新しい趣味に、毎日の癒しに!増やして楽しむ「多肉植物」がいま密かなブーム
アイドルにアニメ、ゲームなど、いまやさまざまなジャンルで「推し活」が盛り上がりを見せています。そんななか、密かにブームになっているものが。それが「多肉推し」。多肉植物をこよなく愛し、収集・育成・鑑賞する人=タニラーが増殖しているといううわさを聞きつけ、YouTubeでも大人気の多肉植物生産者、「多肉植物 つぶつぶ屋」さんに、多肉植物の魅力やはじめてでも育てやすい品種などをうかがいました。
多肉植物=緑だけじゃない! ピンクや白の鮮やかな品種も
「多肉植物」と聞くと、サボテンのような植物を思い浮かべるかもしれません。ですが最近は品種が増えて、カラフルな多肉も増えているのだとか。さらに季節によって色も変わるのだそう。
「じつは多肉植物って、秋から冬にかけて紅葉するんです。もみじが秋になると真っ赤に染まりますよね。あんな風に色が変わります。たとえば『姫秋麗』のように葉全体がピンクになったり、『小町娘』のように葉の縁が赤く染まったり、その変化がとても楽しい!
形も変わりますよ。春は葉がふっくら、ふくよかになって、冬はキュとしまってコロコロした形に。日々変化が感じられるので、育てていて楽しいと思います」


「だるま姫秋麗」という品種は、夏の緑色の葉が紅葉するとピンクになり、


「小町娘」も夏はやはり緑の葉をしているのですが、紅葉すると葉色が鮮やかになり、先端が赤く色づきます。
忙しくても大丈夫!むしろ放っておいてください
「多肉植物は、お手入れがラクなのも魅力」と、つぶつぶ屋さん。
「よく『水やりをし忘れて草木を枯らしてしまった経験があるから、かわいいけど育てる自信がない』とおっしゃる方がいます。でも、大丈夫です。毎日お水をあげなくても平気な植物なので、旅行などで長く不在にしても元気にお留守番してくれますよ」
多肉植物をよく見ると、葉や根、茎のどこかがふくらんでいるのがわかります。多肉植物には水を貯える部分がふくらむ特徴があり、この保水力によって少しぐらい水をあげなくても耐えられるのだとか。
「とくに葉の部分がふっくらしている多肉植物を私は『つぶつぶ多肉』と呼んでいて、特別に愛でています。なので『つぶつぶ屋』なんです(笑)」
100円ショップやホームセンターで手に入る多肉
近年の多肉ブームを反映して、いまや100円ショップやホームセンターでも多肉植物が販売されています。ですが、ちょっと元気がなさそうに見えたり、形がいまいちだったり…ということも。
「室内に陳列されていると、日照不足で弱々しい姿になることがあるんです。でも、水やり、日当たり、風通しに気をつけてあげるだけで元気に復活するので大丈夫。とくに若い株は成長途中で、これからかわいく育つ可能性を秘めています。多肉植物のたくましさ、ぜひ実感してみてください」
初心者の方でも育てやすい品種をうかがったところ、「生命力の強い植物なので、好きな品種を育てれば大丈夫」とのこと。ですが、ここはあえて、おすすめをうかがいたい!
「強いておすすめするなら、『虹の玉』『ラブリーローズ』『マッコス』『黄金細葉万年草』などです。いずれも強強な品種で、丈夫に育ってくれながら、見た目もかわいい多肉たちです」

キング・オブ・つぶつぶ多肉「虹の玉」

まるでバラの花束「ラブリーローズ」

アプリコットカラーがめずらしい「マッコス」

草っぽいフォルムがおもしろい「黄金細葉万年草」
眺める楽しみから、育てる楽しみへ
昔はインテリアとして、オブジェのように飾っておくことが多かった多肉植物は近年、「増やして、育てる」人が増えているようです。その楽しさが、「タニラー」増加の要因にもなっているのだとか。
「多肉植物って、簡単に増やすことができるんです。たとえば、葉の根元を土に挿しておく。すると、数か月後には新たな株が生まれます。葉の付け根に多くの『成長点』があり、土に挿すだけで育つ繁殖力を持っているんです。これは多肉植物ならではの特徴かもしれません。
この増やし方を『葉挿し』というのですが、ほかにも『挿し木』『株分け』……と増やすための方法がいろいろあるのもおもしろいところ。あれこれ試して、『増やせた!』『増えなかった!』などと、試行錯誤しながら深掘りする楽しさがあります」
葉挿しのやり方

1 親株から数枚、葉を取りのぞく。ポロッと落ちた葉を利用してもOK。

2 葉の根元を土に挿す。

3 しばらくすると、根や芽が出てくる。

4 芽から葉が増え、新たな株が誕生!
多肉の推し活仲間は全国にいます!
多肉植物の世界をよりディープに楽しめるのが、多肉植物の販売会。近年、自治体やNPO団体が主催するものから、多肉生産者が合同で開催するものまで、全国各地でさまざまな形態の多肉植物の販売会が行われています。販売会の魅力は、なんといってもめずらしい品種に出会えること。
「販売会では、多肉仲間との出会いもあります。仲間がいると推し活がより楽しくなりますよね。最近はSNSで自分が育てている多肉を披露し合ったり、育て方や増やし方の悩みを相談しあったりすることもできます。私自身、SNSやYouTubeを通して、全国に多肉仲間ができました」
多肉植物を育てるなら、適期を迎える春・秋がおすすめとのこと。忙しい人でも気軽に始められそうな多肉推し、ぜひトライしてみませんか?
写真提供=多肉植物 つぶつぶ屋さん、取材・文=波野海
【著者プロフィール】
多肉植物 つぶつぶ屋さん
「四季を感じて楽しめる」という多肉植物の可能性に深く共感し、2019年より数十株から生産を開始。その後、わずか5年で数十万株の育成に成功する。2022年よりYouTubeチャンネル『多肉植物 つぶつぶ屋』を開設。「多肉と暮らして いつも笑顔で楽しく!」をモットーに、栽培の楽しさや悩みに寄り添う発信が多くの支持を集めている。
著=多肉植物 つぶつぶ屋/『つぶつぶ生活、はじめました! 大切なことは3つだけ。失敗なしに、かわいく、長く楽しむ多肉植物ガイド』
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