【フレンズ出産体験記】夫に見せられない…けれど知ってもほしい産みの苦しみ!<医師監修あり>

#育児・子育て   
早く出してあげなきゃ!

2022年8月に第一子を出産したannaさん。
最初のおしるしの後、なかなか痛みの間隔が縮まらず自宅で過ごしていましたが、翌朝入院した病院では痛みが本格化。そしてannaさんはいよいよ分娩台へと移動することに。痛みを我慢する壮絶な姿は夫に見せられないと思いつつも、この状況をやはり知ってはほしいような…。コロナ禍もあり立ち会いなしで臨んだ初産のannaさんの出産エピソードです。

生まれる赤ちゃんの数だけある出産のエピソード。SNSで見たり、プレママ友やママ友から話を聞いたりしたとき、なんとなく気になることがあったりしませんか?
妊婦さんが少しでも快適なマタニティ生活を送れるよう、annaさんに今回の出産時の経験を共有していただき、女性医療クリニックLUNA横浜元町の副院長である小野寺真奈美先生に出産にまつわる疑問点を教えていただきました。

2度目のおしるしがきた!すぐそばにある分娩台への移動が近くて遠い…

出産レポ5話3_出血多量!!

出産レポ6話4_よし行くっっ!!


腰からお尻あたりに内側から「ペンチで捻りあげられているような」痛みを感じた後、トイレに行くと大量の出血があったannaさん。おしるしかも?と押したナースコールでやってきた助産師さんに分娩室に移動するよう促され、いよいよ陣痛の出口が見えてきたように感じました。今いるベッドから分娩台へは通常なら1秒ほどの距離…ですが助産師さんに支えられやっとのことで移動しました。

「なんで私だけこんなに痛い思いをしなきゃならないの!?」
どうしようもないことと思いつつ、ぶつけるところのない痛みへの怒りがイライラを生んでもいました。勝手に出てしまう呻き声、痛みに耐える壮絶な姿をご主人には見せられないと思いつつも、必死になりながら出産に臨んでいる様子も知ってほしいとも思ったそうです。

annaさん「今回はコロナ禍で立ち会いはできませんでした。悩みどころですが、コロナでなければ、子が産まれる瞬間にしか味わえない感情があると思うので、立ち会い出産を希望していたと思います」。

まったく余裕のない辛い痛み…励みになったのは助産師さんの応援


出産レポ7話2_これが破水?

出産レポ7話6_恥ずかしがる余裕さえない


分娩台で内診をされるとここで、破水。上手く呼吸ができていなかったこともあり、酸素マスクがセットされました。陣痛のタイミングでいきむことを繰り返していると思わず大も…しかしそれを恥ずかしがる余裕はないほどの辛さが続いていまいた。そのとき励みになったは助産師さんの応援でした。

annaさん「陣痛中は忙しかったせいかあまり見に来てくれず残念に思っていましたが、無事に出産できたことに感謝しかありません。沢山励ましていただいたおかげで頑張れました!」

「あと3回いきんだら産む」最後は陣痛の力に任せて…


出産レポ8話4_早く出してあげなきゃ!

出産レポ9話6_本当に人間が入ってたんだ


医師がやってきて会陰切開をされるも、強すぎる陣痛にその痛みは全く感じないほど。しかし、医師もいて、いきんでもいいと思うと少し冷静さも取り戻していました。自分の中で「あと3回いきんだら産む」と決めたannaさん。2回目のいきみでもう少しであかちゃんが移動していることを実感。そして力み過ぎず陣痛の力に任せるよう言われた3回目に、ベビーが産まれました!

今回annaさんは立ち会いなし出産でしたが、振り返って持ってきたほうが良かったものがありました。
「私は持っていきませんでしたが、どこにでも設置できるスマホスタンドがあったらビデオ通話や産後の赤ちゃんとのツーショット撮影に良さそうです!陣痛の最中は文字を打つ余裕がなく全く夫に連絡ができなかったことから、『どんな状況なのか分からなくて不安だった』と言われました…ハンズフリーのビデオ通話ならこちらが話さなくても状況が伝わるので重宝しそうと思いました」。



専門医に聞く「出産」にまつわるギモン


トイレでの出血や分娩台に上ってからの酸素マスク装着など、痛みが本格化してからも出産までしばらく時間がかかったannaさん。
現在、女性医療クリニックLUNA横浜元町の副院長であり、ご自身も2歳児と0歳児の兄妹を育てる母でもある小野寺真奈美先生にお話を伺ってきました。

女性医療クリニックLUNA横浜元町小野寺真奈美副院長


──annaさんのように出産前にトイレで多量に出血することはあるのでしょうか? どんな状態なのでしょうか? 
小野寺先生「子宮口が開く際に、おしるし(産徴)と呼ばれる出血が生じます。また、内診をした後に出血が生じることがあります。その場合は心配しなくていいことがほとんどです。しかし、出血が多い場合は別の可能性もあります。常位胎盤早期剥離や、元々胎盤が子宮口に近い、また覆っているような胎盤の位置異常のある方は母児共に危険な状況、一分一秒を争う状態の可能性があります。そのため、多量の出血があった場合はかかりつけの病院へすぐに連絡をしてください」。

──分娩台まで歩くのがとても辛そうな様子のannaさん。こんな状態でも歩くのはなぜですか? 
小野寺先生「歩くことで陣痛が進むといわれています。しかし、痛みや分娩の進行状況によっては、無理に歩くことはせずにベッドや車いすで移動します。妊婦さんのその時の状況によりますので、全員が歩くわけではありません」。

── annaさんのように分娩台で酸素マスクをつけることがあるのですか? 
小野寺先生「分娩時に酸素マスクをつけることはあります。例えば、赤ちゃんの状態があまりよろしくない状況(胎児心拍の異常)の場合では、お母さんに酸素を投与することで赤ちゃんの状態を改善する目的があります。酸素マスクで改善していかない場合、赤ちゃんの位置によって早く分娩する、急速遂娩(吸引や鉗子分娩)といった方法をとることがあります」。

── 心配する人も多いのですが、分娩中に大が出てしまうことはよくあることですか?
小野寺先生「基本的に便があることが産道の妨げになりますので、自然に便が出てこなくても助産師さんが誘導して便を出すこともあります。ですので、気にしなくて平気なことです。多くの方が出る、そして赤ちゃんが産まれてくるために大事なことなので心配しなくて大丈夫ですよ」。


急にお腹が痛み出した、破水した…など出産のはじまりは人によって異なります。予定日通りにいかないこともほとんどで、読めないからこそ予定日が近くなるにつれ、不安を感じるかもしれません。突然くるその日に少しでも心地よく臨めるよう、出産に関する疑問を解消していきましょう!


anna
22年8月にあさちゃんを出産。出産レポートやあさちゃんの日々の成長、子連れ旅行の様子などをインスタグラムで投稿しています。


取材・文=伊藤延枝
医療監修=女性医療クリニックLUNA横浜元町 副院長 小野寺真奈美先生

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