「私にはムリかも」「やらなきゃダメ?」新NISAが全然わからない!めんどくさい!と思ったら

#くらし   
なにからはじめればわからない!

こんにちは。AFP(*)でライターの鈴木舞です。
いきなりですが、頭の体操におつきあいくださいね。

Q1▶あなたの手元には100万円のお金があります。これを銀行の普通預金に預けると、一年間の利息はいくらになるでしょう? 利息は0.001%とします。
(2024年1月現在、メガバンクなど多くの銀行の普通預金利息は0.001%です)





A▶答えは10円です!!!
1000000円×0.00001=10円となります。
%は百分率ですから、0.001をさらに100で割った数字を100万円にかける必要がありますね。
ただ実際には、この10円の利息からさらに約20%の税金が引かれた額が一年後、口座に入金されます。10円の利息にも2円の税金がかかることをご存知でしたか? つまり普通預金に100万円を預けた場合、一年後には8円しか増えないという計算に…。

Q2▶2023年、日本の物価上昇率は約3%でした。この上昇率がこのまま続くとして、現在100万円で買えるものは、一年後には実質いくらになるでしょう?





A▶答えは103万円です!!!
1,000,000円×(1+0.03)=1,030,000円の計算となります。
今100万円のモノの値段は、理論上、一年後には103万円に上がってしまうことになるんです…。
逆に、同じ理論でいうと現在の100万円は、一年後には約97万円に価値が目減りしてしまうということに…。

Q3▶物価上昇率がこのまま3%だった場合、今の100万円は5年後、10年後、20年後には、価値がどのくらい目減りするでしょうか~?





A▶答えは、5年後は約86万円、10年後は約74万円、20年後は約55万円!!!

これは少しややこしい計算が必要で…
5年後:
1,000,000円×1.03×1.03×1.03×1.03×1.03=約1,159,274円
1,000,000円÷約1,159,274円=約862,608円
10年後:
1,000,000円×1.03の10乗=約1,343,916円
1,000,000円÷約1,343,916円=約744,094円
20年後:
1,000,000円×1.03の20乗=約1,806,111円
1,000,000円÷約1,806,111円=約553,675円
となります。


もし物価上昇率が3%ではなく、2%だったとしても、現在の100万円は5年後には約90万円、10年後には約82万円、20年後には約67万円の価値に目減りしてしまうことに…。
子どもの進学費用、老後の資金用などに必要な大事なお金が、そのままおいたままではどんどんその価値が低くなってしまう可能性が高いんです…!! これはとってもこわいことですよね…。

家計に対して「自分たちで備えて欲しい」というメッセージが込められたNISA制度

賃金改善への呼びかけ、補助金、給付金など家計にプラスになる施策も政府や自治体からは打ち出されていますが、劇的な改善は見込めそうでしょうか? ほかにも年金の問題、社会保険料の増加など、家計を圧迫し続ける状況からは、そう簡単には抜け出せそうにありませんよね。

こうした状況に「備えてくださいね!」という政府からのメッセージが、いわばNISA(ニーサ)制度です。「少額投資非課税制度」とも呼ばれています。
NISAでは投資で得られた利益が非課税になります。通常は利益に対して約20%の税金が引かれるところを、まるまる自分のものにして良い、という制度です。この利益の上乗せ分で、家計の状況を「自分で改善させてくださいね」ということになります。
旧NISAでは金額や期間、選択などに制限がありましたが、新NISAではその制限の多くが取り払われメリットが拡大しました。


これさえわかっていればOK!

「よくわからない」「新NISAってどんな風にいいの?」と思う方も多いと思います。

新NISAのルールを大まかにいうと、以下のようになります。
・非課税投資できる額は一人当たり年間360万円(つみたて投資枠120万円+成長投資枠240万円)まで
・一人当たり総額で1,800万円まで
・非課税で運用できる期間は無期限
・運用資産を売却した場合、その元本分の非課税投資枠は復活する


いろいろとご紹介しましたが、まずは「NISAで得られた利益には税金がかからない」ということだけ覚えておいてけばOKです!

実際運用してみたとしたらどのくらい変わる?

例えばあなたが利回り5%の投資信託に毎月3万円をつみたて、複利で運用する場合どのくらいの変化があるかシミュレーションしてみたいと思います。

・1年間で9,757円増える
・5年間で244,958円増える
・10年間で1,060,441円増える
・20年間で5,084,049円増える
・30年間で13,954,851円増える
(※シンプルに考えるため、この場合手数料は考慮していません)

もちろん実際の利回りには当然上がり下がりがあり、マイナスになる可能性もあります。また信託報酬などの手数料が発生することも考慮した方がいいと思います。

もっとしっかり調べたい、と思ったら、お金や新NISAに関する本を1~2冊読むのもおすすめ。ネット記事や動画でももちろん構いません。本は途中で「もうわからないからいいや…」とならないように、難しい用語が使われていない、なるべく分かりやすいものを選ぶのが◎。個人的なおすすめはこちらの2冊です。

筆者おすすめ!「難しいことはわかりませんがお金の増やし方を教えてください」

△『新NISA対応 超改訂版 難しいことはわかりませんが、お金の増やし方をおしえてください!』【文響社 山崎元(著)/大橋弘祐(著)】
山﨑元さんのこちらの本は初心者にも理解しやすいのでとてもおすすめです。ド素人の大橋さんが投げかけたギモンに、経済評論家山崎先生が当意即妙に答えていく、という展開です。


新NISAビギナーズガイド

△新・NISAビギナーズガイド【晋遊舎 (著)】
もう1冊はこちら。知りたいことがわかりやすくぎゅっとまとまっています。


やっぱりよくわからないしコワいという方へ

「難しそう」「私にはわからない」「騙されてしまうのではないか」「親に投資には手を出すなって言われてたから」…など新NISAに尻込みしてしまう気持ちもわかります。
でも、最初にあげた通りで、お金を普通に持っているだけでは時間とともに目減りしていくことはおそらく間違いないこと…。まずは「新NISAってどんなもの?」というところの情報収集をして、家計の中から新NISAに回せるお金がどのくらいあるかを把握してみることから始めてみましょう。

そうしたら次のステップへ。新NISAを利用するには証券口座の開設がどうしても必要です。証券口座を開設する手続きが面倒、と感じる方も多いかもしれませんが、ネットで申し込みも可能です。ネットで申し込んだ後、指示通りに書類を送付すれば開設できるので、実はそこまでハードルは高くありません。
口座を開設してしまえば、いろいろな情報を集めたくなるので、きっと普通にお金を預けているときとは違う、新しい景色が見えてくると思います。ちなみに、1人1口座しか作れないので、証券会社を選ぶ際はご注意を! 一度作ってしまうと口座移管のための手続きが必要になってしまいます…。

手数料が低めに設定されていて、取り扱いの銘柄が豊富なネット証券がおすすめです。代表的なものは以下の4つです。
SBI証券【グループで国内初となる証券総合口座1000万口座を達成】
・楽天証券
・マネックス証券
松井証券
ほかにも銀行や、様々な証券会社があります。


最後に、2023年に金融庁が発表した世代別「NISA口座(一般NISA及びつみたてNISA)口座の数」と、総務省の2023年世代別人口推計から、NISA口座を開設している人の割合を推定してみました。

・20代は約15.2% 
・30代は約24.0%
・40代は約20.5%
・50代は約18.8%


意外と多くの方がNISAを始めていると思いませんか?
(もちろん、NISA口座を開設してもまだ実際の運用まではしていない人も一定数いると思います)
この数字が「NISAってよくわからない、めんどくさい」を乗り越えた人の数とも考えられますよね。
新NISAが始動した今年は、この数字はさらにグッと増えると思います。

もちろん投資である以上リスクもゼロではないですし、生活がキツくなるような積立額はいずれ続かなくなってしまう可能性が高いので、避けておきたいところ。活用するのは余裕資金であること、はじめは少額から、がおすすめです。証券会社によっては100円からも始められます。たとえ100円でも数千円でも、新しい一歩。新NISAを始めるときは「無理のない範囲」から、が基本です。2024年、まずは一歩、踏み出してみては?

*=AFPはFPとして必要かつ十分な基礎知識を持ち、相談者に適切なアドバイスや提案ができるFP技能を習得した人に与えられる資格です
文=鈴木 舞
(2級FP技能士、AFP)

参考
総務省「人口推計 2023年8月報(3月確定値)」

※PDF

金融庁「 NISA口座の利用状況調査(2023年3月末時点)」

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