子ども特有の病気。病院に行く?行かない?受診のポイント/子どもの病気・おうちケアはじめてBOOK(5)

#くらし   
受診の目安

『マンガでわかる! 子どもの病気・おうちケアはじめてBOOK』 5回【全8回】


子どもの体の心配ごとがあれば、どんな小さな体調の変化でも、いつ悪化するか、ケアが適切か、大きな不安に繋がりがち。特に深夜に体調が急変、突然の事故、災害…。不測の事態が起こった時にはパニックになり正しい対処が難しいことも。

そんな時でもすぐ開いて必要な知識が手に入るよう、症状別にホームケアや通院の目安を小児科医の佐久先生が解説してくれるのが、『マンガでわかる! 子どもの病気・おうちケアはじめてBOOK』です。
本書から、「この症状の時は病院に行く?行かない??」の判断材料になる、いざというときに知っておきたい情報をご紹介します。

※本記事は佐久医師会 教えて!ドクタープロジェクトチーム、江村康子著の書籍『マンガでわかる! 子どもの病気・おうちケアはじめてBOOK』から一部抜粋・編集しました。

病院に行く?行かない?受診のポイント

さく先生に診てもらおうね〜

大きな病気じゃなくてよかった

経過や様子をよく見て


病院に行く? 行かない? パパママの悩みの種
受診のポイント

医療機関は家族の味方

子どもが体調不良になった時、 パパママが一番悩むのが、病院を受診するか/家で様子を見た方がよいかです。重い症状の時、救急車を呼ぶかどうかも悩むかもしれません。受診のために仕事を休む、病院で違う病気をもらう不安、受診したら大した病気ではなかった場合の徒労など...受診は親にとっても負担になります。

本書は小児科医の目線から、できるだけクリアに「受診の目安」を説明しています。参照しても判断に困る場合、夜間休日であれば「小児救急電話相談」の活用もおすすめです。もちろん日中の小児科医への受診は「なんとなく心配だから」でも大丈夫。不安を軽減するのも小児科医の役割ですから。

じっくり観察&しっかりメモを!

どんな時に病院を受診したらよいか? その判断基準に家族の「普段の様子と違う」という違和感も重要。 また診療時間やアクセスの都合、相談しやすいか...などで信頼できる「かかりつけ医」を決めておくと、いざという時に慌てずにすみます。 受診の際はあらかじめ、「メモ」を作っておくと医師に状況を正確に伝えられ、病院にとっても診療し やすくなります。メモは時系列に従って、体温や嘔吐・下痢などの症状を書いておくとわかりやすいです。症状別ページの「受診の目安」となる症状がそのまま伝えるポイントになりますので、参考にしてください。

教えて!さく先生
かかりつけ医はどう選ぶ?

産院での1ヶ月健診が終わったら、新たにかかりつけ医を探しましょう。 選ぶ時のポイントはいくつかあります。実際に受診して、パパママや子ども本人との相性を見ることも大切です。症状や診療日時によって使い分けるのもいいでしょう。

かかりつけ医を選ぶポイント

□自宅から通いやすい場所
・思い立った時にすぐ行ける
・自転車や車で通院する場合は駐車場がある

□子どもとの相性
・子どもが怖がらない
・嫌がって暴れた時もしっかり向き合って対処してくれる

□パパママが信頼感を持てる
・不安や相談を真摯に受け止め、答えてくれる
・治療法や投薬に関し納得できる説明がある
・過剰な検査や処方をしない

□他の病院との連携
・詳しい検査が必要、など適切なタイミングで基幹病院とスムーズに連携し、紹介できる体制がある
・セカンドオピニオン(診断や治療法について別の医師の意見を聞くこと)に対応し、診療情報を提供してくれる

どうしたらいい? 対応フローチャート

子どもの様子がおかしい!
□症状を確認する
□「受診の目安」をチェック

▶︎受診が必要

症状ごとに対応
救急車を呼ぶ

時間外でも急いで受診
緊急度は高いですが、移動中の処置などの必要がないためマイカーやタクシーで病院に向かいます。夜間・休日の診察を行う医療機関を、自治体のホームページや広報誌などで調べておきましょう。

診療時間内に受診 (翌日など)

受診する時の持ち物
□母子健康手帳
□健康保険証
□福祉医療費受給者証(乳幼児医療証)
□おくすり手帳
□現金
□おむつ
□ビニール袋
□診察後の検査待ち時間などで食べる軽めのお菓子(食事がとれる場合)
□子どもが落ち着くグッズ(音の出ないおもちゃなど)

メモしておこう! 時系列だとわかりやすい!
□子どもの生年月日
□子どもの体重
□いつから症状が起きているか
□どんな症状か

▶︎判断に悩む

夜間・休日なら…
小児救急電話相談#8000に電話
夜間や休日時のケガや急病などの際、保護者が対処に戸惑う時や医療機関を受診すべきか判断が難しい時に。応急対処の方法、受診の要否などについて、小児科医の支援体制のもと、乳幼児・小児の医療相談に経験豊富な看護師などが相談に応じます。全国統一の短縮番号から、在住の都道府県の相談窓口に自動転 送されます。繋がる時間帯は都道府県により異なります。

診療時間内なら…
かかりつけ医に相談
通い慣れた、気軽に相談できる/電話相談ができる「かかりつけ」の医療機関を持っておくと、いざという時に安心できます。

▶︎大丈夫そう

自宅で様子を見る
※ 症状が急変する場合があるので、当日はゆっくり家で過ごしてください。


著=佐久医師会 教えて!ドクタープロジェクトチーム、江村康子/『マンガでわかる! 子どもの病気・おうちケアはじめてBOOK』(KADOKAWA)

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