永遠の課題⁉ 平和的かつスムースに「夫婦で家事分担」するためにたどりついた方法とは【SILVA姐さんに訊く「夫婦生活モヤモヤ解消術」2 】

#くらし   
 


好きな相手と夢を描いて結婚したはずなのに、結婚生活が続いていくうちにモヤモヤがたまっている…。そんなあなたに「婚前契約書」を交わしたSILVAが贈る「ムダなケンカがなくなる快適結婚生活」へのヒントが詰まった連載がスタート! 今回は第2回。「夫とのスムースな家事分担」です。

こんにちは、SILVAです。シンガーやDJ、最近では親子で学ぶ「脳育」のワークショップを行ったり、お粥屋さんをやったりしています。

私は離婚を経験し、2回目の結婚前に「婚前契約書」というものを夫との間で取り交わしたのですが、それが夫婦生活を送るうえで、いいことづくめ! 「婚前契約書」のお話はまた別の回でもたっぷりお話ししますが、そんな結婚生活を送る中で感じたことをお話しさせていただきます。

「なんで私だけ?」でくすぶる不満


男は外で働いて家にお金をいれて、女は家事全般をして家を守るという考え方が主流、という時代は確かに終わりました。

でも共働きなのに、家事全般は女性の方がこなすのが当たり前という概念は、男女ともにまだまだ無意識にあるのではないでしょうか?

実際、仕事をして帰ってきてからや休日の貴重な時間のほとんどを家事に追われ、夫が飲み歩いて帰って来た日に妻はいらっとしたり、「なんで私だけが?」「割りに合わない」という感覚を持ってしまったり…。

恋人同士の頃にイメージしてた仲睦まじい、協力しあえる最高のパートナーという意識の延長で「結婚生活」をイメージしていたものの、実際リアルに共同生活が始まると、家事の分担で細かく話し合えるタイミングがないくらい忙しい日々になってしまったり、相手に不満を言うくらいなら、さっさと自分でやってしまった方が効率のいい料理や洗濯、育児はどうしてか女性が担うことになりがち。

できること・できないことを分けていく


私の場合、現夫との再婚の際には、婚前契約書を交わすという前提で同棲した3ヶ月ほどの間に、家事についてお互いの認識や平等な役割分担を夫と話したり、試したりしていました。

例えば洗濯。洗うのはガサツで色ものなどを分けないのに、畳むのは結構丁寧にできちゃう夫。料理は私の方が要領がいい分、負担する側に自然となりそうだったけど、そこは一緒にキッチンに立つことで楽しいクッキングを夫に感じてもらい、レパートリーのない夫が1品でも冒険して作ってくれる様になった頃にはおもいっきり褒めてやる気を起こさせ、「あなたの手料理がもっと食べたいなー」なんて言って夫の気持ちを前向きに、自信を持たせてあげたり。

ゴミ出しも全ての工程(ゴミの日の認識、ゴミの細かい仕分け、ゴミを収集所に持っていく行為)を全部担うのではなく、夫ができる範囲のことだけをさせるという家事分担にすることにより、私がゴミをまとめて、夫に「明日は燃えるゴミだよ、朝までに収集所までお願いね」と伝えることで一緒にゴミだしができる。

家事ということの細かいカテゴリーをお互いが意識して、得意不得意を双方で確認して、できること・できないことを分けていく作業をすれば、自然と家事分担のシステムができるわけで。

料理は私、掃除はあなた、洗濯は私、買い物はあなた。

こういう分け方だとどうしたって効率も悪く、お互いの好みも違うことで「家事の完成度」に不満が出てくることになるのです。

新婚当初は「協力して家事も手伝っていくからね」と話していた夫の優しい一言が結婚生活がリアルに始まると、そのなんとなく示された協力の部分の認識がお互い曖昧で、日々の結婚生活における不満の蓄積に変わるというわけ。

我が家はそんな未来にあるであろう結婚生活における「家事分担」を、お互いの得意、不得意で分類し、家事はお互いが平等に担うということを婚前契約書に記すことで、さらに認識の擦りよせと意識の持ち方に責任を持てました。そのおかげで、同棲含めて結婚生活5年ほど共同生活の時間が経ちますが、お互いの不満をぶつけあうことなく、家事の分担ができています。

先に話し合っていれば、リセットもしやすい


でも時々、「最近、掃除があまりできてないね?」と私が言うと(うちの場合は、夫が掃除機がけと床拭きが好きで、洗濯は干すのが好き、キッチンもガスコンロ周りの掃除が好きな傾向にあるので主人の分担にしている)「やってるつもりだよ」という、どこにでもある夫婦の「つもり喧嘩」になりそうな会話もあるにはあるのですが、「あまりにやらないなー、困ったなー」となった時には、冷蔵庫の脇にマグネットで貼ってある婚前契約書をしれっとテーブルにおいて私は先に就寝。するとたいてい2日以内には夫が自分のやるべき家事をしてくれ、お家が綺麗になっているという感じで、大きな喧嘩に発展したことが1度もありません。

婚前契約書の存在も大きいですが、要は結婚前にしても結婚後にしても大事なポイントは

*共同生活で起きるであろう家事分担の範囲や認識の確認が事前にあるかないかは重要なポイント

さらに大事なのは

*お互いの得意や好きなことを確認してそれを分担にすることで、合理的かつ不満の少ない家事分担が形成できるんです。

それらを口に出して話し合ったり、実際に分担して好きな傾向を確認したり、お互いが苦手とする同じポイントだけ譲り合ったり協力しあうことで、初めて「平等の感覚」が双方に生まれるわけです。

あるあるだなーと思われる方はぜひ、家事分担を紙にやや細かめに箇条書きにしていき、夫婦で話すタイミングを設けて、全体的にこうしてみようか、という話を一度してみるのもありかも。また家事分担に限らず、結婚生活における全体のカテゴリーも紙に書き出して、ご主人とどれがお互い不満で、得意とする、できる部分、できない部分かを気軽に話してみるのも日々の不満解消に繋がると思いますよ。

~例えばこんな感じ(我が家の場合)~


【掃除】

夫が床掃き掃除、拭き掃除、窓拭き、車掃除、ガスコンロ掃除、庭掃除。

私がサッシの掃除、家具の拭き掃除、キッチンシンクの掃除、トイレ掃除、配管掃除。

【洗濯】

夫が干す、たたむ、クリーニングに持っていく。

私が分類して洗う、洗剤を買いに行く、クリーニング取りに行く。

【料理】

夫が週1は朝食、夕食は作る、夕食後の洗い物担当、残り物をタッパーなどにしまう。

私が週6は朝食は作る、夕食は作り置き、買い物全般担当、下ごしらえ担当。

6年目の共同生活ですが、やっぱり文字に書き出すという「認識の確認」は優れものになるので、ぜひお試しあれ。


◆SILVA


1998年にデビューして以来、シンガー、DJなど幅広く活躍。2002年に一度目の結婚を経験。15年の再婚時には、日本ではまだなじみのなかった婚前契約書を交わして話題となる。16年に出産後は、親子で学べる脳育のワークショップ開催や、お粥専門店『Congee Table』の経営など、活動の場を広げている。

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