太陽の寿命が尽きたら? 地球は灼熱地獄になって蒸発する運命に  やべー宇宙の話(8)

#くらし   

巨大化した太陽によって地球は蒸発する運命!?


第6回、第7回でお伝えした宇宙終焉のシナリオは何百、何千億年先の話であり、実際のところ人類には関係のないことと言ってもいいでしょう。しかし、地球の終わりに関しては地球に住む我々にも少しは関係のある話です。

地球終焉の鍵を握るのは、すべての地球生命の源である太陽。太陽に似た他の恒星の観測結果から、太陽の余命は約50億年であることがわかっています。この宇宙に太陽が誕生してからおよそ50億年が経ったので、今は丁度寿命の半分が過ぎた頃となります。それでは、太陽の寿命が尽きた時、地球はどうなってしまうのでしょうか。

50億年後、太陽は燃料の水素をほとんど使い果たし、中心部は燃えかすの大量のヘリウムが残されます。エネルギーを放出しない中心部は収縮して、それにより温度が上昇します。その後、その周囲に燃えずに残っていた水素が激しく燃えることで大量の熱が放たれて、太陽表面がどんどん膨張していきます。

膨らんだ太陽の表面は温度が下がるため、巨大化した太陽は赤く見えることになります。このような星は「赤色巨星」と呼ばれています。太陽がどのくらい巨大化するのかというと、10億年ほどかけて現在のおよそ150倍の大きさになります。太陽に近い軌道を周回している水星や金星は、巨大化した太陽に飲み込まれてしまうことになるでしょう。

一方地球はというと、太陽に飲み込まれることはギリギリ避けられそうですが、太陽の表面がすぐ近くまで迫り、灼熱地獄の世界となってしまいます。そして、最悪の場合には、地球は蒸発してしまうこととなります。

また、地球の外側を回る火星が温められて、生命が住める環境になる可能性もあります。人類が移住せずとも、火星人が繁栄する未来が待っているかもしれません。まあ、遠い未来のため、私には想像もつきませんが……。

気になるメモ


太陽の寿命は、およそ100億年。

著=気になる宇宙、監修者=榎戸 輝揚/「読むだけで人生観が変わる 「やべー」宇宙の話」(KADOKAWA)

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著者:気になる宇宙
フォロワー20万人超えのツイッター『気になる宇宙』(@kininaruutyu)で、宇宙をはじめとするサイエンスやテクノロジーの幅広い情報をつぶやく中の人。日々空を見上げながら、世界中で発信されるサイエンス情報の収集に勤しむ日々を送る。

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