花粉症は治療できないってホント!?　正しいケアを知って万全の花粉対策を

宮前平トレイン耳鼻咽喉科院長。金沢大学医学部附属病院などを経て、2014年「共働き世代の力になりたい」という思いで開院。小児耳鼻咽喉科やアレルギー治療、睡眠時無呼吸症候群の診断＆治療に力を注いでいる。

【花粉症の誤解　その1】
花粉症は治療できない？

→NG！　舌下免疫療法で劇的にラクになります

舌下免疫療法とは、アレルギーの原因物質を少しずつ体に取り込むことで、アレルギー症状を抑える治療法です。5年前に薬が改良されてスギ花粉エキスの含有量が約2.5倍になりました。症状がつらい人は、ぜひ検討してみて。

知りたい！ 舌下免疫療法
どんな治療？
舌下錠を舌の下に置いて1分間保持。これを1日1回行ないます。副作用の確認や薬の処方のため、最初は1～2週間に1回、その後は1カ月に1回程度の診察が必要です。

治療期間は？
スギ花粉の飛ぶ時期は開始できません。スタートは5～12月がよく、治療期間は3～5年間。再発を防止し、長期の効果を得るためには、4年以上の治療がおすすめです。

費用は？
健康保険が適用されます。検査代は項目数などにより3000～5000円程度。使用する処方薬や処方日数も個人によって差があるため、まずは自分の症状や希望を伝えて医師に相談を。

子どもも受けられる？
5歳以上から治療が可能です。ただし、小さい子だと、舌の下で薬を1分保持するのが難しいことも。小学校に上がる6～7歳ぐらいで始めると、治療がうまくいきやすいでしょう。

【花粉症の誤解　その2】
子どもには花粉症対策は必要ない？

→NG！　スギ花粉症の有病率は5～9歳の30.1％

スギ花粉症の有病率は、4歳以下だと全体の3.8％ですが、5～9歳になると30.1％に上がります。子どもは鼻炎になりやすく、花粉症を併発すると鼻水、鼻詰まりが悪化する傾向が。つらい思いを我慢させるより、薬で抑えてあげましょう。5歳を過ぎたら、舌下免疫療法にトライするのも手です。

【花粉症の誤解　その3】
マスクは2枚重ねにしたほうがいい？

→NG！　大事なのはつけ方。ノーズワイヤーをフィットさせて

1枚でも、正しくつけていれば花粉はブロックできます。大事なのはすき間なく密着させること。顔に合うサイズのマスクを選び、ノーズワイヤーをしっかりと顔に押しつけましょう。ちなみに眼鏡が曇る人は、上部にすき間がある証拠です。

【花粉症の誤解　その4】
眼鏡は花粉専用じゃないと意味がない？

→NG！　ふだんの眼鏡でも7 割は花粉をカット

花粉専用の眼鏡は、花粉を9割以上カットする設計になっています。ただし、通常の眼鏡でも7割程度はカットできるので、目からの花粉侵入を防ぐことができます。

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花粉症と新型コロナウィルス感染症を併発すると、せきやくしゃみで人にコロナウィルスを感染させるリスクが高まります。しっかりケアして花粉症の症状を抑えましょう！

イラスト／えのきのこ　編集協力／及川愛子


【レタスクラブ編集部】