裾のほつれが広がる前に! すぐ対処できる「まつり縫い」のおさらい
裏地があるときは「流しまつり縫い」で
1. 1本取りで玉結びを作る。裾の縫い代の内側から針を出し、5mmほど先の表布の織り糸を1本ほどすくう。
2. すくった針を縫い代の裏から表に出す。
3. そのまま糸を引く。糸は引き過ぎると布がつれるので、適度な緩さでOK。
4. そのまま縫い進める。縫い目は細かくなくても大丈夫(1cmくらい)。左手の指で布を挟んで適度に張りながら縫うときれいにできる。
5. 最後は結び目が少しだけ浮くような緩めの玉止めを作る。縫い代の裏から針を出し、細かめに数針縫い進める。
6. 糸を軽く引いて、玉止めの結び目を縫い代の内側に持っていき、糸を切る。
7. 縫い目が布の表に出る流しまつり縫いでも、裏地で隠れるので問題なし。
糸をほんの少しすくうだけなので、表側にはほとんど針目が出ずに仕上がります。
裾全体を縫うのはたいへん、というときに便利なのが、「ロングすそ上げテープ」。アイロン接着で、失敗なくできます。
ユザワヤ芸術学院講師「ユザラー」北島真紀さんオススメ救済グッズは、かわいくしながら裾上げできる「NUNODECO(シート)」。その名のとおり幅広のテープ状のデコシールです。アイロンで接着するタイプで、ストライプや柄ものなど種類も豊富。デニムの裾上げなど見せたい箇所に上手に使ってみて。
裏地がないときは奥まつり縫いで
1. 1本取りで玉結びを作る。裾の縫い代の端を折り返して左の親指で押さえ、一針すくう。5mmほど先の表布の織り糸を1本ほどすくう。
2. 縫い代の折り返しの裏から、少しすくって針を出す。縫い目を縦にする感覚で。
3. 1、2を繰り返して、ほつれた部分を縫い合わせていく。
4. 縫い終わりは縫い代の折り返し部分で一針返して縫う。
5. 玉止めを作って糸を切る。アイロンで軽く縫い目を押さえて落ち着かせる。
6. 裏の縫い代には縦の小さな針目が出るだけ。
表布はほんの少しすくうだけなので、縫い目がほとんど出ずにきれいに仕上がります。
縫い物をするときは、たくさん縫っても指が痛くならない「皿付指ぬき」が便利です。皿部分を手のひら側にして利き手の中指にはめ、針の頭を皿に当てて押し進めるようにすると、縫いやすい!
外出先で裾のほつれに気づいても、ソーイングセットさえ持っていれば、これでチャチャッと直せますね。
撮影=村尾香織 取材協力=北島真紀 取材・文=坂本典子 撮影協力=クロバー、ユザワヤ