子育てが楽しくなる、これからの住まい方とは?プチ田舎の「平屋」という選択肢もアリ

#くらし   


地価の高い東京や大都市にある会社の近くに住むには、土地を買って家を建てたいと思っても、予算の都合でマンションや建売住宅しか買えないという人も多いはずです。例えば東京都23区内で1坪150万円の土地を30坪買えば土地だけで4500万円。これに3000万円の建物を建てると7500万円となり、諸費用や引っ越し費用、家具・家電をそろえれば8000万円以上にもなりかねません。しかし、郊外に1坪30万円で土地を買えば、30坪で900万円です。3000万円の家を建てても3900万円ですから、土地を購入して好きな家を建てるという選択肢が広がります。

こうした選択肢の中で、郊外、または新幹線など通勤に便利なプチ田舎の「平屋」で子育てする、ということも考えられます。都心から離れれば土地はより広く、安く買うことができ、平屋の家を建てられる可能性も増えてきます。特に、子どもが3〜4歳くらいまでは目が離せない時期なので、平屋のメリットはいろいろとありそうです。

しかし、2階建てに比べると広い敷地が必要になるため、土地選びは価格だけでなく、どんな家が建てられるのかという視点も忘れないようにしましょう。そのために知っておきたいのが、「建ぺい率」と「容積率」です。

例えば、30坪の平屋を建てるためには30坪の土地を購入すればよい、というわけではありません。敷地により建ぺい率と容積率が決まっているからです。

「建ぺい率40%・容積率80%」という地域では、30坪の土地に1階面積12坪、2階面積12坪の24坪の家までしか建てられません。平屋なら建ぺい率の上限である12坪の家しか建てられません。建ぺい率が40%の土地に30坪の平屋を建てるには75 坪の土地が必要ですが、建ぺい率60%の土地なら30坪の平屋を、50坪の土地で建てられます。


それに、土地は安くても家が広く建築費が高くなると、購入時や購入後にかかるお金が変わります。税金や火災保険料、修繕費なども高額になるため、広い家を購入するときには注意が必要です。


家が広くなると高くなる税金、つまり固定資産税と都市計画税については、一定の軽減措置もあります。上記の①は、土地、建物とも99㎡ですので、全ての面積が減税の対象となります。しかし、②は建物231㎡、土地330㎡ですので、建物の111㎡は減税が受けられず、土地も130㎡は減税幅が縮小。建物は年々劣化するので評価額は下がり、固定資産税も下がっていきますが、建物が新しく固定資産税が高い当初3年間、120㎡を超えた111㎡については2分の1の減税を受けられません。土地も200㎡を超えた130㎡は評価額が6分の1から3分の1となってしまうので、固定資産税額が2倍になることを知っておいた方がよいでしょう。


コロナ後の住まい方が、これからどうなるかはまだ分かりません。しかし、テレワークやローテーション勤務で通勤という縛りが緩和され、通勤時間が少し長くなっても郊外の戸建てを選択することも可能でしょう。もちろん、通勤時間は無駄と考えて会社の近くで家探しをするのも選択肢の一つです。選択肢が増えた分、自分や家族にとっての幸せな生活とは何かをしっかり考え、希望の生活スタイルが実現できる家選びが住宅購入成功の秘訣になるでしょう。

文=有田美津子/ファイナンシャル・プランナー

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