決める時は決める!アウトローな"監督男子"『ジャイアントキリング』の達海監督/【連載】このイケメン(マンガ男子)を見よ!(7)

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東京・浅草の弱小サッカークラブETUを立て直すべく呼ばれた監督は、元所属選手の達海猛・35歳。通称タッツミー!

クラブハウスの狭い一室に住みつき、記者会見ではのらりくらり。試合中、居眠りも……。一見やる気のなさそうな、ちょっとアウトローな薫りが漂ってくるタッツミー。監督なのに、それでいいの? とやきもきしてしまいますが、「チームを強くする」という目的はぶれないし、決める時は急にビシっと決める!

かっこよすぎるセリフも続出します。今まで監督の力を期待できず、一人でチームを引っ張って来たキャプテンに対して、「お前が背負ってきたものの半分は これから俺が命がけで背負ってやるよ」。い、いわれたい(背負ってるものはないですが)!しかもこんな重いセリフを、達海は笑いながらいってのけるのです。そもそも、彼にとっての楽しいことは、タイトルにもなっている「ジャイアントキリング」=大番狂わせで弱いものが強いものに勝つこと、だというのですから、そこらの男とは、腹の据わりっぷりが違うのです。

さて、そんなタッツミー、さぞやモテモテかと思いきや、作中では女ッ気ゼロ。ETUの広報担当の女性・百合ちゃんもいつもお小言をいうばかりで、恋の気配はなし。そしてタッツミーは彼女に対してもさらりとこんなセリフを言います。「お前もフットボーラーなら そんぐらい覚えとけ」。選手だけでなく、広報担当も、同じフットボーラー……。男とか女とかでなく、仕事仲間として百合ちゃんを認めているんですよね。百合ちゃんも、うれしそうな顔をしています。となると……よこしまな感情でタッツミーを見ているのは私だけ!? お仲間求ム!

【今回のイケメン】『ジャイアントキリング』の達海(たつみ)監督

しわしわのジャケットに細いネクタイ、ツンツンヘアという、無造作なおしゃれもたまりません。『ジャイアントキリング』は選手だけでなく、監督、クラブの運営スタッフ、サポーターまで仔細に描いた本格サッカーマンガ……ですが、女子読者はタッツミーはじめ選手のかっこよさに目がくぎづけです! ちなみにチーム名のETUとは、East Tokyo Unitedの略。

※このコラムは『レタスクラブ』2013.5.10売り号に掲載されたものです。

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門倉 紫麻 かどくら・しま(バックナンバー
1970年、神奈川県生まれ。1993年慶應義塾大学文学部卒業。Amazon.co.jpエディターを経て、2003年よりフリーライターに。2014年より読売新聞主催「SUGOI JAPAN」セレクター。2015年より文化庁メディア芸術祭マンガ部門審査委員。
『ダ・ヴィンチ』『モーニング』などで、主にマンガに関する記事の企画・執筆、マンガ家へのインタビュー、コラム連載などを行なう。
著書に「週刊少年ジャンプ」作家の仕事術を取材した『マンガ脳の鍛えかた』(集英社、2010)、宇宙飛行士、宇宙開発関係者に取材した『We are 宇宙兄弟 宇宙を舞台に活躍する人たち』『We are 宇宙兄弟 宇宙飛行士の底力』(モーニング編集部編・講談社+α新書、ともに2012)。
またフランスにて、日本のマンガ業界用語を網羅したフランス人マンガファン向けの語学書『LE JAPONAIS DU MANGA』(Misato RAILLARDとの共著、ASSIMIL、2015)を出版。
最新情報は「漫画ライター門倉紫麻のブログ」

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