夫がくれたチャンスは1回限り。東大受験まであと半年、果たして間に合う!?/ただの主婦が東大目指してみた(19)
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ひとしきり泣き、ひとしきり東京大学の悪口をネットで検索しまくったあと、寝室にちゃーくん(夫)がやってきた。
なんだろう。
喧嘩したあとだし、イチャイチャしたくなった?
だが断るわ。
あれ?
もしかして、これって許してくれるパターンなのか?
まだ分からない。
慎重に、慎重に、お話しなくっちゃ。
ちゃーくん「例えばさ」
せっかく許可してもらえそうだし、ここで妥協するか?
いや、もうちょっと攻めてみようかな。
ただっち「研究する段階に行き着くまでに何年もかかっちゃうし、研究するのに時間がかかるから、できるだけ早い段階で基礎を押さえておきたいなぁ。
生活のなかでもきっといろんな発見があるから、子どもを産む前に少し進みたい」
ちゃーくん「そっかぁ」
「……」
「本当はただっちの病気と向き合いながら、子供を迎える努力に時間をかけたいと思ってたんだけど」
ちょっと、だから心の不調だってば。
やだこれって完全にOKパターンじゃん。
優しすぎだよ。
ああ、ちゃーくんに思いっきり抱きつきたい!
でもまだダメ、まだちょっと我慢だ。喜ぶのにはまだ早い
ちゃーくん「だからさ」
「もちろん今後もある程度、家事も頑張って欲しいけど」
ん? もちろん家事をすっぽかすつもりはないけど。
ただっち「ことし一回限り?」
ちゃーくん「厳しいことを言うけど」
東大生になるチャンスを貰えた私は、すごく幸せ者だ。
でも今年限り? もう5月の後半だぜ。
ちゃーくん、どうせ受からないって思ってるよね。
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