一人の女性が「詐欺メイクの神」になるまで『顔面が「足の裏」みたいなので整形級メイクを仕事にしました』原作者インタビュー

#趣味   
 『顔面が「足の裏」みたいなので整形級メイクを仕事にしました』より

自分の容姿について、悩んだことがある人は少なくないですよね。何かしらコンプレックスを持っていて、「かわいくなりたい!」「もっときれいになれたら…」と、日々努力をしている人も多いのではないでしょうか。

そんな美を追求する女性から圧倒的な支持を集めているのが、チャンネル登録者数43万人を誇る人気YouTuber・足の裏さん。実は彼女自身、これまで失敗を繰り返しながらも前向きに自分の顔と向き合ってきた女性の一人なのです。

二重のりにギャルメイク!?かわいくなるために努力の日々

美人はいいよなーと自分の顔に悩む日々/『顔面が「足の裏」みたいなので整形級メイクを仕事にしました』より

現在は『詐欺メイクの神』とも呼ばれ、人気YouTuberとして活躍する足の裏さんですが、かつては「美人はいいよなー」と考え込むこともしばしば…。

小学校高学年の頃に、自分の顔のパーツひとつひとつが美女と違うことに気づき、悩む日々だったと言う足の裏さん。持ち前の明るさやコミュニケーション力で、友達も多く充実した学校生活を送っていましたが、劇で注目されたり、クラスで中心的存在になっていたりするのは、「かわいい子」であると気がついたといいます。
さらには、クラス写真で自分の隣に並んでいた男子が、あきらかに嫌がっていたのです…。
転校先でうまくクラスに馴染めなかったこともあり、「私もかわいくなりたい!」と髪型研究をスタート。中学デビューを果たしました。

中学生時代に好きな人に告白するも…/『顔面が「足の裏」みたいなので整形級メイクを仕事にしました』より

しかし、同じクラスのAくんに告白が終わる前に「無理!!」と振られてしまい、より「かわいいは正義」という思いが強くなった足の裏さん。高校でのメイクデビューを誓い、二重のりで二重を手に入れ、またとあるきっかけで仲良くなったギャル友に鬼ギャルメイクを教わります。
そこから、あくなきメイクへの研究が始まったのでした…。

強い探究心からまるで整形レベルのメイク術を確立し、その”詐欺メイク”でTV番組への出演も果たし、人気Youtuberとして生計を立てるようになるまでの経緯が、このたび漫画家・アベナオミさんの手によって『顔面が「足の裏」みたいなので整形級メイクを仕事にしました』としてマンガ化されました。また、幼い頃から複雑な家庭環境で壮絶な学生時代を送っていたという衝撃の事実も明かされています。

足の裏さんに、これまでの半生を振り返っての今のお気持ちを伺いました。

もしかして…「私ってかわいくない?」と気づいた幼少期

かわいくなりたい!と髪型研究が始まった小学生時代/『顔面が「足の裏」みたいなので整形級メイクを仕事にしました』より

――小学校高学年の頃から、自分の顔について悩んでいたという足の裏さん。そんなとき、かわいい子をうらやんだり、かわいくないことについて悲観的になったりする人が多いと思いますが、足の裏さんはあまりそのような感情を抱いていないような印象を受けます。当時はどのようなお気持ちだったのでしょうか?

足の裏さん:うらやんでも、悲観的になっても、何も変わらないですよね。当時の私は自分を「伸びしろのあるブス」だと思っていたので、かわいい子を見て「私もかわいくなりたい!」と髪型を研究し始めました。大人になってからですね、本物のブスだと気付いたのは(笑)。

――何事にも前向きな姿勢に、明るい人柄が伝わってきます!作中でも描かれているように、多感な時期に辛い経験をしたり、傷つく言葉をかけられたりと、落ち込むことも多かったのではないでしょうか。大変ながらも充実した学生生活を送れたのは、何故だと思いますか?

足の裏さん:「可哀想」と思われたくないと、強く思っていた記憶があります。学校では楽しく過ごしたいという気持ちもあって、家で笑えないようなことがあったときも、学校では笑顔でいるようにしました。笑っていると本当に楽しくなるので。大変な暮らしをしていること、学費を自分で払っていることなど、当時は友人にも言えませんでした。そのため、周りから「悩みがなさそうでいいなー!」と言われると、そう見られていることが嬉しかったです。

――美人はそうでもない人に比べてトクをする…というエピソードには「理不尽!」と思いつつも共感してしまいました。足の裏さんは、これまでに「理不尽!」と感じた経験はありますか?

足の裏さん:会社員時代に感じたことは、仕事でミスをしても男性の先輩から笑って許される美人に「いいな〜」と思うと同時に、困惑もしていました。私は同じミスをしても普通に怒られていましたから。

ギャル友の指導でメイクデビュー!「詐欺メイクの神」は独学で誕生

ギャル友にしてもらった初めてのメイク/『顔面が「足の裏」みたいなので整形級メイクを仕事にしました』より

――足の裏さんは、高校生でメイクデビューをしましたね。初めてメイクをしたときは、どんなお気持ちでしたか?

足の裏さん:ギャル友達が「メイクするよ!」と声をかけくれて、初めてメイクをしてもらいました。私は顔が青白く、唇にもあまり血色がないので、「顔色がよくなった〜。すごい!」と思ったのを覚えています。その後、失恋をして「もっとかわいくなるぞ!」と思い、さらに自分の欠点と向き合ってメイクや髪型を変え、より研究に力を入れていきましたね。

――高校時代、二重のりの弱点である「水」と「衝撃」を極力避けるなど、一重をひた隠しにしていたのが印象的でしたが、社会人になってから割とオープンになりましたね。何か心境の変化があったのでしょうか?

足の裏さん:社会人になってナチュラルな整形級メイクができるようになった頃、竹下通りで声をかけてもらい、人気テレビ番組にすっぴんで出演したことがきっかけです。それで吹っ切れました!それまですっぴんを隠してきた人生だったので、メイクをせずにテレビに出ることに少し悩みましたが、芸能人を生で見てみたかったので出演を決めました(笑)。

原宿でまさかのスカウト!?/『顔面が「足の裏」みたいなので整形級メイクを仕事にしました』より

――整形級メイクを仕事にされるまで、あくなき研究をされてきた足の裏さん。新しい知識や感性を取り入れる柔軟性やチャレンジ精神がとても素敵だと感じました!その原動力はなんだったのでしょうか。

足の裏さん:当時の私は趣味もなく、休日も寝ていることが多かったですね。でもメイクだけには興味があって、新しいメイクを考えたり、試したりすることが苦ではありませんでした。みんな好きなことをもっと知りたいと思ったり、極めたりするじゃないですか。それと一緒で、シンプルにメイクが好きなんだと思います。

独学でしてきたメイクの研究/『顔面が「足の裏」みたいなので整形級メイクを仕事にしました』より

――なるほど!自分が好きなことを極めてきた結果なのですね。メイクの研究はどのようにされてきたのですか?

足の裏さん:完全に独学です。雑誌に載っているメイクページは美人な方ばかりで、私には参考にする部分が少なくて…。なのでYouTubeにメイク動画を投稿し始めた頃は、「メイクの順番が普通と全然違う!」「こんなメイク見たことない!」というコメントをよくいただきました。自分の顔をよく見て、どこにアイシャドウを入れたら目が大きくみえるか、どこ影を入れたら顔が短くみえるかなど、たくさん研究しました。

――「これぞ、自分のメイクだ!」と納得できたのはいつ頃ですか?

足の裏さん:高1からメイクを始めたのに、納得できたのは結構遅くて。「今日の自分いいじゃん!」と思える日があるようになったのは、 20代後半くらいからですね(笑)。

なりたい顔はメイクで作れる!/『顔面が「足の裏」みたいなので整形級メイクを仕事にしました』より


――長年の研究が身を結び、現在は人気YouTuberとなった足の裏さんですが、YouTuberになる前に目指していた夢や目標はあったのでしょうか?

足の裏さん:高校卒業後、本当は絵を学ぶために美大に行きたかったのですが、家庭環境が複雑だったため、そんなお金はどこにもなく(笑)。高校から一人暮らしもしていたので、就職する選択肢しかありませんでした。でも、そのおかげで今でも仲良くさせてもらっている方々に出会えたので、就職という選択をして本当によかったです。その方々と出会えていなかったら、今の私はいないと思うので、感謝しています。

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ご自身のYouTubeチャンネルでは、整形級メイクのテクニックだけでなく、人生相談の動画も投稿しているという足の裏さん。さまざまな経験をする中で前向きに自分の顔や人生と向き合ってきた彼女の言葉だからこそ、多くの人を励ましてくれることでしょう。

【足の裏さん プロフィール】
1992年横浜生まれ。夫の勧めで2016年にYouTubeを開始。プチプラコスメを中心に、「足の裏のようなすっぴん」から「人間」になる詐欺メイクを紹介。二児のママとして、夫と夫婦チャンネルも開設し、YouTuber夫婦としても活動している。趣味はディズニーランドに行くこととポケモンカード。

取材・文=松田支信

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