ゲーム中毒状態の小1息子。やめさせるには?【小川大介先生の子育てよろず相談室】

#育児・子育て   

梨花さんもInstagramで大絶賛の子育て本「頭のいい子の親がやっている『見守る』子育て」の著者、小川大介先生が、悩める親たちにアドバイス。「うちの子のこんなところが心配」「私の接し方、コレでいいの?」など、子育てに関するありとあらゆる悩みにお答えします。連載第9回目のお悩みはこちら。

 


【お悩み】


小学1年生の息子が、マインクラフトというゲームにハマっています。少しやるくらいならいいと思い、1日1時間までと決めているのですが、いつも1時間でやめることができません。ハマり過ぎて、今ではゲームをするだけでなく、マインクラフトのYouTube動画まで見る始末。「もう1時間たったよ」と何度言っても、なかなかゲームから離れることができません。どうにかしてやめさせたくて、他の親たちはどうしているのかネット検索してみたところ、「時間制限すること自体が間違っている」なんて意見もちらほら。とはいえ、制限しないと本当にエンドレスになってしまいます。うまくゲームをやめさせる方法はありますか?(MYさん・45歳)

【小川先生の回答】


■時間を忘れて熱中した体験は大きな糧に

そもそもゲームにしろYouTubeにしろ、お金儲けのための商売。とにかく引っ張り込もうという作りになっているため、子どもが中毒になってしまうのも致し方ありません。のめりこんだからといって、クリエイティブな子に育つというわけではないので、そこは親御さんが自信を持って制限して構わないと思います。

ただ、何かに熱中して延々と続けた経験というのは、どんなことであれ、子どもにとって大きな糧となるのも事実です。その意味では、時間制限なくぶっ通しでやるということは、決して悪いことではありません。ただし、それが毎日となると話は別。大人であれば、自分で時間を管理できるため、のめりこんでも自力で戻ってこられますが、子どもは、ハマっている状態から自力で戻ることができません。そのため、社会生活の区切りがつけられなくなるなど、大きな弊害を招いてしまいます。普段は1時間にして、「週1回だけは夕飯の時間まで好きにやってOK」など、どっぷりハマっていい日を作ってあげると、メリハリがついてよいでしょう。

■クールダウンタイムを挟んで段階的に現実に引き戻す

時間の管理に加え、のめりこんでいるところから、現実世界に引き返す手助けをしてあげるのも親の役割です。子どもにとっては、ハマっている興奮状態からパッと切り替えてやめるというのは、相当難しい行為。そのため、「時間だからやめなさい」と言ってもなかなかやめられないのです。

そういう場合は、一旦クールダウンの時間を挟んであげるのがおすすめ。徐々に気持ちを落ち着けていく段階を作ってあげましょう。例えば、1時間のうち45分をゲームや動画タイムに当てます。そして残りの15分は、「今日はどんなものを作ったのか聞かせて」「見た動画の設計図を画用紙に描いてみたら?」など、頭はまだマインクラフトの世界に入っているものの、ゲームや動画からは離れさせるのです。話す、描くなど能動的な行動を挟むことで、徐々に興奮の熱を下げることができます。

また、話を聞いてあげるというのも大事なポイント。一人の世界に閉じこもっているとなかなか出てこられませんが、共通の話題として話す相手がいると、“話したい”“聞いて欲しい”という気持ちから、のめりこんでいる世界から戻ってきやすくなりますよ。

回答者Profile

小川大介先生
小川大介

教育家。中学受験情報局『かしこい塾の使い方』主任相談員。

京都大学法学部卒業後、コーチング主体の中学受験専門プロ個別塾を創設。子どもそれぞれの持ち味を瞬時に見抜き、本人の強みを生かして短期間の成績向上を実現する独自ノウハウを確立する。個別面談の実施数は6000回を数え、受験学習はもとより、幼児低学年からの能力育成や親子関係の築き方指導に定評がある。各メディアでも活躍。著書多数。YouTubeチャンネル小川大介の「見守る子育て研究所」で情報発信中。


文=酒詰明子

この記事に共感したら

Information

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。

LINEお友だち追加バナー

おすすめ読みもの(PR)