「丸くて可愛い森のお掃除屋さん」絵本作家デビューを果たした人気クリエイター芸人が語る「ダンゴムシ」の魅力

カブトムシやクワガタ、トノサマバッタにオニヤンマ…。強くてカッコいい虫たちは、子どもたちを夢中にさせる存在です。でも、虫探しを見守るお母さんの中には「虫は正直苦手で…」と感じている方も少なくないでしょう。

そんな方にこそ注目してもらいたいいきものが、丸くて可愛いフォルムが特徴のダンゴムシです。そして、彼らとの出会いによって絵本作家デビューという誰もが憧れる夢を叶えたのが、お笑い芸人「ムームー大陸」の山﨑おしるこさんです。
初の絵本「だんごむしまつり」に込めたメッセージや、ダンゴムシの魅力などについて語ってもらいました。

【画像を見る】こんなにかわいい! 山崎おしるこさんと一緒に暮らしているダンゴムシ
お笑い芸人「ムームー大陸」の山﨑おしるこさん


幼い頃から「いきもの」と「絵を描くこと」が大好きだった

――絵本出版のきっかけについて教えてください。

山﨑:吉本所属全タレントから本気で本を出したい人を募り、出版までをプロデュースする、吉本興業主催の「出版チャレンジ塾」というプロジェクトがありまして、そちらに企画を提出したところ、たくさんの出版社さんからお声がけをいただいたのがきっかけです。子どもの頃から、虫を中心としたいきものや絵を描くこと、そして絵本が大好きだったので、本当に嬉しいです。たくさんある夢のうちのひとつが早くも叶いました!

――絵本の題材にもなったダンゴムシですが、山﨑さんとの出会いはいつ頃だったのでしょうか。

山﨑:子どもの頃から、虫をはじめとするいきものが大好きだったので、出会いとしては、かなり昔のことになりますが、ダンゴムシ愛に目覚めたのは、3年くらい前です。ある日、ゲームセンターのUFOキャッチャーの景品に、デフォルメされただんごむしのぬいぐるみストラップがあるのを見つけたんですが、その可愛らしさに胸を打たれまして…。丸くて大きな目と、まるっとしたフォルムで、「ダンゴムシってデフォルメしてこんなに可愛いんだ!」と衝撃を受けたんです。
その日から、ダンゴムシのことで頭がいっぱいになって、家に帰ってインターネットで調べて、知れば知るほどすごい魅力の詰まったいきものだなって思ったのがきっかけです。庭や公園の石の裏にいる黒っぽいオカダンゴムシだけでなく、水玉模様のクラウンダンゴムシだったりと、いろんな種類がいて、奥深くって。だんごむしのことを考えるだけでテンションが本当に上がりますね。

絵本を読んでくれた、子どもたちの楽しげな表情に思わず涙…

――ダンゴムシ愛が高じて、今では一緒に暮らしているんですよね?

山﨑:はい!YouTubeでの「山﨑おしるこチャンネル」でもご紹介しましたが、アンバーダッキー(ネッタイコシビロダンゴムシ)という、オレンジ色が可愛いダンゴムシを最初にお迎えしました。めちゃくちゃキレイで可愛い、ダンゴムシ界のアイドルです。一緒に、白い体がキレイなオカダンゴムシ(T-アルビノ)も一緒にアンバーダッキーと暮らし始めました。そして、イボイボが特徴の小さなボルネオコブコシビロダンゴムシや、近所の公園で捕まえたオカダンゴムシ、しましま模様が美しいゼブラダンゴムシとも同居しています。

――3月14日に出版された「だんごむしまつり」は、どういった物語なのでしょうか。

山﨑:ある晩に開催されるダンゴムシたちのおまつりと、そこに現れた、一際美しい青い色のダンゴムシをめぐるお話です。私は、ミュージカル「キャッツ」が大好きなので、そのダンゴムシ版といったイメージで物語を作りました。実は、青く美しいダンゴムシは、イリドウイルスという病原体に感染している個体なんです。ダンゴムシを好きになって、その生態などをいろいろ調べていくうちに、青いダンゴムシのことを知って。こんなに美しいのに1~2ヶ月で死んでしまうこと、そしていきものの世界ではこうした営みが当たり前のように起こっていることに胸を打たれたことから、絵本のテーマの中心に青いダンゴムシを据えました。もし、絵本を読んでくれた子どもたちが、いつか青いダンゴムシを見つけた時に、優しくしてあげてくれると嬉しいですね。

テーマの中心である青いダンゴムシ

ある晩に開催されるダンゴムシたちのおまつり


――YouTubeの「山﨑おしるこチャンネル」では、読者モニターの子どもたちが「だんごむしまつり」を読んでいる姿を写真で観て、涙が出たとコメントされていましたね。

山﨑:子どもたちって、まだこの世のいろんなものをまだ見てない無垢な存在じゃないですか。これからさまざまなものと出会い、吸収していく時期に、自分の書いたものが関わり、もしかしたら影響を与えるかもしれない、と考えるとやっぱり緊張や不安を感じていたんです。なので、絵本のサンプルを読んでくれた子どもたちの楽しそうな笑顔や、夢中になって読んでくれている真剣な表情を写真で観た時は、純粋に嬉しかったですね。私自身、言葉でダンゴムシの可愛らしさや多様な魅力を説明するよりも、絵を描いて伝える方が得意なので。

ダンゴムシは虫ではなく、エビやカニの仲間!

――お母さん方の中には、虫がちょっと苦手な方も少なくないと思います。そんな方々に向けて、ダンゴムシの魅力を語ってください。

山﨑:ダンゴムシは、名前に「ムシ」とついているのですが、甲殻類でエビやカニの仲間なんです。小さくて丸くて、可愛らしいですし、葉っぱなどを食べて、フンとして土に還す生態から「森のお掃除屋さん」とも呼ばれています。お家の花壇やお庭、公園など身近な場所にいますし、攻撃性もないので、お子さん方の遊び相手としては本当に安全ないきものなんです。「山﨑おしるこチャンネル」では、私とオカダンゴムシ(T-アルビノ)とのピクニックの模様も観ることができますので、ぜひその美しさを確かめてみてください。SNSでも、ダンゴムシ専用アカウントを作ってミニチュアに乗せたりと、ちょっとポップなダンゴムシ画像をアップしているので、ぜひご覧になっていただきたいです。

――「だんごむしまつり」をお子さんに読み聞かせる際のアドバイスがありましたら教えてください。

山﨑:ぜひ、ダンゴムシたちの種類を紹介するページで、ぜひお母様にも推しダンゴムシを見つけていただいて、お子様と一緒にどういったところが好きなのか、語り合っていただけるといいかな、と思います。物語としては、3~5歳くらいのお子様を対象にしています。命の尊さについて考える、最初の一冊になれれば本当に嬉しいです。

取材・文=中村実香

【著者プロフィール】
山﨑おしるこ
1994年、福岡県生まれ。大阪芸術大学卒業。吉本興業所属のお笑いコンビ「ムームー大陸」として活動。イラストや似顔絵制作を得意とし、お絵描き芸人としても活躍。ダンゴムシ愛好家でもあり、自宅で数種類のダンゴムシを飼育している。また、人気バンド「ジュースごくごく倶楽部」ではボーカルを務める。

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