大変すぎる育児、どう乗り越える？双子ママ漫画家が語る“双子ならではの困難”とは

■家にこもりがちな時はリフレッシュを心がけて

――現在双子育児をするなかで、不便に感じることはありますか？また、改善してほしいことなどあれば教えてください。

自治体にもよるかもしれませんが、私の住む地域では保育園の申し込みの際、双子加点などはありません。
双子育児はなかなか大変な思いするので、せめて双子を加点対象にしてほしい…！(涙)と切に願います。

また、電車などの公共交通機関を利用する際、双子用の大きなベビーカーが改札を通れなかったり、混んでいる車内で邪魔になっているのではないかと思うことがあったりなど、肩身が狭い場面も多くあります。

――双子育児の課題のひとつとされる「社会からの孤立」を感じる場面はありましたか？また、それらをどのようにして乗り越えていったのでしょうか。

双子を外に連れ出すのはなかなか大変で、双子どちらかの機嫌が悪いと仕度がなかなか進みません。
双子はなぜか同じタイミングでうんちをすることがよくあり、いざ外に出ようとする直前に二人ともうんちをしていてオムツ替えすることになったり、外に出たら出たで、二人同時にギャン泣きなんてなると対応が本当に大変です。
特に平日の日中などワンオペの時はかなりしんどいので、少し天気が悪かったり暑すぎたりする日はお散歩はすぐに諦めてしまうことがあり、家にこもる機会が多いです。

双子と一日中家で過ごす日が続くと社会からの孤立を感じることがありますが、双子が昼寝している間に好きな海外ドラマを観たり、自分へのご褒美スイーツを食べたり、なるべく自分のリフレッシュタイムをつくるようにしています。

■ただでさえ大変な双子育児、完璧じゃなくてもOK！

――一方で、双子でよかったと感じる場面はどんな時でしょうか？

よく言われていますが「双子は二倍かわいい」はまさにそうで、同じ格好をしたそっくりの二人が並ぶととにかくかわいくて24時間双子でよかったと感じています！
その他にも「双子でよかったな」と感じることは多く、寝起きから夜寝る直前まで二人で楽しそうにはしゃいでいる姿を見ると、常に息の合った遊び相手がいて笑顔が絶えず楽しそうだなと思います。

そしてどちらかが転んだりするともう一方が心配そうに気にかけていて、お互いを思いやる気持ちが育っているようで嬉しいです。何より、私自身が一人っ子だったのでとても羨ましいです…！

――現在、ご自身のInstagramや漫画「双子育児、ちょっぴり詰んでます！」などで双子育児について描いていらっしゃいますが、漫画を通して最も伝えたいことを教えてください。

妊娠中、双子育児に関する書籍が少ないなと感じたので、見ていただける双子ママさんに少しでも参考になるようなことを描いたり、あるあるなど一緒に共感していただけたら嬉しいなと思っています。

大変すぎる双子育児、完璧を心がけすぎると親がもたないので、「ある程度力を抜いた育児でも健康に育ちさえすればOK！ゆるく構えて一緒に双子育児がんばりましょう！」とお伝えしたいです。

――双子ならではのメリットもたくさんありますが、外出へのハードルの高さや情報収集の難しさなど、困難も多くあるようです。
精神的にも身体的にも負担の大きい双子育児。社会の仕組みや周囲のちょっとした気遣いで解決できることもまだまだあるのではないかと考えさせられます。

取材・文＝鶴村紗季