「稲葉浩志作品展 シアン」大反響! 担当者も「予想をはるかに超えるペース」

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作品展のポスター

2023年4月21日より「ところざわサクラタウン」で開催されている「稲葉浩志作品展 シアン」。開催されるや否やその内容が評判となり、さらには5月1日に「ニュースウォッチ9」で本会場で収録されたインタビュー放映の影響も大きく入場者が急増。イベント担当者によると、
「予想をはるかに超える早いペース。リピーターの方も非常に多く、首都圏や地方からもたくさんの方が訪れてくださっています。皆様からは『間近に実像を感じることができた」』『予想以上に見ごたえがあり感動』『完成にいたるまでの一字一句がいかに苦心して生み出されているかがわかった』『頭の中を覗くような錯覚に陥った』という声をいただいています」とのこと。

「稲葉浩志作品展 シアン」は、7月10日に発売を控える稲葉浩志氏(B'z)初の作品集『シアン[特装版]』(※5月29日に特装版からセレクトされた『シアン SINGLE & SOLO SELECTION』が発売)と連動した企画展で、数々の稲葉浩志氏の直筆のノート、貴重な資料の展示、そしてその展示方法についても話題になっています。

「苦闘の歴史」を見ることのできる貴重な資料が話題

穏やかで静かな時間の流れる空間に歌詞ノートがずらりと並ぶ

直筆のノートは様々なトーンのシアン(青緑色)カラーで額装され、B'zからは「君の中で踊りたい」「RUN」「LOVE PHANTOM」「ultra soul」「ねがい」など、ソロからは「波」「愛なき道」など、そして2mもの大きさで展示されている通称「BIG ノート」にも直筆の歌詞を展示。名フレーズが完成するまでの「軌跡」を間近で見ることができます。

歌詞ノート、そして2mもの大きさのBIGノートも

「ALONE」「いつかのメリークリスマス」「Liar!Liar!」「ギリギリchop」「光芒」がセレクトされている「BIGノート」のコンセプトは「KOSHI INABA lyric of synchronicity in THE BOOK」。アーティスト、そして作詞家として稲葉浩志氏が紡ぎだしてきた作品の世界観の中に包まれながらその想いを体感してほしいと、2mもの大きさになったそう。“ノート”だけに、実際に来場者がめくることも可能で、「書いた時はもちろん、ここまでじっくり見られることを想定していなかった」と稲葉氏本人も驚いていたそう。

歌詞ノートの展示の中に、実物の歌詞ノートも


2月27日にWEBザテレビジョンにて作品集刊行に先駆けて公開されたインタビュー(※『シアン[特装版]』より抜粋)では、
「当初、松本さんが曲を書くので、詞は僕がやればいい、という単純な理由でスタートしたんです。だから、最初の辺りはもう苦闘の歴史ですね。(中略)だから、『一人の天才がデビューした』とか、そういうんじゃないんですよ、全然」
「正直、苦しかったですね。1枚目より2枚目のほうが大変だったかな。自分なりに何回も書いては消して、書いては消して、というようなことをやって」
と語っていた稲葉氏。

アーカイブ写真と歌詞ノート

確かに、公開されている直筆のノートのひとつひとつに目を通すと、一度書いた詞に対して、繰り返し何度も何度も上書きされていたり、違うパターンのフレーズが複数書かれている事をうかがい知ることができます。誰もが知る名フレーズが生み出されるまでの道のりとともに、私たちが思い浮かべる日本を代表するビッグアーティスト稲葉浩志ではなく、人間・稲葉浩志の苦悩や心の内が垣間見れる貴重な資料ともいえます。
また、「ギリギリchop」にチョップしているイラストがあったり、「ultra soul」は別の歌詞が印刷された裏紙に書かれていたりと、制作過程の「裏話」的な要素も見どころのひとつです。

プライベートスタジオ「志庵」を再現したゾーンでは未公開詞が流れるムービーも

もうひとつ本企画展で話題となっているのが、稲葉氏のプライベートスタジオのイメージを再現した「志庵」の部屋。企画展内に展示されている、書籍『シアン』についてのネーミングの語源「青緑色」「思案」「試案」「私案」そして、本人のプライベートスタジオである「志庵」。書籍のネーミングタイトルのコンセプトにも通じるエリアとなっています。

書籍タイトル「シアン」の語源についての解説。さまざまな意味が込められているよう

プライベートスタジオはコロナ禍で配信されたYouTube動画「HOME」で披露された場所としても有名ですが、本企画展では「志庵」の雰囲気を体感することができます。
木を基調とした温かみのある空間には、平野タカシ氏や中野敬久氏撮影の「シアン 特装版」に収録予定の撮り下ろしカット、こちらも収録予定の稲葉氏自ら撮影した写真や、シアン撮影時の横須賀ロケ時に登場したドブ板商店街にある老舗刺繍店による「178ワッペン」の実物が飾られています。

このエリアで特筆すべきは、稲葉氏による直筆の未公開の詞を映像化したムービーが流れているということ。
直筆の未公開詞は『シアン[特装版]』にのみ収録される予定ですが、すでに特装版の予約は終了しているため、未公開詞を見ることができるのは貴重な機会。今後作品として完成形が発表されなければ、幻の詞となり永遠に見ることは叶わなくなってしまうことも考えられるため、足を止めてじっくりと見ることをおすすめします。

稲葉氏本人が撮影したという“メリーゴーランド”の写真は、本来『シアン[特装版]』用に提供した写真であり、その後今年2月に行われた、Koshi Inaba LIVE 2023 〜en3.5〜にもその写真を使用したプリントシャツを衣裳として製作。実際に着用した衣装が本企画展でも展示されており、『シアン[特装版]』・ライブ・企画展でリンクしている点にも注目です。

本人撮影の写真がプリントされた衣装。稲葉氏が撮影したモノクロのメリーゴーランドの画像に注目したい(▶作品展の様子の画像は「次へ」)

「稲葉浩志作品展 シアン」アートディレクターにうかがいました

本作品展が話題になっていることを受け、イベントのアートディレクションを手がけたプロダクションデザイナーで美術・空間デザイナーの方にお話をうかがいました。

――まずどのように作品展を組み立てていったのでしょうか。
「『稲葉浩志さんの言葉を展示する』という今までにない取り組みだったことで、今回の展示空間にはさまざまな可能性がありました。
最初はラフで何種類か言葉を展示する表現方法やアイデアをざっくり出し、企画チームでそこからどの方法が、表現者である稲葉さんの言葉が一番『活きる』のか、一番『人に届く』のか…悩みながら表現方法を絞り、今の展示空間のポイントや見所を絞っていきました。

書籍『シアン』の言葉には志庵、試案、シアン、私案、思案…と、たくさんの意味があるということを書籍の編集サイドから聞きました。改めて稲葉さんの歌詞をじっくり読ませていただき、ひとつひとつの言葉にあらゆる意味が込められているのではないかということも感じました。ですので、作品展の展示空間は『幾通りもの「見方」ができる空間にしたい』という事をベースにデザインを考えていきました」

――一番大事にされたポイントはどのような点でしょうか。
「とにかく『言葉の世界に没入できる空間』という点を大事にしました。言葉を具現化し、立体化し、陰影や映像なども利用して…あらゆる表現で可視化し『言葉が渦巻く頭の中の世界に入り込むような空間』にしたいと思ったのです。

会場に入ってすぐ目に入る巨大なオブジェは、その象徴で、頭の中の渦のようなハリケーンのようなものをイメージしたもの。見れば見るほど情報量が多く、何度見ても、たくさんの発見があると思います。歌詞に出てくるプロップで構成しているのですが、あの歌詞とリンクしたものかな、など色々発見していただけるのではないでしょうか。下の方には、いくつかのアルファベットもあり…そこから先は会場で確かめていただければ…。ぜひ360度上から下までじっくり楽しんでいただけるとうれしいです」

入口にあるオブジェには様々な発見があるはず。アートディレクターによると「歌詞をモチーフにした」そう!


――様々な「シアン」カラーが使われているのですね。
「シアンという色自体、イメージする色が人によって少し曖昧なのではないかと考えました。ターコイズよりの、少し緑がかった青をイメージする方が多いと思いますが、印刷と光源で色合いが大きく違います。シアンカラーのイメージに個人差がありますので、『明るい青』を中心に緑を加えた青〜濃い青までのブルーグラデーションで展示空間の色彩設計を行いました。
シアンの語源は古代ギリシャ語。『暗い青』を意味する『cyanos』がルーツです。当時は今のシアンよりも暗い青でした。様々な青色の中にいろいろな意味がありますので、さまざまな青の世界で表現するのがふさわしいのでは、と考えました」

――作詞ノートの額のシアンカラーが空間によって違うとうかがいました。
「『B’z』は、熱く激しいイメージと合うと思い、『B’z』に関連した空間は緑みのある明るい青〜水色〜青色でまとめ、額の色は明るめのブルーシルバーをセレクトしました。そこから少しずつネイビーに近い濃い青を加えています。垂れている布の配色が少しずつ変わっていることに気づいた方もいらっしゃるかもしれません。
稲葉さんのソロ空間のオブジェは言葉の雨を表現していて、特にそこから暗めのブルーを増やしています。少し影のある青ですね。一人の人間である稲葉さんを表現すべく、明るいだけではないブルーを混ぜようと考えました。ここから額縁も暗めのブルーシルバーに変えています。額のデザインもデコラティブな要素をなくしたスッキリとしたシンプルな額になっています」

垂れている布のシアンカラーもさまざま。言葉があらゆる方法で展示されている


――作品展にはリピーターの方も多いそうです。
「制作チームとして大事にしたのは『見る順序も決めず、会場の中で戻ることもでき、オブジェなどの立体物は見る方向で違う見方、さまざまな発見がある』そんな遊び心と可能性に溢れた展示空間の創造です。貴重な展示物とともに、『言葉の熱量を体内に取り込む』ほどの空間の演出についても楽しんでいただければうれしいです」

と語ってくださいました。

ブルースハープも展示されている

ほかにも、稲葉氏の35年間の足跡を辿る年表や年代ごとの象徴的なビジュアル、ブルースハープ、「BANTAM」ミュージックビデオで実際に着用した衣装、ライブ「en3.5」リハーサル資料、ステージで使用している稲葉氏のマイクスタンドも展示。『シアン』インタビュー動画撮影時に稲葉氏本人が座った椅子に実際に座ることができるほか、歌詞がモチーフのオブジェも話題となっています。

「稲葉浩志作品展 シアン」の開催は5月28日(日)まで。“言葉を紡ぐ人”として作品に対し真摯に向き合う稲葉浩志氏の実像を感じることのできる貴重な企画展。
ぜひ自分の目で、稲葉氏が生み出してきた言葉が持つ「チカラ」を確かめてみて!

書籍『シアン 特装版』に収録される予定のアーカイブ写真と稲葉氏のコトバ


◆『稲葉浩志作品展 シアン』開催概要
会期:2023年4月21日(金)~5月28日(日) ※5月16日(火)は休館日
時間:日~木10:00~18:00 金・土10:00~21:00(最終入場は閉館の30分前)
会場:ところざわサクラタウン 角川武蔵野ミュージアム5階 武蔵野ギャラリー
住所:埼玉県所沢市東所沢和田3-31-3
入場料:一般 1800円、中高生 1300円、小学生 800円※未就学児無料
※新型コロナウイルス感染症拡大防止にご配慮のうえお出かけください

【レタスクラブ編集部Y】

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Information


■『稲葉浩志作品展 シアン』開催概要
会期:2023年4月21日(金)~5月28日(日) ※5月16日(火)は休館日
時間:日~木10:00~18:00 金・土10:00~21:00(最終入場は閉館の30分前)
会場:ところざわサクラタウン 角川武蔵野ミュージアム5階 武蔵野ギャラリー
住所:埼玉県所沢市東所沢和田3-31-3
入場料:一般 1800円、中高生 1300円、小学生 800円※未就学児無料
※新型コロナウイルス感染症拡大防止にご配慮のうえお出かけください
▶イベント公式サイト

★来場者特典、書籍予約特典も!
・イベント来場者には特典として、特製チケットをプレゼント(数量限定につき先着順)。

・2023年4月21日(金)~5月28日(日)のイベントの開催期間中、ところざわサクラタウン内の書店「ダ・ヴィンチストア」では『稲葉浩志作品集 シアン SINGLE & SOLO SELECTION』を予約先着購入すると特典として特製ポストカードがもらえます(数量に達し次第特典は終了)。
書籍予約またはCD・DVD・Blu-rayを税込3000円以上購入した人には、数量限定でオリジナルショッパーがプレゼントされる、といううれしい先着特典も(1人1枚まで、なくなり次第終了)。


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