義理&実の親とどう付き合う?【SILVA姐さんに訊く「夫婦生活モヤモヤ解消術」6 】

#くらし   
 


好きな相手と夢を描いて結婚したはずなのに、結婚生活が続いていくうちにモヤモヤがたまっている…。そんなあなたに「婚前契約書」を交わしたSILVAが贈る「ムダなケンカがなくなる快適結婚生活」へのヒントが詰まった連載です。今回は第6回「義理&実の親との付き合い方」です。

こんにちは、SILVAです。シンガーやDJ、最近では親子で学ぶ「脳育」のワークショップを行ったり、お粥屋さんをやったりしています。

私は離婚を経験し、2回目の結婚前に「婚前契約書」というものを夫との間で取り交わしたのですが、それが夫婦生活を送るうえで、いいことづくめ! 「婚前契約書」のお話はまた別の回でもたっぷりお話ししますが、そんな結婚生活を送る中で感じたことをお話しさせていただきます。

実の親&義理の親からのアドバイスの返し、何が「正解」?


突然ですが、夫が大好きです。

でも夫の義母も義父も祖父母も兄弟も同じくらいに好きになれるかというと、みんな性格も生活も考え方も違うので、そんな一家全員を愛してる、大切にできる!という覚悟までは私にはありません。

じゃあ、自分の親兄弟なら大好きかというと、これまた仲の良い家族ではありましたが、やはりそれぞれの個性も環境も違うので、実の親子とはいえ、苦手な部分もあるし、考え方も随分違うことがありました。

子どもが生まれて、自分の親からの子育て助言はとても窮屈で、自分を未だに子ども扱いするのか!とか、時代錯誤の子育て方法を正義かのようにアドバイスしてくれる親とは少しぶつかりました。みなさんもそんな経験はお持ちではないですか?

ところがこれが義理の父母や親族からの助言となると、無視するわけにもいかず、ぶつからない程度にやんわり聞き応えてしまう自分がいたりもします。

しかも盆か正月や冠婚葬祭には苦手であろうがなかろうが、家族との付き合いで顔をあわせる機会はやってくるわけで。

子どもが生まれた頃、夫の実家に帰省した際に義母が孫をとても可愛がってくれるのは嬉しかったのですが、子育て法には40年ほどの「差」があるので、例えば義母に娘の食事を手伝ってもらった際に、義母のお箸をそのまま使って娘に食事をさせてしまった場面がありました。虫歯はお箸での唾液でも虫歯菌が子どもの歯に感染するので、私の心の中は「ぎゃーーやめてーーー!!!」と絶叫しましたが、そこは冷静に「お義母さん、娘は娘が気に入ってるお箸があるのでこれを使ってもらえますか」と伝え、「虫歯がお義母さんにある前提で話すわけじゃないですけど、この前歯医者さんに検診に行ったら、大人のお箸を経由して虫歯や雑菌が赤ちゃんの口にも入ると虫歯になるので気をつけてとアドバイスもらったんだよねー」と我が子とに話しかけるように、夫に同調させるように「やんわり」クレームを出しました。

この時、事前にこの虫歯の感染については夫にも注意をして正しい知識を伝えていたので、夫もとっさに義母のフォローに周り、嫌な空気が流れないようには回避できましたが、和やかな孫との時間に少し水をさすような雰囲気になったのは否めませんでした。

結婚とは、そもそも当事者2人の愛の形であるにも関わらず、絶対条件としてそれぞれの背景にある「家族」と「家族」との結びつきも大事にしなければいけません。

海外をみてもこれは同じで、海外生活や恋愛も多かった私からすると日本よりも家族や親兄弟との絆を大事に育む感覚を持ったボーイフレンドが多かったのも事実。「ママ、愛してるよー」と大人になってもハグしたりキスしたり、バースデーをお祝いしたり、記念日にはお食事を一緒にしたり。

その代わりといってはなんですが、家族間でもそれぞれの例えば子育て方法や生き方や仕事のことなど、込み入った部分には親ですらあまり口を出して来たりせず尊重して見守ってくれる感じがありました。また自分の意見ははっきり伝えることが「普通」の感覚でもある海外は個人のプライベートや主観をものすごく大事にするという感覚があるので、そこは日本とは大きく違うところのように思います。

実の親には言いたいことが言える=あとを引きずらない

義理の親には少し気を使う。

これくらいの感覚が日本ではちょうど良い家族としてのお付き合いが成立していくようにも感じます。

ただ「親しきなかにも礼儀あり」この言葉のように、「敬語」を目上の人に使うことを心がけることで、関係性が友好になることもあります。英語は敬語がないのでこの技を家族間に盛り込むことは難しいですが、日本ならば敬語を使うことで「尊重している意思」を会話の中で感じとることができるので、実の親にも時々敬語を程よく使ってみると、生活の距離感も保てたようになる経験がありました。

例えば、先ほどのお箸での虫歯媒介の話。

同じように実の両親と食事をした際に同じことが起き、その時、私は普段の口調で物申していたら両親が嫌な雰囲気になるだろうと思ったので、「お母さんの舐めたお箸使ったらお母さんの虫歯菌が赤ちゃんに感染するらしいから、自分が舐めたものを使わないでよ」というくだりを「この前歯医者さんがね、大人のお箸をそのまま使うと虫歯などの菌が赤ちゃんの口にも感染してしまうので、分けて使ってくださいね、と指導してもらったから、娘用のお話お箸を使ってあげてもらえたら嬉しい」とすこし敬語で先生の言葉というところに置き換えただけで、うちの両親は「へー、そうなんだ、昔はそんなの歯医者さんに言われたことなかったけどねー」とブツブツいうものの、すんなり言うことを聞いてくれました。

敬語を上手に活用しよう


普段敬語なんか親子間で使えないよ!という方にオススメは親の誕生日などの際にメッセージカードを必ず添えること。その際にカードの文章は親しみを込めてあえて敬語を連ねるとリスペクト感が増して、喧嘩ばかりしてしまう親子間も少し緩和できるのではと思います。

「いつもありがとう」を「いつもありがとうございます」に。たったこの1行でも、親はいつまでも親でありたい、子はいつまでも幼い子のまま、という「親心」を尊重してあげることができます。

カードなんて書かないよ!というさらにそれ自体がよそよそしくなる方にオススメはLINEやメールでのやり取りで敬語を使う方法も。

ちょっとしたお願い事のときには普段からそこだけ敬語使っちゃう感じもあると思うのですが、それだけでも親は敬ってくれる感覚を子供からされるのはとても気分が良いものなので、わざとらしい敬語でも使わないより使う方がお願い事は引き受けてもらいやすいかも。

結婚とは「お互いを尊敬しあえること」。これはパートナーだけではなく、親族、家族に対しても同じ。ただ人間の相性では気があう、合わないというのもあるので程よく「敬う気持ち」をいつも、誰にでも持ち続け、伝えていくと良いものだなと結婚をしてから特に思うようになりました。

 


◆SILVA


1998年にデビューして以来、シンガー、DJなど幅広く活躍。2002年に一度目の結婚を経験。15年の再婚時には、日本ではまだなじみのなかった婚前契約書を交わして話題となる。16年に出産後は、親子で学べる脳育のワークショップ開催や、お粥専門店『Congee Table』の経営など、活動の場を広げている。

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