危ないからだけではない、食卓用ナイフの先が丸くなっている理由/子どもに話したい雑学(13)

子どもは、身の回りにあるものや、世の中で起きているさまざまな事柄に対して「何でだろう?」と疑問を抱くものです。親が子に、この世の中をより深く知るための知識や知恵を伝えることは、昔も今も変わらず大切なことですよね。
そんなときに活用できるのが教養系雑学です。学校では教わらない、子どもが思わず「パパ、ママ、すご~い!」と言ってしまうおもしろ知識や生活の知恵をご紹介します。
※本記事は多湖輝監修の書籍『頭のいい子が育つ! 子どもに話したい雑学』から一部抜粋・編集しました。
食卓用ナイフの先が丸くなっている理由
洋食を食べるときに使うナイフは、先が丸くなっている。尖っていては危ないというのはもちろんだが、理由はそれだけではない。
そもそもナイフの先が丸くなったのは、17世紀のフランスでのことである。それまでは、食卓用のナイフはピンと先が尖っていた。そして貴族の男たちは、食卓だろうが誰が見ていようがおかまいなしで、ナイフで歯をほじっていたのだ。当然ながら、これはマナー違反の行為だが、テーブルマナーはまださほど確立されていなかったため、眉をひそめる者がいても、男たちは平気だった。
これに我慢できなかったのが、ルイ13世の宰相リシュリューだ。フランスを大国の地位に押し上げた辣腕の政治家で、プライベートでも洗練された趣味の持ち主である。
彼は、自分の家にやって来た身分の高い客が、ナイフで歯をほじるのを見て、すっかり頭にきてしまった。そして、家にあるナイフの先を、召使いに命じてすべて丸く削らせたのだ。これなら、歯をほじろうにもうまくほじれない。これを聞いた貴婦人たちは、我も我もと先の丸い「リシュリュー型ナイフ」を注文した。彼女たちも、男がテーブルで歯をほじるのを苦々しく思っていたのだ。
こうして、先の丸いナイフが普及し、ヨーロッパや世界へと広まっていった。
監修=多湖輝/『頭のいい子が育つ! 子どもに話したい雑学』
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