自分が「否定しがちな親」だと感じたら◆頭のいい子の親がやっている「見守る」子育て【連載】(9)

#育児・子育て   

梨花さんもInstagramで絶賛!灘や開成、筑駒、桜蔭、女子学院など最難関中学に教え子を次々と合格させてきた中学受験のプロ・小川大介先生が5000組を超える家庭と面談をしてきて気づいたのは、「認める」「見守る」「待つ」ことが伸びる子どもを育てる、という事実。

京都大学法学部卒業後、予備校・大手進学塾で看板講師として活躍。2000年に中学受験専門のプロ個別指導教室SS-1を設立し、多くの親子と関わることでわかったのは「教育によさそうなもの」を多数与えられ、手とり足とり面倒を見てもらってきた子どもはかえって伸び悩む危険をはらんでいるということ。一方、親に「見守られて好きなことにとことん熱中した経験のある子ども」は、最後の最後で踏ん張り、自らの力でぐんぐん力を伸ばしていく…。

勉強しなさい!あれやったの?これやったの?つい先回りをして子どもを追い立ててしまう…という人は必見!子どもを信じ、待つことがとても大切であるということを教えてくれる『頭のいい子の親がやっている「見守る」子育て』より、9回連載でお送りします。「当たり前のことを褒める」「『〜しよう』と伝える」など、誰でもいますぐ簡単にできる「見守る子育て」今回は9回目です。

親が頑張りすぎないほうが、子どもは伸びる!(出典:頭のいい子の親がやっている「見守る」子育て)


◆◆◆◆◆

ここまで読んできて、自身のことを「ああ、自分は否定しがちな親だったな」と感じる親御さんもいるかもしれませんね。

ただ、すでに述べたように、反省したり、自分を責めたりする必要なんてありませんよ。新しい知識を身につけたのですから、一歩前進です。グッドです。

子どものことをつい否定しがちな人の多くは、「親を安心させよう」「親の期待に応えよう」と、子どものころから頑張り続けてきた人です。

あるいは、親にはあまり口うるさく言われなかったけれど、たとえば大学受験や就職活動で挫折した経験がある人という場合もあります。

【画像】自身のことを「ああ、自分は否定しがちな親だったな」と感じる親御さんもいるかもしれませんね


これまでの自分の頑張りを認める


頑張って親の期待に応えてきた親御さんは、「自分と同じように頑張っていかないと、子どもが将来、困るのではないか」という不安をお持ちではありませんか。その不安は、「あれもできなくては、これもできなくては」と気を回しすぎることにつながり、そのせいでお子さんのありのままを認めることが苦手になりがちです。

頑張ってきた親御さんへの処方箋は、まず「自身の頑張りを認める」こと。

「いい親でいようと頑張ってきたなあ。さすがに疲れたな」「今思えば、必死の毎日だったな。われながらよくやった。自分エライ!」と、今までの努力を振り返り、認めてあげましょう。すると、心がふっと楽になり、お子さんに対してだけでなく、世の中全体の見え方が変わってきます。

「わかっていても、自分を認めるなんて難しい」「私は本当に、何も頑張っていないから……」と、自分を認めることが苦手な方もいらっしゃるかもしれませんね。

でも、あなたはすでにとても頑張っています。下記の「頑張っているリスト」を見て、自分ができていることをチェックしてみましょう。親として生きているだけで、1日の中でもいろいろなことを頑張っていると実感できるはずです。

あなたは十分頑張っています。


あなたは十分頑張っています。親のあなた以外に、わが子にこんなことができますか?


□いつも清潔な服を着られるよう、こまめに洗濯する

□1日に1回以上、子どもと一緒に食事をとる

□自分なりの頻度でそうじをして部屋の清潔を保つ

□歯の仕上げ磨きをする

□体調が悪いとき、病院へ連れて行く

□「見て見て!」とせがまれたら、手を止めて要求を聞く

□本を読み聞かせたり、遊びにつき合ったりする

□子どもの好きなテレビ番組を知っている

□誕生日やクリスマスには、何をあげたら喜ぶか考える

□子どものリクエストを聞いて一緒に出かけたことがある

□パートナー(もしくは先生など身近な大人)と子どもについて話し合う

□仕事中にふと、子どものことを思い出す

□街なかで「ママ!」「パパ!」という声を聞くと、ハッとなって思わずまわりを見渡す

□保育園や幼稚園、小学校からの手紙を毎日確認する

中学受験の現場での経験、ひとりの父親としての経験から「親は子どものことをもっと信じていい」と小川先生


著=小川 大介/「頭のいい子の親がやっている「見守る」子育て」(KADOKAWA)

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著者【小川 大介】
教育専門家。中学受験情報局「かしこい塾の使い方」主任相談員。1973年生まれ。京都大学法学部卒業。学生時代から大手受験予備校、大手進学塾で看板講師として活躍後、中学受験専門のプロ個別指導塾SS‐1を設立。子どもそれぞれの持ち味を生かして短期間の成績向上を実現する独自ノウハウを確立。同時期に「中学受験情報局『かしこい塾の使い方』」の創設にも参画し、情報発信を開始。受験学習はもとより、幼児期からの子どもの能力の伸ばし方や親子関係の築き方に関するアドバイスに定評が。『頭がいい子の家のリビングには必ず「辞書」「地図」「図鑑」がある』(すばる舎)など著書多数。
■Twitter:@Kosodate_Ogawa

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