北海道が世界的ワインの産地になる!? 気候変動で高級ブドウの栽培が可能に

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見た目も味も華やかな赤ワイン。


農研機構は今年10月に、気候変動により北海道で高級ワインの原料となるブドウ「ピノ・ノワール」が栽培できるようになったと発表しました。ピノ・ノワールは赤ワインに使われる代表的な品種の一つで、高級ワインのロマネ・コンティも、ピノ・ノワールから作られています。北海道が新たに高級ワインの一大産地となる可能性も出てきました。

 

気難しいブドウの王様、ピノ・ノワール


多くの高級ワインが作られるピノ・ノワールは、「ブルゴーニュの王様」と呼ばれています。所以は、複雑な味わいと気品あふれる香りからですが、王様だけに栽培はとても難しい品種です。寒さには強いけれど暑さと湿気に弱く、皮が薄いので病気にもなりやすいです。世界各地で植えられていますが、品質の高いものを作れる土地は限られています。高温多湿な日本の風土は特に、ピノ・ノワールには向いていないと言われていました。

北海道でも、明治時代からピノ・ノワールの生産に力を入れてきましたが、なかなか導入には至りませんでした。ところが、1998年にレジームシフトという気候の変化が起きてから、状況が変わります。道内でのピノ・ノワール栽培成功が増え、2000年頃からワイナリーの数も急増しました。

【写真を見る】「王様」だけあって栽培が大変なピノ・ノワール。


 

世界からも認められている北海道産ワイン


あまり知られていませんが、北海道の一番広い面積で栽培されている果樹がブドウです。2015年の収穫量は7千トン以上で、全国6位。ワイン醸造用ブドウに限れば、山梨、長野に次ぐ全国3位の生産量を誇っています。湿度が低く昼夜の寒暖差が大きい北海道は、糖度の高いワイン用のブドウを作るのに適しているのです。現在、北海道のワイナリーは30か所以上にもなり、ワインの品質も急速な上昇を見せています。

以前は、日本のワインはヨーロッパやアメリカなど海外産のものに比べると、どうしても味が劣ると言われていました。けれど、栽培や醸造技術の進歩によって、世界的コンクールでも受賞する日本ワインが増えました。4月にロンドンで開催されたインターナショナル・ワイン・アンド・スピリッツ・コンペティション2017では、サッポロビール株式会社が北海道産ブドウで造った「グランポレール北海道バッカス辛口2016」が金賞に選ばれています。

サッポロビール「 グランポレール プレミアムシリーズ 北海道バッカス 辛口」


高品質なピノ・ノワールが栽培されれば、さらに北海道産のおいしいワインが増えることが期待されます。今後も、北海道ワインの躍進が楽しみですね。

 

【関連レシピ】牛肉の赤ワイン煮


じっくり煮込んで柔らかく仕上げます。

【関連レシピ】牛肉の赤ワイン煮


<材料>(2人分)

牛肉(焼き肉用)…150g

ブロッコリー…1/2個

にんじん…小1本

じゃがいも…大1個

にんにくのみじん切り…1片分

玉ねぎのみじん切り…1/2個分

赤ワイン…1カップ

ドミグラスソース缶…1缶(290g)

・バター、オリーブ油、しょうゆ、塩、こしょう

<作り方>

1.牛肉は2cm幅に切る。ブロッコリーは小房に分け、にんじんは一口大の乱切りにする。じゃがいもも一口大に切り、水に放す。

2.鍋にバター、オリーブ油大さじ1/2を入れて火にかけ、バターが溶けたらにんにくを入れて炒める。香りが立ったら玉ねぎを加えて炒め、しんなりしたら牛肉を入れて炒める。牛肉の色が変わったらワインを入れて煮立たせ、アクを除きながら弱めの中火で約20分煮る。

3.2の煮汁が約半量まで煮詰まったら、しょうゆ小さじ2、ドミグラスソースを加えて弱火にし、約10分煮る。

4.塩を加えた熱湯で、ブロッコリーを色が鮮やかになるまでゆでてざるに上げる。じゃがいも、にんにくも同じ熱湯で竹串がスーッと通るまでゆでてざるに上げる。

5.3の味をみて塩、こしょうで味をととのえ、4の野菜を加えて火を止める。好みで温かいご飯にかけても。

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