「体がフワフワしてまっすぐ歩けない…」めまいはなぜ起こるの?

#美容・健康   


■グルグル回る回転性とフワフワする浮動性のめまい

めまいと聞くと、グルグルと天井が回るイメージが強いかも。「めまいには大きく分けると2種類あり、1つは天井や自分の周りがグルグルと回っているように感じる回転性、もう1つは体がフワフワする浮動性のめまいです」と霜田里絵先生。

めまいは男性に比べて女性に圧倒的に多く、30~40代の女性にも多く見られる症状だ。原因としては「回転性のめまいは良性発作性頭位性めまいの場合が多く、主に耳の中の三半規管などに原因があります。浮動性のめまいはストレスなどの心因性のものや頸椎(けいつい)に問題がある場合もありますが、これといった原因が見つからないこともあります」。

■症状が2週間以上続くなら受診して検査を

めまいが一度起きただけの一過性で治まる場合は、疲れやストレスから来ることが多く、それほど心配することはない。ただ、断続的なめまいが2週間以上続くようなら、念のため病院で受診して検査を受けることをおすすめする。「というのも、まれに重い病気が隠れていてめまいを起こしている場合があるからです。もしめまいが起きているときに吐き気や手足のしびれを伴う場合は、ちゅうちょせずに病院へ行くようにしましょう。数は少ないのですが、脳梗塞などの重い病気が見つかることもあります」。

病院は神経内科か、耳鼻科へ。特にめまいを起こしたときに耳鳴りや音が聞こえづらいなどの聴力障害を伴う場合は最初から耳鼻科を受診して。めまいの検査は、問診をして心因性ではないと判断した場合は、念のためMRIなどを行ない、ほかに病気が隠れていないかどうかを確認します。頸椎に問題があるかどうかは、首のレントゲンを撮ることで分かる。

治療は「回転性のめまいの場合は、投薬治療が効果的です。めまいが激しい場合は点滴治療になることもあります。点滴治療は、1度の点滴でよくなることもあれば、何日か通院して投与するケースも。心因性や頸椎性の場合は、当院では漢方薬を処方することがあります。漢方薬は体の全体的な代謝をよくしたり、また心にも働きかけるので、それで効果がある場合もあるからです」。

めまいの予防としては、回転性の場合は、急に頭を動かしたり、起床時に急に起き上がったりせず、ゆっくりと動作をするようにして。頸椎が原因になっている場合は同じ姿勢を長く続けないようにし、血流をよくして肩や首の筋肉をやわらかく保つようにするといい。

「めまいは病院で検査をしてもこれといった原因が分からない場合も多くあります。そんなときは体の機能が少し不調になっていると考えましょう。また、原因が分からないといっても、治療法がないわけではありません。めまいがつらいと感じたら、我慢せずに病院で相談してみてください」。

■女性に多く見られるめまいの原因

・良性発作性頭位性:天井や自分の周りがグルグル回る、回転性のめまい。主に内耳(耳の中の耳石や三半規管)に何らかの障害がおきてめまいを起こしていることが多く、めまいとともに耳鳴りや難聴を訴えることも。

・頸椎性:通常、頸椎は緩いカーブを描いているが、まれにまっすぐな人が。そのような人が同じ姿勢を取り続けると、首まわりの筋肉の緊張やこわばりが強くなり、それによって血液循環が悪くなり、めまいを引き起こすと考えられている。

・心因性:検査をしてもこれといった原因が見つからないケースで、フワフワとした浮動性、あるいはいつもグラグラ地震が起きているように感じるめまい。精神的に疲れているときやストレスが原因になっていることも多く、大地震のあとなどは訴える人が多くなる。【東京ウォーカー/記事提供=レタスクラブ】

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Information

教えてくれたのは、霜田里絵先生
銀座内科・神経内科クリニック院長。順天堂大学医学部卒業後、同大学病院脳神経内科医局を経て、都内の病院勤務。2005年より現職。脳梗塞、頭痛、めまい、筋肉の疾患などが専門。

イラスト/カモ 編集協力/森田侑季慧


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