ウナギ、極度の不漁で価格高騰の懸念。そんな時は代替食材を楽しもう!
今年2月、絶滅の危機にあるニホンウナギの生態の1つが判明したと報じられました。ニホンウナギの稚魚であるシラスウナギはいま極度の不漁で、前年の同じ時期に比べると漁獲量はわずか1%程度しかないそうです。
このまま何もしなければ、減っていくだけという専門家の指摘もあり、単に値上がりするだけでなく、もう食べられなくなってしまう。そんな心配が、現実のものになりかねないのです。
ウナギの生態の謎
ニホンウナギの行動や傾向について、神戸大や東京大の研究グループが突き止め、専門雑誌に発表したところによれば、ニホンウナギは、グアム島近くの太平洋の産卵場所から、なんと2000キロ以上も回遊! そのまま川を遡上して成長し、狭い範囲に長くとどまることがわかりました。
親ウナギに超音波発信機をつけるという新手法で、これまでほとんどわかっていなかった川での行動パターンの解明につながったのです。これは、ニホンウナギを保全するうえで、貴重なデータとなりそうとのことで、不漁のいま注目されています。
ウナギ市場はまさにウナギ上り!
絶滅危惧種に指定されているニホンウナギは、稚魚の不漁もあって、さらにウナギの価格が上がると懸念されています。鹿児島県での昨年12月10日からの15日間の漁獲量はわずか0・5キロ。前期の43.4キロに比べて大幅な減少です。ここ数年、国産ウナギの落ち込みをカバーしてきた台湾や中国でも、同じレベルで低迷しているとのことです。
こうした値上がりや店頭での品薄の影響を受け、ウナギのかば焼きに似せたイワシのかば焼きや、鶏肉・豚バラ肉のかば焼きなどの商品も台頭してきています。ウナギが品薄の今、かば焼きの味を他の素材にも上手に取り入れながら、漁獲量の回復を祈りたいですね。
【関連レシピ】豆腐のかば焼き
ウナギの皮に見立てた海苔もおいしく、簡単に!
<材料>(2人分)
木綿豆腐…1丁
焼きのり…1/2枚
長ねぎ…1本
たれ(しょうゆ大さじ1、砂糖大さじ1/2、みりん小さじ1、水大さじ1)
小麦粉…大さじ3~4
サラダ油…大さじ1
<作り方>
1.豆腐はバットなどでおもしをして約15分おき、水けをきっておく。長ねぎは5~6cm長さに切る。豆腐の厚みを半分に切り、小麦粉をまぶし、それぞれの片面に、半分に切った焼きのりをはりつける。
2.フライパンに油を熱し、1をのりの側からサッと焼いて返し、もう片面も焼く。ねぎもわきで焼く。
3.焼き色がついたら、たれの材料を合わせて加え、全体にからめる。3~4つに切って器に盛る。