なぜ?家族から虐待され続けた36歳男性が実家の近所に夜逃げした理由/夜逃げ屋日記(6)

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もっと遠くにしましょうよ!

『夜逃げ屋日記』6回【全7回】


「夜逃げ屋」に就職した異色の漫画家・宮野シンイチさんのツイートが話題になっています。夜逃げ屋とは、DVをするパートナーや毒親などから逃げたい人々の引越しを手伝う業者のこと。依頼者はさまざまですが、一見したら“どこにでもいるような普通の人”が夜逃げをしていることも!?

宮野さんは本業の漫画の仕事が鳴かず飛ばずで、自分が何を描きたいのかわからなくなっていたところ、テレビで見かけた「夜逃げ屋」とそこを取り仕切る女社長に衝撃を受けて取材を申し込むことに。取材当日、社長の元へ向かうと「今から現場に行く」と言われ半ば強制的に夜逃げを手伝うことになって――。

それでは、宮野さんが実際に目にした夜逃げの現場をのぞいてみましょう。依頼者本人の問題で夜逃げに至ることもありますが、そうせざるを得ない社会背景や問題があることを考えるきっかけになるはずです。

※本記事は宮野シンイチ著の書籍『夜逃げ屋日記』から一部抜粋・編集しました


夜逃げ屋を営む社長の「うちで働いてみるか?」という一言から、宮野さんは取材を兼ねて実際に働くことになりました。今回の夜逃げの依頼者は、幼い頃から家族全員からの暴言や暴力に苦しみ続けてきた村田敏夫さん。宮野さんから見た村田さん親子の姿は、本当は逃げられるのに精神的に支配されて逃げることのできない「鎖でつながれた象」のようでした。現場での作業は無事に完了し、いざ新居に向けて出発…と思いきや!?

一歩ずつ

出発して20分

家族と鉢合わせないように気をつけてね

こんな近場選ぶなんて


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