「もっと集中しなさい!」って言ってもダメだった!注意散漫な子へかけるべき言葉は?/子育て言い換え事典(9)

#育児・子育て   
集中できる場所や時間を一緒に見つけよう!

『みんなの自己肯定感を高める 子育て言い換え事典』9話【全14話】


「ゲームや動画に夢中になってしまう」「口答えや言い訳ばかり言う」「宿題を解くのに時間がかかる」…子どもたちがこんな状況の時、どのような声かけをしていますか?
親の言葉が知らず知らずのうちに子どもの心を傷つけ、自己肯定感を下げてしまっていることがあります。ついつい言ってしまいがちが「ネガティブワード」を、どのような「ポジティブワード」に言い換えればいいのでしょうか。

これまで5万人以上の生徒を指導し、全国で保護者の相談に応えてきた教育専門家の石田勝紀氏が、実際に行ってきたアドバイスとその成果をもとに、子どもへの適切な声かけを「場面別」「性格別」にわかりやすくまとめました。
ご自身も育児に奮闘中の漫画家・カワグチマサミさんのイラストで、子どもの自己肯定感を高める言葉の選び方をご紹介します!

※本作品は石田 勝紀、カワグチ マサミ著の書籍『みんなの自己肯定感を高める 子育て言い換え事典』から一部抜粋・編集しました。

注意散漫で集中力がない子へ

「もっと集中しなさい!」を声かけチェンジ!


無理に集中させようとするのはNG その子が集中できる場所や時間を知ろう

私は、子どもには大きく分けて2つのタイプがあると考えています。それは「マルチタスク型」と「シングルタスク型」です。

注意散漫で集中力がないのは「マルチタスク型」の特徴。このタイプは周囲の変化に気づきやすく、まわりの音や情報をすべてキャッチします。たとえば、母親が台所で野菜を切っている音まで聞いて、気にしてしまうのです。

マルチタスク型の子にとって「空間づくり」はとても重要。気が散る要素を取りのぞいたり、気が散らない場所に移動したりする必要があります。そもそも家は憩いの場ですから勉強用に設計されていません。そのため自習室やカフェなどで勉強したほうが集中できる子は多いです。

集中できる場所や時間は、子ども一人ひとり違います。朝ごはん前が集中できる子もいれば、夕方のほうがはかどる子、夜やるのがいちばんという子もいます。時間によって場所を変えたい子も。画一的に判断するのではなく、その子が集中できる場所や時間を探してみてください。

また、マルチタスク型が集中できる時間はそう長くありません。まずはその子が何分集中できるのかを調べるべく、タイマーではかってみます。集中できる時間が10分であれば、10分経ったら休憩を入れるようにします。時間を分割して、少しずつ集中できる時間をのばしていくのです。

育児への向き合い方

なんとか集中させようとする
のではなく、

集中力が発揮できる場所・時間帯・長さを調べる
に思考チェンジ!

自己肯定感を高めるワンポイント

マルチタスク型は一点に集中できない反面、全体を捉えたり、周囲に気をくばったり、空気をよんだりすることが得意です。そのため学校の先生やマネジメント職に向いているといわれます。

また「損か得か」を判断基準として動く傾向があります。方法論やノウハウが好きで、秩序立てて進めていくことを好みます。

ポイント

マルチタスク型の子どもには、スケジュールをつくり、ノウハウを教え、それをやることによってどれだけ“得”するのかを教えると能力が開花しやすい。

著=石田 勝紀、カワグチ マサミ/『みんなの自己肯定感を高める 子育て言い換え事典』(KADOKAWA)

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