「いつもと違う」親の勘も大切! 子どもの元気がない&機嫌が悪いときのおうちケア/子どもの病気・おうちケアはじめてBOOK(1)

#くらし   
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『マンガでわかる! 子どもの病気・おうちケアはじめてBOOK』 1回【全8回】


子どもの体の心配ごとがあれば、どんな小さな体調の変化でも、いつ悪化するか、ケアが適切か、大きな不安に繋がりがち。特に深夜に体調が急変、突然の事故、災害…。不測の事態が起こった時にはパニックになり正しい対処が難しいことも。

そんな時でもすぐ開いて必要な知識が手に入るよう、症状別にホームケアや通院の目安を小児科医の佐久先生が解説してくれるのが、『マンガでわかる! 子どもの病気・おうちケアはじめてBOOK』です。
本書から、「この症状の時は病院に行く?行かない??」の判断材料になる、いざというときに知っておきたい情報をご紹介します。

※本記事は佐久医師会 教えて!ドクタープロジェクトチーム、江村康子著の書籍『マンガでわかる! 子どもの病気・おうちケアはじめてBOOK』から一部抜粋・編集しました。

登場人物紹介

機嫌が悪い&発熱

思い当たることがあります…

冷やそうとすると嫌がるんです

いつもご機嫌をチェックするね!


いつもと違う...パパママの「勘」も大切!
元気がない・機嫌が悪い

元気がないのは不調のサインかも?

小さな子どもは、言葉で症状を正確に訴えることができません。食欲がない、おもちゃで遊ぶ様子もなく床に横になっている、いつもと泣き方が違う...様子やしぐさがいつもと違っていると感じた時は、体調不良のサインかもしれません。子どもの様子をよく観察して、受診のタイミングを判断しましょう。

言葉の代わりに泣いて意思を伝えようとするのは、生後間もない赤ちゃんも同様です。「なんとなくいつもと泣き方が違う」と思ったら全身をよく観察してください。下記は観察する時の基本ポイントです。気になる項目があれば、「受診の目安」へ進んで医療機関に相談を。

まずは落ち着いてチェック!
観察ポイント

□目線は合うか
□おもちゃで遊ぶか
□手足は動かしているか
□周りに興味を示す余裕があるか
□あやすと笑うか、泣き声は弱々しくないか
□声が変じゃないか
□泣き止まない場合は、 どこか痛い所はなさそうか
□息が荒くないか
□顔色は悪くないか
□皮膚の色がチアノーゼ、まだらになっていないか
□他の症状が出てこないか(発熱、嘔吐、咳、ゼイゼイするなど)

病気の症状を見逃さないために

「本当に具合が悪いのかな?慌てて受診して問題なければ病院に迷惑がかかるかも...」そう悩まれるパパママもたくさんいます。
小児科医は子どもの病気の専門家ですが、保護者の皆さんは「うちの子の専門家」です。普段の様子は医師よりも家族の「勘」が大事!パパママが感じた「違和感」が重い病気の早期発見に繋がることも。

そのためには普段のお子さんの様子を知っておくことが大切。普段から体温や肌の様子、触れた時の 反応や機嫌、食欲や排便の様子など把握しておきましょう。こまめに触れると普段の状態も分かりますし、スキンシップで子どもの心身も安定します。

受診の目安

すぐに受診!

□0歳 特に生後3ヶ月頃までの赤ちゃん(おっぱいやミルクを飲まない、 顔色が悪い、何となく元気がない…「何かおかしい」と思ったら早めの受診を)
□目線が合わない
□呼びかけに対する反応が悪い
□ぐったりして起き上がらない
□泣き声が弱々しい、 大きな声で泣けない
□周期的に泣いたり、泣き止んだりを繰り返す
□呼吸が苦しそう
□繰り返し吐く
□顔色や皮膚の色が悪い(白っぽい、青っぽい、まだら)
□他の症状が出てきて、その程度が激しい(例:お腹が痛い、頭が痛いなど)

すべての年齢の子どもにおいて当てはまる項目があれば、診療時間外でも休日・夜間診療の医療機関を受診しましょう。判断に迷った時は「小児救急電話相談」#8000に電話で相談を。

診療時間内に受診

□熱が上がってきたが、顔色はよく、すやすや寝ている
□1回吐いたが、その後は顔色がよくなり少し元気が出てきた

年長児で、何となく元気はないが目線がしっかり合い呼びかけに対する反応もはっきりしている場合には、しばらく様子をよく観察してみましょう。上記の項目に当てはまるようなら、無理に移動するよりも自宅でゆっくり休んで様子を見てみる方が体調がよくなる場合があります。とはいえ一時的にも症状があったわけなので、診療時間内で受診の予定を立て、かかりつけ医に相談してください。

教えて!佐久先生

「普段と違う」 がわからない!

朝起きたら「元気かな」と顔の表情や唇の色を確認し、着替えの時に体に触れ、手足が温かいか冷たいかの確認をするとよいでしょう。普段の様子を知っていると病気の時に比較ができます。

受診の際に伝えるべきことは?

「受診の目安」で記載されているチェック項目は、診察の際に医師に聞かれる内容も多くあります。該当する症状をメモしたり、チェック項目をスマホのカメラで撮っておくと便利です。


著=佐久医師会 教えて!ドクタープロジェクトチーム、江村康子/『マンガでわかる! 子どもの病気・おうちケアはじめてBOOK』(KADOKAWA)

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