経済ジャーナリストに緊急取材!相次ぐ値上げの波に飲み込まれない「食費節約」3つの鉄則

#くらし   
値上げの時代を乗り切るためにできることはまだまだあります!

食品の値段や光熱費が上がり、家計がますます厳しくなってきています。「これっていつまで続くの?」と、不安になっている人も多いはず...。この事態にどう対処するべきか、経済ジャーナリストの荻原博子さんに緊急取材しました。

食品の価格が毎月のように上がっているため、これまでと同じ食材を同じ量買っていても、財布から出ていく金額がかなり増えたように感じます。どうすれば食費を抑えられるのでしょうか。

荻原さんは、「工夫できることはまだまだあります。買った食品を捨てることなく食べ尽くす工夫や、買い物のときにムダなものを買わない工夫、食品の在庫管理のしかたなど、一つ一つ改めて見直してみましょう」と語ります。
買い物の前にやっておきたいこと、買い物のときに心がけること、そして買い物のあとにやるとよいことの3つに分けてアドバイスしてもらいました。

「食費増を乗り切る買い物術」今回は、買い物前にできることをご紹介します。

*  *  *

これからの時代の節約大原則

今までも食費を抑えるために心がけてきたことだと思いますが、さらに厳しく、下記の3原則を徹底しましょう。

原則1:食品ロスを徹底的になくす

食品の価格はじわりと上がっていますが、めちゃくちゃ跳ね上がっているわけではありません。まずは買った食材を丁寧に食べ切ることを心がけましょう。食べずに捨ててしまう食品ロスを家庭で極力減らすことが、節約になります。

原則2:スーパーへは計画的に行く

これからは「何となく」買い物に行くのではなく、予算とメニューを決めて、買うものを明確にしてから行きましょう。夫や子どもと一緒に行くと、よけいなものをどんどんカゴに入れられるので、できれば1人で行くのが○。

原則3:肉や野菜は安いときに多めに買う

価格が安い旬の野菜は、多めに買って冷凍保存したり干し野菜にしたりして、日々の料理に使いましょう。まとめ買いした肉は、1回分ずつ小分けにして野菜や調味料を一緒に袋に入れて冷凍保存。フライパンで炒めれば、すぐに食べられます。

荻原家のマル秘「レインボー食材」が便利

荻原さんが欠かさず作り置きする、ひき肉とみじん切りの玉ねぎとにんじんを炒めた「レインボー食材」

荻原さんが欠かさず作り置きするのは、ひき肉とみじん切りの玉ねぎとにんじんを炒めたもの。保存袋に小分けにし、板状にして冷凍保存。そぼろ丼やキーマカレー、肉みそなどさまざまな料理に変化する「レインボー食材」です。


お金の管理が苦手でもできる予算の決め方

食費だけでも下の方法で現金で管理してみて。例えば月の食費を4万円と決めたら、主食代を除いたおかず代を約30日で割り1日の予算を決めます。

【例】
1. 月の食費4万円とする
▶︎主食代:1万円
▶︎おかず代:3万円

2. おかず代を約30日で割る
3. おかず代1000円を毎日財布に入れる

予算を決めないと使いすぎてしまう。まずは食費だけでも予算を決めて現金管理にトライ!


10日分1万円を入れちゃダメ?
1万円あると、あっという間に使ってしまいます。財布に1日1000円だけしか入れないルールを守ることで、ムダ買いを防ぎます。「これしか使えない」と思うと、真剣に買うものを吟味するようになり、安いスーパーや時間帯を肌感覚で覚えて、驚くほど買い物上手になります。


これをやるとムダ買いが減る買い物前のルーティン

ムダなものを買わないためには、買い物に行く前に在庫チェックをしておくことと、メニューを決めておくことが重要です。

冷蔵庫内の写真を撮る

冷蔵庫内の在庫をメモするか、スマホで冷蔵庫の中の写真を撮って買い物へ。

在庫をメモするのが面倒な人は、スマホで冷蔵庫の中の写真を撮って買い物に行くとラクです。ものが多くて在庫が分からないときは、買い物はせず今ある食材でおかずを作りましょう。買い物に行くのは、スカスカになって在庫が分かるようになってから。

きょうのおかずを決めてから行く

きょうのおかずを決めてから買い物に行くことで、ムダ買いを防ぐことができる

メニューが決まっていないと買うものが決まらず、あれもこれもとよけいなものを買ってしまうから、メニューを決めてから行くのが鉄則。「あってもいいもの」をカゴに入れてしまいがちですが、「あってもいいもの」は「なくてもいいもの」。つまり買わなくてもいいものです。

*  *  *

「最近の物価高の状況を見ると、より真剣にやりくりしないと、生活がより厳しくなりそうなので、できることから取り組んでみて」と、荻原さん。今こそ腰を据えて、徹底チャレンジしてみましょう!

イラスト/柿崎サラ 取材・文/生島典子
 
【レタスクラブ編集部】

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Information

▶︎教えてくれたのは
荻原博子さん
経済ジャーナリスト。お金や家計についての分かりやすい解説と生活者目線のアドバイスに定評がある。各種メディアで活躍するほか、『老後の心配はおやめなさい』 (新潮社) など、著書多数。

<レタスクラブ23年2月号より>






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