INTERVIEW
株式会社ニチレイフーズ

信頼の「ニチレイアセロラ」ブランド
レシピを活用したファミリー層への認知拡大へ
「ニチレイアセロラ」のシリーズで親しまれているアセロラ。美容に関心の高い若い女性をメインターゲット層として広告戦略を進めてきた中、2019年からはファミリー層へとターゲットを広げ、レシピを活用してアセロラの訴求をするという新しい取り組みを始め、家庭で手軽にアセロラを楽しめるという認知は確実に拡大しています。今回は新戦略について株式会社ニチレイフーズのご担当者様にうかがいました。

株式会社ニチレイフーズ 国際事業部 アセロラ事業推進部 中野さゆみ氏
現在ブラジルとベトナムに栽培地と工場があり、収穫、加工したアセロラを輸入する国際事業部において、輸入関連業務や品質管理、セールスを担当
若い女性をターゲットにした広告展開を次のステップへ。
レシピを使ってファミリー層の購買意欲を引き出す
ビタミンCやポリフェノールを豊富に含み、栄養補給や美容、健康維持などが期待できるアセロラ。
株式会社ニチレイフーズでは、1981年から研究・開発をスタートし、1986年に「アセロラ飲料」を発売。2009年に飲料事業をサントリー食品インターナショナル株式会社に譲渡した後も、株式会社ニチレイフーズが原料供給を引き続き行い、世界シェアは約3割(ニチレイフーズ社推計)を占めています。
レタスクラブ ――アセロラというと、御社の看板ブランドですが、御社とアセロラとの関わりについてお聞かせください。
株式会社ニチレイフーズ 中野さゆみ氏
「ニチレイでは、約60年前から現在アセロラの工場があるブラジルで、水産事業を行っていましたが、新しい事業の種を探る中、現地の駐在員から提案されたのがアセロラです。
ちょうど弊社は1985年に『日本冷蔵』から『ニチレイ』に社名を変更するタイミングで、社名変更とともに看板になるようなブランド商品を見つけたいという思いや、アセロラが弊社のコーポレートカラーと同じ赤色をした健康フルーツであったこと、さらに、今までの弊社の食品と違い飲料になれば、『ニチレイ』というブランドイメージがそのまま消費者の食卓に上る、といった複合的な要素からアセロラを採用しました」。

レタスクラブ ――アセロラは、それほど魅力にあふれた商材だったんですね。ゼロからのスタートは大変だったのではないでしょうか。

中野さゆみ氏
「当初は1984年にジャムやゼリーを製品化して、高級果実を取り扱うショップへ加工品として販売したのですが、それ以上になかなか販路が広がらず、翌年飲料事業をスタートして『アセロラドリンク』を発売しました。
知名度ゼロから社長を中心に全社を挙げて販促活動を行い、現在は国内外に浸透したと思っています。
飲料事業を『サントリー食品インターナショナル株式会社』へ譲渡した後も、『アセロラといえば「ニチレイ」のイメージが強い』ということで、現在も『ニチレイ アセロラドリンク』という名称で販売していただいています」。

レタスクラブ
――ゼロからのスタートで、誰もが知るフルーツとして定着させたのはすごいことですよね。
広告戦略はどのように進められていたのでしょうか。
中野さゆみ氏 「アセロラは、ビタミンCの含有量がレモンの約34倍で、ポリフェノールも多いので抗酸化力が高く、栄養補給や美容・健康維持が期待できます。そのため、女性に優しいドリンクということで、主に若い女性を中心としたファッション誌などで広告を展開していました」。
レタスクラブ ――現在はファミリー層へとターゲットを広げていますね。
中野さゆみ氏
「当初は女性にそのまま飲んで楽しんでいただくドリンクでした。おかげさまで認知が拡大していき、もっとユーザー層を広められる、と考えたときに、アセロラをデザートや料理に使ってみたらどうだろうと思ったんですね。
レシピが豊富にあり、主婦ユーザーの方をたくさん抱えている媒体ということで個人的にも知っていた『レタスクラブ』と組んで広告を展開することにしました」。
親子で一緒に作るアセロラのレシピを発信して、
「家族が笑顔になるアセロラ」へ
レタスクラブ
――レシピは、レタスクラブにおいて非常に強みのあるコンテンツです。家族で健康やおいしさ、アセロラの情報を自然に共有できるというメリットを感じていただけたということですね。
レタスクラブ×アセロラ企画としては、料理研究家の松尾みゆき先生が解説するスタイルや、主婦の方との座談会、人気イラストレーターである春原弥生さんの体験記事、オギャ子さんを起用したコミックエッセイの手法を用いましたね。

アセロラに含まれる成分やゼリーの作り方を紹介(2020年11月)
中野さゆみ氏
「アセロラドリンクを使ったゼリーやフルーツポンチのレシピを提案していただきました。『親子で一緒に作れるデザート』というのは、非常によかったと思っています。
コミックエッセイは、やはり文字だけよりも読みやすく、自然に頭に入ってくるのがいいですね。文字だけよりもコミックエッセイの方が、読む方が多いだろうなと感じました」。

レタスクラブ ――「レタスクラブ」は、編集部のスタッフも読者も、家族の健康のため、いいと思ったものは積極的に取り入れるという傾向があります。編集部でも「コップ一杯のアセロラドリンクを飲むだけで、一日に必要なビタミンCが摂れるのは、手軽でうれしい」という声があり、実際に「夫や子どもと一緒に飲み始めました!」と、購入する編集部員が増えました。
中野さゆみ氏
「そうなんですか! 多忙な主婦の方の毎日にアセロラはとってもおすすめなので、うれしいですね。
『レタスクラブ』への出稿の理由は、『リーチ最大化パッケージ企画』が魅力だった、というのもあります。雑誌や交通広告、WEBなどがパッケージになっていて、多彩なツールで訴求できるのは非常に魅力的でした」。
レタスクラブ ――レタスクラブの『リーチ最大化パッケージ企画』は、「雑誌」+「WEB」+「交通広告(メトロビジョン)」+「折込チラシ」を一度の出稿で連動させ、多方面からターゲット層に効率よくアプローチできるのが特徴です。
中野さゆみ氏
「一度にさまざまなメディアでユーザーに訴求できるのがいいですね。特にデジタル系は、ちょうどSNSや動画を活用した広告戦略がいっきに広まり、これからは動画やWEBと連動していかなくてはムーブメントを起こせないという風潮を感じていた時期でもありました。
『リーチ最大化企画』で特に新しさを感じたのは『メトロビジョン』です。約15秒という動画の中で、わかりやすく説明していただいているので、見た人が印象に残りやすい構成だと感じましたし、実際に『電車で見たよ』という反応もありました」。
レタスクラブ ――最近では、Instagram(@lettuce_official)をはじめとしたSNSとの連動もお問い合わせをいただくことも増えてきています。Instagramは現在フォロワーが11万人を突破し、順調にのびています。料理に関心の強いフォロワーが多く、コミュニケーションもよくとっているので絆も強いですね。
たくさんの方の健康のために…。
コロナ禍の今こそ、アセロラのよさを感じていただきたい

レタスクラブ ――今のコロナ禍でアセロラの需要をどう感じられていますか?
中野さゆみ氏
「コロナ禍でたくさんの方が健康への意識が高まっていると思います。
いまはパーソナルユースより、リモートワークの増加や外出自粛の影響で、スーパーなどで販売している大容量の900mlの需要が高まっています。ペットボトルを買って家族みんなで健康への意識を共有するという風景に、ぜひアセロラを選んでいただきたいですね」。
レタスクラブ
――本当に今まさに、アセロラのよさを知っていただきたいですね。
「レタスクラブ」も家ナカ需要に対して強い媒体ということで、雑誌は2020年12月号増刊が完売、webのPVに関しては昨年の3倍と飛躍しています。
中野さゆみ氏
「『レタスクラブ』は、レシピのイメージが強かったのが、ほかにもライフスタイル全般の情報を幅広く扱っていて、さまざまなコンテンツがあることがわかりました。
個人的には、営業活動に活用しています。アセロラは一般的なフルーツと違い、情報をこちらから発信してセールスしなくてはいけないのですが、『レタスクラブ』は、スーパーの男性バイヤーにも認知されているメディアなので、商談のときに記事をツールとして使わせていただいています。
これからもたくさんの方にアセロラのよさを知っていただけるよう、新しい時代に則したメディアと一緒に訴求する企画を考えていきたいです」。
【取材日:2020年12月25日】
株式会社ニチレイフーズ
https://www.nichirei.co.jp/