンドラ化したリビング収納を攻略!


実際に「パンドラの箱」に悩む読者の自宅にsea さんが突撃! 上のSTEP1~4に沿って、リビングに潜む「パンドラの箱」を攻略しました!

がんばりますっ!


挑戦したのは:雑誌『レタスクラブ』の読者「レタス隊」・古田理沙さん

夫(45歳)と娘(9歳)の3人家族。自宅は見える場所にものを置かず一見すっきり。その分を収納に詰め込んでいるため、実はパンドラの箱があちらこちらに……。

【パンドラ化した収納 : 物理的に見えない場所】

例えば、奥行きのある収納。古田さん宅のリビングの収納はここだけ。掃除道具や救急箱、工具、キッチン雑貨などあらゆるジャンルのものがぎっしり詰まっています。「間口が狭く、奥行きのある収納は、余白をつくって奥まで出し入れしやすくするのが重要。同じく見えにくい高い所と低い所も一目で分かる工夫を」とseaさん。

読者の古田さんが、タスカジのseaさんのアドバイスのもと、パンドラの箱に立ち向かってみた


いざ、パンドラの扉をオープンしてみると……中身を把握していたつもりが、奥から忘れていたアイテムが続々。

 


使いやすい場所なのに、使いにくい入れ方でストレスが……。

 


収納の中でふたつきの箱を使っていて、パンドラ化が進行!

 


中身はジャンルもバラバラで、ほとんどが不要なものばかり。

【画像を見る】奥まで見える、手が届く! リビング収納のBefore・After


BEFORE:カゴを駆使して工夫。でも手前側しか使えておらず、奥に入れたものは記憶もあいまいに。

AFTER:棚の高さごとに使い方のメリハリを効かせ、見えやすく、出し入れしやすい仕組みに。

たまにしか使わないものは紙袋にざっくり入れて、上段へ


【たまにしか使わないものは紙袋にざっくりまとめて上段に】

季節のイベントの飾りや、趣味の手芸用品など、たまにしか使わないものは大きめの紙袋にひとまとめに。「外側にラベルで中身を明記し、あとは最上段に納めるだけ。使うときはあちこち探さなくてもこの袋の中を確認すればいいので楽。大きくまとめているので、奥に置いた袋も迷わずパッと取れます」。

奥のものを出しやすいよう、手が入る余白をつくる


【手が入る余白をつくって奥のものを取りやすく】

奥行きがある収納は、いかに奥のものを取り出しやすくするかが大切。「特に、立ったまま手が届く位置は、余白のあるなしで使い勝手が大きく変わります。棚板がある場合は、奥まで見渡せて手が届くだけの余白をつくりましょう。そうすることでわざわざ手前のものをどかさなくても出し入れができますよ」。

中身が見える「ふたなし」のカゴを活用して


【一目で中身が見えるよう、ふたなしのカゴにまとめる】

空間を区切り、ジャンルごとにまとめるのも探す手間を減らすコツ。「ふたつきのカゴはパンドラ化促進グッズ! 中身がすぐ確認できるふたなしのカゴを引き出しのように使いましょう。正面からも分かるよう、メッシュのものか透けて見える半透明のものを選んで。中身が見えないものは外側にラベリングを」。

最大の悩み! 部屋全体がパンドラ化した子ども部屋はどうしたらいい?


将来の子ども部屋には、大人のものを仮置きしがち


いずれ子ども用にする部屋は、大人の荷物を仮置きしがちで、部屋全体がパンドラの箱に。「収納場所がなければ子ども部屋に置いてもいいんです。ただし場所をきちんと区切り、子どものものと置き場所を分けること。オープンラックなど、汎はん用よう性の高い棚を設置すれば、環境が変わっても活用できて◎」。

場所さえ区切っておけばOK


家族みんなが使うものをポイポイ入れやすいリビング収納。家族にも「こうしてみたんだけど、どう?」と使い勝手を聞いてから、最終的な定位置を決めるとベストです!

撮影=木村文平 イラスト=利光春華 編集協力=鈴出智里

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Information

教えてくれたのは:タスカジ seaさん
家族の片づけコンサルタント。予約の取れない家政婦として活躍中。片づけの仕組みづくりやアドバイスを行なう。著書『タスカジseaさんの「リセット5分」の収納術』(主婦と生活社)。


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