生き物のように細かな分類がある!? どんな名前の雲か調べてみよう/雲の超図鑑 すごすぎる天気の図鑑(3)

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層状巻積雲

『雲の超図鑑 すごすぎる天気の図鑑』 3回【全8回】


「すごすぎる天気の図鑑」シリーズでおなじみ! 映画『天気の子』の気象監修者としても有名な荒木健太郎さんが教えてくれるのは、数ある気象現象のなかでも観察しやすく、いつも違う姿を見せてくれる「雲」のお話。

ふとした瞬間に空を見上げるのが楽しくなる、雲にまつわるとっておきのネタをお届けします!

雲には生物と似た細かい分類がある

まるで生物みたいに空を動く雲──雲は十種雲形で分類されますが、さらに生物のように種や変種といった細かい分類もあるのです。

まず、雲の姿や内部構造などの違いから、十種雲形ごとにに分類されます。種は毛状、鉤状、濃密、塔状、房状、層状、霧状、レンズ状、断片、扁平、並、雄大、ロール状、無毛、多毛の15種類です。ひとつひとつの雲の並びや透明度などからは変種に分類されます。変種にはもつれ、肋骨、波状、放射状、蜂の巣状、二重、半透明、隙間、不透明の9種類があります。さらに副変種として、雲の部分的な特徴(補足雲)で11種類、ほかの雲と一緒に発生する付属雲が4種類あります。ほかにも人為起源雲を含む特殊な雲が4種類あります。

層状巻積雲

層状巻積雲

ぱっと見はふつうのいわし雲だが、よく見ると写真の右下の部分は蜂の巣状巻積雲になっている。

レンズ状高積雲

レンズ状高積雲

上空の強風に乗ってツルッとした見た目になっているのがチャームポイント。西から天気が下り坂のときに出会いやすい。

天気がくずれそう〜


不透明高層雲

不透明高層雲

雲の先は不透明で見えないが、雲のわずかな隙間から夕陽の光がさして、真っ赤に焼けているのがかっこいい。

雲の豆知識

ここで紹介する雲の分類は、世界気象機関(WMO)の『国際雲図帳』の分類です。2017年に30年ぶりに改訂され、いくつか分類名が増えました。まだ正式な名前のない雲もあると思うと、ワクワクしませんか?

※本記事は荒木健太郎著の書籍『雲の超図鑑 すごすぎる天気の図鑑』から一部抜粋・編集しました。

著=荒木健太郎/『雲の超図鑑 すごすぎる天気の図鑑』

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