3年間育ててきた娘が、実は他人の子だった…取り違え子をテーマにした話題作『うちの子、誰の子?』著者インタビュー

#育児・子育て   
『うちの子、誰の子? もしもわが子が取り違え子だったら』より

自分で産んで育ててきたはずの我が子が、もし自分と血の繋がらない子どもだったら──?

不妊治療の体外受精は、体から取り出した卵子を体外で精子と受精させて体の中に戻す治療法です。この受精卵がもし万が一取り違えられていて、他の夫婦の受精卵と知らずにそのまま出産して子どもを育てていたら……。そんな「もしも」を描いて話題になったマンガ作品が、『うちの子、誰の子? もしもわが子が取り違え子だったら』です。

あくまでフィクションではあるものの、取り違えられた子をもつ二組の夫婦が、それぞれの理由で葛藤する様子を読んでいると、「もし自分だったらどうする?」「もし我が子が他人の子だったら?」と、自分の心に問いかけずにはいられません。

今回は、そんな話題作の著者、たけみゆきさんにお話を伺いました。

著者・たけみゆきさんインタビュー

『うちの子、誰の子? もしもわが子が取り違え子だったら』より

『うちの子、誰の子? もしもわが子が取り違え子だったら』より

──「不妊治療中に起こった受精卵の取り違え」という架空の事件をもとに、受精卵を取り違えられたそれぞれの夫婦の葛藤を描いた物語です。このテーマはママリ編集部からの依頼だったということですが、このような難しい題材のお仕事を引き受けた時の心境をお聞かせいただけますか?

たけみゆきさん「原作となったプロットをはじめて読んだ時、『なんて辛い話!!』とびっくりしました。当時私の息子が登場人物の子どもと同じ3歳だったので、我が子と重なる部分があり、泣きながら読み進めたのをよく覚えています…

『もし自分の子が…』と考えていく中で、これまで育ててきた時間の中で培った子どもとの思い出や、相手の家族のことやなどを思い、シチュエーションこそ特異なものですが、『家族とは』といったことを読者の方に考えていただくきっかけになるのでは?と考えるようになりました」

『うちの子、誰の子? もしもわが子が取り違え子だったら』より

──この物語を描きながらどんなことを考えましたか?

たけみゆきさん「ちょうど主人公のサキが子どものアルバムを見ながら成長を振り返るところのネームを描いていた時期に、学生時代お世話になっていた方の訃報があり……もう本当に辛かったです。そのため人の生死についてよくよく考えさせられました。

描いていたのは『わが子と血が繋がっていなかったら』という話ではありましたが、自分にとって大切な人の死に触れたことで、子どもを授かること、一人の人間が生を受けて育つこと、というのは本当に奇跡だと思いました。その気持ちが最終回につながっていったのかな、と思います」

『うちの子、誰の子? もしもわが子が取り違え子だったら』より

──『もし自分の子がそうだったら』と考えながら読まずにはいられない作品です。たけみゆきさんご自身もお子さんがいらっしゃいますが、もし自分の子が『取り違え子』だったと言われたら、どのような選択をすると思いますか?

たけみゆきさん「絶対に交換はしないですね!それはもう無理だと断言できます!

とは言え、もしも相手の家族と経済的な格差や環境の違いがあった場合、自分でわが子を幸せにできるだろうか…とか、いろいろ考え、悩むだろうとは思います。血の繋がった子が相手の家庭で幸せになれなかったらどうしよう…とか。相手の家族といい関係が築けられたら、その辺りの心配はないんでしょうが、第一にはやはり子どもの将来のことを考えたいとは思いますね」

『うちの子、誰の子? もしもわが子が取り違え子だったら』より

──この作品はとてもシリアスな内容でしたが、たけみゆきさんご自身の普段のinstagramは、息子さんの成長を描いたほのぼのした内容ですね。instagramの投稿を続けていて良かったと思うのはどんな時ですか?

たけみゆきさん「普段Instagramでは基本的におもしろかったことや嬉しかったことを残しています。 数年前のことでも意外と忘れてしまっているので、昔の投稿を見ると色々と思い出すことができるので、続けていてよかったな~と思います。もちろん日々辛いこともあるんですが、そういうときは昔の投稿読み返して『あ~息子かわいい!あ~夫やさしい~好き~!』という気持ちを充電しています(笑)
フォロワーさんにもいつも優しいコメントをしていただけるので、コメント欄を見るのが楽しみです。この場をお借りして感謝を伝えたいです!いつも本当にありがとうございます…!」

取材・文=レタスユキ

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