専門医に聞きました! ことしの花粉症対策

花粉症の人にとって、またつらい季節がやってきた! もう、いっそ病院に行くのが早いのでは?と、花粉症に悩むあなたの代わりに受診してきました。自分でできる対策もご紹介しています。

田中伸明先生

教えてくれたのは 田中伸明先生

たなか耳鼻咽喉科院長。テレビや雑誌など、メディアにも多数出演し、花粉症の傾向や対策、アレルギー疾患などを分かりやすく解説している。

まずは受診! 病院に行ってみました! 編

つらい症状に応じて、受診する科を決めて

本格的に花粉が飛ぶ前に、病院へ行っておこうっと!

かかりつけ医でも花粉症の症状に応じた薬を処方してもらえますが、耳鼻科なら鼻の中の、眼科なら目の専門的なチェックをして、より症状に合った薬を処方してもらえます。つらい症状に応じて、耳鼻科、眼科、アレルギー科などを受診しましょう。

まずは本当にスギ花粉かどうか、確かめたほうがいいですね

見極める必要あり!

その症状が、本当にスギ花粉症かどうかチェック!

問診票
レタス花子さんの回答

花粉症の症状は風邪の症状とよく似ています。ですから、ほかの感染症にかかっていないか、ホコリやダニ、動物のアレルギーはないかなどを調べ、本当にスギ花粉が原因かどうか、見極める必要があります。問診票の項目の回答を医師に伝えて、スギ花粉による症状かどうかを判断してもらいましょう。

早めに始める初期療法

症状が出始めたらすぐに花粉症の薬をのむ

早めに始める初期療法

花粉が飛散し始めたら、あるいは花粉症の症状が出たらすぐに花粉症の薬をのみ始めるのが、初期療法です。早めに薬をのむことで、花粉症の症状を全体的に抑えることができます。少量の花粉でも症状が出るという人は、花粉飛散開始の発表がされていなくても、症状が出た時点ですぐにのみ始めるとよいでしょう。

抗ヒスタミン薬で症状を抑える

効き目は人それぞれ。医師とよく相談を

抗ヒスタミン薬で症状を抑える

花粉症の治療として一般的な、抗ヒスタミン薬。以前は強い眠気が起きる、口が乾く、胸焼けを起こすなどの副作用があったのですが、最近はそれらが改善されたうえ、1日1回のめばよいタイプもあります。ただ、効果に個人差が大きく、Aさんにはよく効いたが、Bさんには効かないということがあるので、医師とよく相談しましょう。

  • 薬の効き目ってどれくらいで出るものですか?
  • 最低でも1週間はのんでみてくださいね

鼻詰まりに » レーザー治療

花粉が飛散する1カ月前にすませて

鼻詰まりにレーザー治療

鼻の粘膜をレーザー光線で薄く焼き、花粉に対するアレルギー反応を起こしにくくする治療で、鼻詰まりがひどい人におすすめ。ただし、粘膜は少しずつ再生されていくので、有効なのは1~2シーズン。レーザー光線によって粘膜がやけど状態になるため、治療後、一時的に鼻詰まりがひどくなることも。10月〜年末頃までに施術し、花粉飛散時には治癒しているのが理想です。

唯一、完治の可能性がある » 舌下免疫療法

3〜5年続ける必要があるので重症な人向き

唯一、完治の可能性がある舌下免疫療法

完治の可能性があるとして、今注目されている舌下免疫療法。スギエキスの錠剤を舌の下に入れ、1分間保持してからのみ込みます。スギ花粉が飛散していない6~12月に投与を開始し、3~5年の間、毎日続ける必要があります。この治療により、約6割の人に薬を減らせる程度の効果があったといわれています。

  • ほんとに効きます?
  • メリット、デメリットを納得したうえで治療を始めてくださいね!
  • 花粉症Q&A
  • Q.
    2020年スギ花粉の飛散量は少ないという予想ですが

    A.
    それでも20年前の倍。対策はしっかりしましょう

    ことしのスギ花粉の飛散量は、例年より少ないと予想されています。とはいえ、ここ10年間の平均花粉飛散量は、さらにその10年前の倍、つまり20年前の倍に増えているのだとか。そしてこの先数十年は、この量が減ることはないともいわれています。油断はできません!

  • Q.
    花粉症を放っておいてはいけませんか?

    A.
    鼻の粘膜が炎症を起こしやすくなっています

    花粉症は命に関わる病気ではありません。しかし、慢性的な鼻水や鼻詰まりをそのままにしておくと、鼻の粘膜が炎症を起こしやすくなり、合併症として蓄のう症を起こしたり、子どもの場合は中耳炎のリスクが高くなったりします。症状がある場合は、早めに治療をしましょう。

自分でできる! 花粉に負けない対策 編

花粉を体内に入れない!&規則正しい生活を心がけて

花粉症の症状を重症化させないためにも、日頃から花粉を回避する対策が大切です。外出時でも家の中でも、花粉を吸わない、入れない、取り除くことを意識した生活を心がけましょう。また、規則正しい生活や栄養バランスの取れた食事を心がけることも、花粉症予防につながります。

家の中では 花粉を入れない! 除去する!

  • 自分でできる花粉対策1

    花粉は粒子が大きく重いので、床にたまります。ウェットタイプのシートやぬれ雑巾で拭きましょう。

  • 自分でできる花粉対策2

    花粉シーズンは室内干しが基本。布団は布団乾燥機を利用して。

  • 自分でできる花粉対策3

    空気清浄機を使い、空気中の花粉を吸引。

出かけるときは 花粉を吸わない! 寄せつけない!

帽子をかぶる、花粉防止眼鏡をかける、マスクをする、長い髪はまとめる、ツルツルした素材の衣類を着る、花粉防止スプレーをかける

イラスト/吉本ユータヌキ 編集協力/植松まり