日本の養鶏方式は遅れている? 海外ではあたりまえの「ケージフリー飼養」とは

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アニマルライツの観点では、放し飼いが理想とされている。


ニワトリがケージに入って、えさを与えられている光景は、日本の養鶏場だとふつうに見かけますよね。でも、海外を基準にすると、時代遅れの方式だということはご存知でしたか? 欧米諸国で採り入れられているニワトリの飼養システムを、「動物の福祉」という観点から見ていきたいと思います。

 

動物の権利を守る! 動物権利運動団体とは?


公園に群れるネコに火を着けたり、池のカモに矢を打ち込んだりといった事件が、ときどきニュースで報じられますね。こういった「動物虐待」を防ぎ、動物たちの権利を守るべく活動しているのが「動物愛護団体」や「動物権利運動団体」です。

今回ご紹介する「アニマルライツセンター」は、そんな動物権利運動団体の1つ。前述のようなペットだけでなく、家畜や実験動物なども含め、動物の権利を守るための活動をしています。以下、公式サイトより引用する形で、活動内容をご紹介します。

アニマルライツセンターの活動は公式サイトをご参照ください。


----------「アニマルライツセンター」公式サイトのFAQより引用

アニマルライツセンターは、人間の娯楽のための動物の利用や、動物実験、工場畜産など、動物の権利が侵害されている問題に対して、動物がみだりに傷つけられたり、殺されたりせず、自然に近い形で生きていけることを目的とし、以下の活動に取り組んでいます。

1.動物実験の廃止。

2.工場畜産の廃止あるいは大幅な縮小。

3.野生動物の商業的利用の全廃への取り組み。

4.保護動物たちの悲惨な現実を明らかにし、改善したりなくしていくこと。

----------ここまで

このアニマルライツセンターが、活動の一環として取り組んでいるのが、工場型畜産の問題です。その1つが、冒頭で取り上げた「ニワトリのケージ飼育問題」です。

 

諸外国はもう始めている「ケージフリー飼養」


日本の採卵養鶏の現場では、「バタリーケージ」という囲いの中でニワトリを飼育する方式が9割以上も採用されています。一羽あたりの面積が小さく、効率的に飼育できる一方、狭いがゆえにニワトリは羽ばたきをすらできない問題も抱えています。アニマルライツセンターは、「ニワトリの福祉が無視されている飼育方法」と主張しています。

海外では、「バタリーケージ飼養」から「ケージフリー飼養」への転換が進んでいます。「ケージフリー飼養」とは、文字どおり囲いをなくして、ニワトリが自由に動き回れるようにした飼育方法です。イギリスやオーストリア、イタリアなどでは、ケージフリー飼養で作られた卵の割合が年々増加しています。

何気なく食べている卵もその生まれた背景を知ることが大切。


じつはオリンピックに使われる食材は、放牧や屋外で飼育された牛、豚、ニワトリによる肉、卵、乳製品などが推奨されています。2020年に東京で開催予定のオリンピックでは、前述の「バタリーケージ飼養」問題もあり、これまでに開催されてきたどの国よりも動物福祉が下がると予測されています。

オリンピックまであと3年を切りましたが、「ケージフリー飼養」は普及するのでしょうか? 畜産の現場がどのように変わっていくのか、動向を見守っていきたいですね。

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