捨てるまでに30年!? 手放さない理由がたくさんあった平野ノラさんちのモノたち(2)

#くらし   
本棚があふれる時は、げろげろループ

『部屋を片づけたら人生のミラーボールが輝きだした。 1日15分のノラ式実践法』 2回【全3回】


「バブリー芸人」としてブレイクした平野ノラさん。今でこそキラキラ輝く彼女は、芸人になると決意するまでは汚部屋の住人だったそうなんです。

ノラさんは当時について、「芸人になることに一度挫折し、無職の引きこもりとなった20代後半、実は足の踏み場もない汚部屋に住んでいました。そんなとき、ある1冊の本に出会い片づけの意味を知り、部屋の乱れと心の悩みは親密につながっていると気づいたのです。それからは、何も考えず目の前のモノをひたすら片づけていきました」と語ります。

以前はモノにあふれていた自身の部屋が…

片付け前はこんなにモノがあふれて…

片付けを繰り返した今では、こんなにスッキリ! 少ない持ち物で心地よく暮らす片付けの達人に!

片付けですっきり!


人生の転機には必ずモノを捨てて上向きにしてきたというノラさんが、誰にでもできる実践開運術を教えてくれる『部屋を片づけたら人生のミラーボールが輝きだした。 1日15分のノラ式実践法』から、読むだけで片付けたくなる「ノラ語録」をご紹介します。

※本記事は平野ノラ著の書籍『部屋を片づけたら人生のミラーボールが輝きだした。 1日15分のノラ式実践法』から一部抜粋・編集しました

買うのは3秒、捨てるのは30年!

買うという行為は、一瞬のできごと。

だけど、それを手離すのはすごく時間がかかったりします。ティーンエイジャーだった頃から、かわいい袋とか包装紙とかポストカードなんかを見つけると即買いしていて、でもかわいすぎて使えなくて、こまごましたものがどんどん増えていっていました。実は本当につい最近まで、手離せずに持っていたんです。

買う時は「この袋は誰かにプレゼントする時に使おう」「このポストカードで誰かに手紙を書こう」と思うのですが、いざそういうタイミングがやってくると「これを使うのは今じゃないな」「この人にはこれは合わないかな」「こんな柄二度と出合えないかも」と、なんだかんだ理由をつけて先送りしてきたんです。

実はどんなタイミングでも、相手が誰でも手離す気なんて最初からなかったんですよね。そんな「人のために喜んで使ってあげられない自分」に気がついた時、自分がすごくさもしい人間に思えました。

なので、ポストカードは、お世話になった方にお礼状を書くなどして、一気に手離しました。ここに至るまで苦節30年……。

買うのは3秒、捨てるのは30年!


収納ケースを買えば片づくという勘違い

「いよいよ足の踏み場がなくなった、これでは生活が成り立たないゾ! もうメガネは踏んでたまるか!」となった時、まず収納ケースを買いました。

そして床に散乱したものを収納ケースに詰め込んだものの、この収納ケースをしまう場所がない。押し入れにはすでにぎっちぎちにモノが入っている……。

結果、その収納ケースは床に直置きされることとなり、理想のスッキリさには程遠い様相となりました。安くてダサいプラスチックケースがリビングにむき出しになり、「なんか余計に汚くなったな……」と途方に暮れる25歳の春(当時)。

そりゃそうだ、ゴミ(不要なモノ)がたくさん混在しているんだから。

収納ケースを買えば片づくと思っていたんです。「片づけ=収納ケース」だと思っていたんです。モノを減らさずに、移動させただけでは部屋がスッキリするわけがありません。

収納ケースにモノを詰めている間は「片づけてる私、エライ!」と満足度が上がって楽しいのだけど、その先が見えていなかったんです。安価で手軽な収納ケースを無駄に買って、しかも買いに行った先で余計な小物まで買っちゃって、「どこに置こうかな」とか考えちゃって。
ぶっ飛び~!

収納ケースは一度買うと、処分する時にも費用がかかるからなかなか捨てにくいもの。だから買う時は慎重に。

本棚があふれる時は、げろげろループ

汚部屋時代の私はとにかく「どうしたら幸せになれるのだろう?」と模索していました。

だから本棚は、「人生を変える!」「2週間で幸せをつかむ方法」といった自己啓発系や「宇宙におまかせ」系の本であふれかえっていました。恋愛や占いの本もずらりと並び、手っ取り早く幸せになれそうなタイトルの本を書店で見つければ、すぐさま飛びついていました。

自分のなかの足りないものを埋めようとしていたんだと思います。だけど現実は本に書いてあることの何ひとつも実践できず、大量の読みかけの本だけが積み上がり、汚部屋にお立ち台のような立体感をもたらしていました。

でもそれが目に入るたび、中途半端な自分、まだ変われない自分に嫌悪を抱き、「私の人生、本当はこうじゃなかったのに」とばかり繰り返していました。当時は自分のことをやたらと過小評価していた気がします。

「本棚=頭の中」の状態だと思うんですよね。

本棚があふれる時は、未来の自分には過大な期待をしつつ、足りないことばかりに目がいき、そこを埋めようとする行動によって「足りない自分」を自覚し続けるという、げろげろループがあると気づきました。そう気づいてからは、意識的に本棚を片づけるようにしています。

著=平野ノラ/『部屋を片づけたら人生のミラーボールが輝きだした。 1日15分のノラ式実践法』(KADOKAWA)

人生の転機には必ずモノを捨てて上向きにしてきた平野ノラ

【著者プロフィール】
平野ノラ
芸人・タレント。1978年東京都葛飾区生まれ。
2014年に、ド派手な巨大肩パット入りの赤のボディコンに身を包み、ソバージュヘアに太眉、携帯電話を提げた「バブリー芸人」として大ブレイク。テレビ・ラジオを中心にタレントとして活躍中。YouTubeでは、片づけをテーマにした動画が大人気。特技はバレーボール。趣味はダンス、絵画など多彩。女児のママ。

インタビュー動画もチェック!


この記事に共感したら

おすすめ読みもの(PR)

プレゼント企画

プレゼント応募

\\ メルマガ登録で毎週プレゼント情報が届く //