何にでも興味を示す5歳娘。本人に合う習い事を見つけるには?【小川大介先生の子育てよろず相談室】

#育児・子育て   

2021年1月発売の書籍『自分で学べる子の親がやっている「見守る」子育て 』の著者、小川大介先生が、悩める親たちにアドバイス。「うちの子のこんなところが心配」「私の接し方、コレでいいの?」など、子育てに関するありとあらゆる悩みにお答えします。連載第68回目のお悩みはこちら。

【お悩み】


5歳の娘は、とても活発で体を動かすことが大好き。今は週1のスイミングと月2のフラダンスに通っています。来年は小学校入学のため、その準備も兼ねて、そろそろ何か頭を使う勉強系の習い事も始めてみたいと考えているのですが、何を選べばいいか迷っています。娘は何にでも興味を示してやりたがるタイプなため、本当は何が好きなのか、何が合っているのか、イマイチよくわからないからです。どこを伸ばしたり、補ってあげるといいのか、何か基準となる選び方や、本人の特性の見極め方があればアドバイスをお願いしたいです。(Bさん・34歳)

【小川先生の回答】


遊んでいる姿にその子の特性が一番表れる

子どもの特徴が一番出るのは、遊んでいる時です。夢中になって遊んでいる時にこそ、子どもはありのままの姿を見せてくれます。そのため、遊んでいる姿を観察することで、その子の得意なことや興味のあること、頭の使い方などがわかります。

ただ、ひとつ気になったのが『特性の見極め方』という表現。「子どもがホントは何が好きなのか知りたい!」という親心は感じ取れるのですが、ちょっと親の方が判断の主導権を握っている印象を受けました。子どもの頭の使い方が自然と表れるのはあくまでも『本人主体で遊んでいる時』であって、『親が選んだものをさせている時』ではありません。与えられたものに対しては、どうしても本人らしさが影を潜めます。ある程度の観察力があり言葉を理解する子であれば、言われたことをちゃんとやることはできるでしょう。でも、できているからといって、それを本人が好きとは限らないし、心が動いているとも言い切れません。そのため、親主導で与えたものの出来具合で判断すると、見誤ることがあるので気をつけたほうがいいですね。子ども主体で、『子どもから教えてもらおう』という立ち位置は大事にしてください。

視覚・聴覚・身体感覚の3つのタイプ別で学び方を選ぶ

遊び方を観察する時は、『何をして遊んでいるか』だけではなく、『どんなふうに遊んでいるか』を見るようにしましょう。例えば、手触りを楽しんだり、体を動かしながら遊んでいる子は、実験や自然教室など、体で実際にやってみることで学ぶことが好きだし、音に反応したり、いろいろしゃべりながら遊ぶ子は、音楽や語学などに向いています。また、目についたものに反応したり、見比べたり、色をぬったり、のぞき込むような仕草が多い子は、絵画教室はもちろん、パズルや図形を使った算数的な学びなどにも興味を持つでしょう。

このように、遊び方のタイプには、大きく分けて視覚・聴覚・身体感覚の3つに分かれます。これはそのまま学び方のタイプにも通じるため、このタイプを知っておくと、その子に合った学び方や体験の選択肢のヒントになります。

実は、そのタイプをより簡単に知るための知育玩具『遊びで才能診断』を開発したので、よかったら手に取ってみてください。木のパズル的要素のゲームと言葉遊び系のゲームに、私が書き下ろした「見守り手帳」がついているもので、子どもが遊んでいる時の様子がどれに当たるかで、その子の頭の使い方のクセや伸ばしやすい才能がわかるようになっています。

得意を伸ばすか苦手を克服するかも本人主体で考える

また、習い事で何を補うかという問題については、「これが正解!」という答えはありません。苦手なことはあまり気にせず、本人が好きなことや得意なことを思いっきりやらせて強化してあげるのもひとつの選び方だし、苦手なことを克服できるように満遍なく触れさせてあげるのもひとつの手。教育熱の高いエリアで、苦手なことを残しておくと本人が居心地悪くなるようであれば、ほどよく満遍なく触れさせたうえで、その中でも得意を伸ばしてあげるという路線も考えられます。そこはケースバイケース。本人の状況によって考えてもらえばいいと思います。

回答者Profile

小川大介先生
小川大介

教育家。中学受験情報局『かしこい塾の使い方』主任相談員。

京都大学法学部卒業後、コーチング主体の中学受験専門プロ個別塾を創設。子どもそれぞれの持ち味を瞬時に見抜き、本人の強みを生かして短期間の成績向上を実現する独自ノウハウを確立する。個別面談の実施数は6000回を数え、受験学習はもとより、幼児低学年からの能力育成や親子関係の築き方指導に定評がある。各メディアでも活躍。著書多数。

文=酒詰明子

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