家族の形に正解はないから自分の役割にとらわれないほうがいい。夫婦が「夫公認彼氏」という考えに至るまで

#くらし   
妻には「夫公認の恋人」がいる

わかぴょんさんとみかさんは結婚直後からセックスレスに悩んでいました。そして本音で話し合い試行錯誤した結果、二人がたどり着いた結論は、夫公認で彼氏を作ること!
大反響を呼んでいるコミックエッセイ『レス妻に夫公認彼氏ができました』。その主人公である夫のわかぴょんさんと妻のみかさんに、夫公認彼氏を作るまでの経緯や夫婦の在り方についてお話を聞きました。


■家族の形に正解はないから…役割よりも1対1の関係を大事したい

妻の愛情を感じる

――今のお二人が考える「家族の形」とはどういったものでしょうか?

わかぴょんさん:ひと括りに「家族」とか「夫婦」と言っても、結局は人間対人間の関係性でしかないので、一つの言葉で表現するのは難しいですね。友達同士が「私たち親友だよね」なんて言ってもお互いが思う「親友」の尺度が違うのと一緒ですよね。便宜上、「家族」とか「夫婦」とか大まかに括る言葉はあるけど、形というものは実はなくて、それぞれの家族がそれぞれの関係で成り立っているんだろうなと思います。その上で、お互い嘘をつかずに認めあえたり、なんでもフラットに相談できる関係性を築けるのが理想かな。

みかさん:そうだね。私対わかぴょんとか、私対子どもとか、1対1の人間関係が複数あるのが基本だよね。「妻だから」とか「母だから」という役割であれこれ考えるよりも1対1の関係を大事にしたいです。

だらしない格好をしててもイヤじゃない

わかぴょんさん:少なくとも「家族だからこうしなくちゃいけない」みたいな固定概念は僕達にはなくて。

みかさん:うん。先入観がないのかもしれないです。元彼と今の彼氏を会わせたらいけないというのも、ただ世間的には皆そうしているからという刷り込みだと思うんです。実際に会ってみたら何も変なことはないのにね。


■YouTubeも漫画も。個人的な体験をシェアしていける時代

元カレとお別れムービーの撮影も

――夫婦について考えるYouTubeチャンネルを始めたそうですね。

わかぴょんさん:コロナ禍に時間ができたこともあって、何か新しいことにチャレンジしたいと思い、家族4人で自然遊びを紹介するYouTubeチャンネルを始めました。その後、みかと2人で夫婦や
レスについてのチャンネルも始めました。僕らのことって世の中的には特殊だろうから、これもさらけ出したらいいんじゃないかなって。

みかさん:お互いに役者としてお芝居をやっていたこともあって、人前で喋るのは苦手じゃないしね。

わかぴょんさん:うん。記録に残しておきたいという気持ちも大きいですね。それでみなさんが考えるきっかけになったり、少しでもお役に立てればと思っています。

みかさん:私、自分の経験を自分だけのものと思ってないんです。一人の人間が一生のうちに体験できることって限られているから、個人的な体験もどんどんシェアしていけると面白いですよね。人それぞれの感覚でやってることをみんなで分けあえる時代なんじゃないかな。

きっと私が悪いんやろな

――今回、お二人のことがコミックエッセイとして発表されてどんなお気持ちでしょうか?

みかさん:私たちと漫画家さんと編集者さん、それぞれの持ってるパワーを出し合って1つの作品を作利上げていくのが楽しいですね。自分では表現できない切り口で漫画家さんが発信してくださるのが新鮮で面白いです。

わかぴょんさん:今後僕たちの夫婦関係を説明するには「これを見て」って言えばいい(笑)。この世間的には少し珍しい僕たちの体験が、誰かの気づきや力になることがあったら嬉しいです。

■百点満点の夫婦じゃなくてもいい。自分にとって心地よくいられる在り方を見つけて

長い時間といろんなことがあって

――夫婦関係について悩んでいる方に向けてメッセージをお願いします。

わかぴょんさん:大きなことを言えるような立場ではないですが、どんな状況であっても、お互いが心地よくいるための方法って無限大にあると思うんです。百点満点の夫婦じゃなくても、心地よくいられる在り方を探って変化していくことはできるはず。本人同士が関係をよくすることを諦めなければ、必ずどこかに光はあると思います。

みかさん:自分の心地よさを作れるのは自分しかいないから、相手にどうこうしてもらおうと思わない方がいいです。私たちっていい意味で相手に対しての期待がないんです。色々と試行錯誤しながら自分のことを自分で幸せにしていけるといいですよね。

わかぴょんさん:まずは自分がどう思うのか、何をしたいのかを第一に考えないとね。

みかさん:自分の状態が良くなると、自然と夫婦関係も整うことってあると思います。

夫のことが大好き

――「夫公認彼氏」という存在。夫婦という枠組みにとらわれず、お互いに自分らしくいられる方法を探し続けた結果が、今の二人の在り方なのですね。

取材・文=宇都宮 薫

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